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ここに転送された時、僕は思わず身構えた。
体にこびりついてしまっている反射能力が自分でも少し怖い。
しかし戦うという事を聞いた瞬間、自分に光が差し込んが気がした。
今までやってきた柔道や弓道は無駄ではなかったのだろう。記憶さえもあってよかったと思った。
なんの記憶が、それは前世の記憶だ。
僕は前世、日本に住んでいた、まあ今もだが……
そこでは親から虐待され、虐められ……しかもそれに戦争という不幸まで重なった。幸運などあっただろうか?無いに決まっている。いや、あったかもしれない。唯一の幸運といえば、僕が銃の扱いにとても長けていたことだろう。
そのおかげか、戦場で死ぬことはなかった。
しかしあの日、急に目を潰すような閃光が視界を埋めつくした。そして気がつくと僕の体はどろどろになっていた。そう、広島原爆だ。
僕は爆発と放射線ですぐに死んだ。そして今、
天城玲斗として生きているのだ。せめて撃ちあいで死にたかったとつくづく思う。
しかし死んでしまったものは仕方ない。
こうやって記憶を持ったまま生まれ変わっているだけありがたい。
今の時代、昔のおかしい考えが改善されているのもとても嬉しかった。
しかし僕は前世の出来事があって人間不信になっていた。
そのため、友達は作らず、必要最低限しか話さない。高校は寮付きの物にし、親から離れた。
部活は柔道と弓道を掛け持ちし、できる限り強くなった。
それがこんなところで役に立つとは……
これは前世のリベンジマッチだ。そう思うことにする。
そう思って僕は戦う。
あの時戦場にいた時の気持ちを思い出す。
また戦えるのだ。しかも銃で。
思わず僕は高く笑った。
僕の笑い声はコロシアム全体に響き渡った。