妖 艶 を 飲 み ほ し て 。
(日愛されが書きやすいので……)
今。
今、この近距離の唇を奪えば。
奪えられたら……
目の前の妖艶の化身は
オレのものになるだろうか。
「なんとも急な呼び出しですね…」
「何かありましたか?」
丁寧な言葉…日本語で確か、ケイゴだったか?
ソレで首を傾げながら聞いてくる。
疑わしい表情は
眉を寄せ、唇の端を下げ固く結ばせ、
目は上目遣い。
その全てが表情の筋肉が動くおかげで出来ている訳だが……
それをオレが動かしていると思うと……
はぁ……❤︎
なんとも愛おしい
「大それたことじゃないんだ」
そう応えた
「えぇ、とっても急いでいたから大変なことだと思っていたのに…!」
拗ねたような困ったような表情
「まぁ、でも、貴方らしいですね」
と、頬を綻ばせる
「JAPANNNN〜!❤︎」
その顔は反則だ。
頬をほのかに赤く染めて笑う日本は
きっと何処の誰より美しく可愛い。
「ちょ、!急にはびっくりしちゃいます〜」
そう言い自らの横にある日本の顔は
慌てふためいている。
かくいうオレは
先程の突然な笑顔で赤く染め上げられた顔を隠すのに精いっぱいだった。
「えぇっと、、、用とは……」
まあ、疑問に思ってしまうよな
確かに急ぎのようではないと言ったが、
まさか……
トイレに来るなんて思わなかったのだろう
「な、何故、トイレに…?」
その質問を待っていた。
オレは自信満々に即座に答えた
「ん?」
「連れション」
そう、連れションである
JK?の、「トイレ行こ〜」の
あのノリである。
「え?は?」
有り得ない返答にフリーズする日本を横目にオレは心踊っていた。
日本とふたりきりになれた。
どの国にも好かれている日本と2人きり。
もし他人がオレの立場にいたら殺したくなる
日本を若干の嘘を着いてまで来させるのは気が引けたし、最低なのも分かっている
が、、何としても2人になりたかった。
「連れション……って、本気ですか!?」
「わ、私仕事してたんですよぉぉ?」
もちろん承知の上だ。
そして、オレは隠すということを知らない
「知ってる」
「知ってるけど、どうしても2人きりになりたかったんだよ、日本と」
バカ正直に全て言う。
それがオレらしさだと思っている部分も、
まぁ、あるな。
「2人っきり……ですかぁ、」
そう、ゆっくり復唱するものだから段々と恥ずかしさが出てくる。
恥ずかしさを隠すようにオレは言った。
「日本、連れションとかでも、照れそうで、ちょっと気になったんだよ…!」
後悔はしていない。
上手く行けばの話だが、
ここで照れさせて堕とすつもりだった
だが、日本を舐めていたのかもしれない
オレが思うより日本は簡単じゃないらしい。
「舐められてます?私。」
そう、いつもより淡々と低めに問われた
「え?、いや……」
いつもと雰囲気の違う日本にオレは少し戸惑ってしまった。
日本は気にせず次々と問うてくる
「私がそんなに初心にみえますか?」
「私はそんなに簡単そうですか?」
「2人きりになりたい。が本音ですか?」
「私をなんだと思ってるんですか?」
オレは怒らせてしまった。
そう思い、今すぐにでも謝罪をしようとした
しようと、したのだ。
日本に停められてしまったが。
「じゃ、じゃぱ、ん!」
「その、違うんだよ…、ごめ……」
気づかないうちに日本はオレとの距離を
ぐんっと縮めていた。
オレを問い詰めている間に。
「謝らないでくださいよ」
「怒ってないですよ」
「怒っているように見えましたか?」
そういい、さらに距離を縮め
普段との雰囲気の差に後退さるオレを
トイレの壁まで追い詰めた。
「ふふっ、」
そう笑ったかと思えば足を払われた
「はっ、?!……ぉわ、…!?」
今まで見下ろしていたはずが、
見下ろされる形になってしまった。
「柔道と言うんですよ。」
「日本のスポーツです」
日本は、自慢げに誇らしげに言った
「……ふふふっ」
また吹き出すように笑うと
オレの顎をつかんで少し下がっていた顔を
上に向かせた。
「……っ、ジャパン…、?」
いつも見下ろす純白の顔についた
可愛らしい大きな赤い目。
今、見上げている影のかかった白い顔につく
大きな目は……
鈍い赤い光を放っているように見え
その上に紫色のオーラを纏ったような
不思議で美しい目になっていた。
「いつも見上げている顔はもう少しかっこよかったんですけどね、」
唐突な褒め言葉に顔が熱くなるのが分かる
「今は、あら、……ふふ」
「さっきまで可愛らしかったのに」
「頬をこんなに赤く染めて……」
「さらに可愛くなっちゃいましたね… 」
恥ずかしさと混乱で頭の回転が止まりそうだ
「ねぇ、知ってますか」
「私、あなたよりたくさん生きてるんですよ」
「貴方は私から見たらまだまだ子供です 」
「ねっ?」
そういい、目を細め言い聞かせるように
額をくっつけた。
近くにありすぎてボヤけそうな日本の顔は
神秘的で
濃い妖艶を纏っていて
とても、惹かれる。
ふと、危ない考えが浮かぶ
今。
今、この近距離の唇を奪えば。
奪えられたら……
目の前の妖艶の化身は
オレのものになるだろうか。
「なぁ、ジャパン」
オレは先の会話でひとつ引っかかった。
「なんですか?」
「確かに舐めていた」
「いつもまるで弱そうな素振りだからな」
顎を掴まれ日本の顔を見上げたまま言えば
日本は「ほう?」と、訝しげに見つめてくる
「だけどな、ジャパン」
「オマエもオレを舐めすぎだ❤︎」
そういい、身体中の力を込めて
壁に押し当てられていた身体を自立させ
反対に日本の背中を床に押し当てた。
日本で言う床ドン。と言うやつだ
「へ、、っ?」
今の一瞬ですっかりいつもの様に戻ってしまった日本は短く声を上げた
「オレは子供なんかじゃない」
「覚えとけ。」
オレはそのまま唇を合わせた
「…………、っ」
「………………!」
日本の可愛さも
美しさも
健気さも
妖艶も
すべて、
日本の全てを飲み干すくらい
長いあいだ
2人きりで
永遠に続くくらい
唇を合わせ続けた。
「なぁ、ジャパン。」
「オレに全てをくれないか?」
「…… y e s ❤︎ 」
END
(す み ま せ ん 、下 手 だ … … …)
コメント
18件
わぁ、好きだ、
逆転かと思ったら、またまた逆転!!最っ高でした!大人な日本が見れたのでぶっ飛びました
あーーあ!みつけちゃった! はかちゃん!!みつけたよ!!!! えへへ…最初に見つけちゃったよ~!!