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殺せんせー「お菓子から着色料を取り出す実験はこれで終了!!
余ったお菓子は先生が回収しておきます」
買ったのはボク達なのに如何して先生が回収するの?
雫「給料日前だから授業で甘味を調達してるんだよ」
『なんで地球を滅ぼす生物が…ケホッ
給料で生活してるの?…ゴホッコホッ』
ふと殺せんせーに近付く奥田さんが目に入った
奥田「あ…あのっ先生……」
奥田さんは殺せんせーにフラスコを差し出した
奥田「毒です!!飲んで下さい!!」
その言葉にクラスの殆どが崩れ落ちた
勿論ボクも
殺せんせー「……奥田さん
これはまた正直な暗殺ですねぇ」
奥田「あっ…あのあの」
わ,私皆みたいに不意打ちとかうまくできなくて…
でもっ化学なら得意なんで真心こめて作ったんです!!」
杉野「お,奥田…それで渡して飲むバカはさすがに…」
そうかな
殺せんせーなら普通に飲みそうだけど…
殺せんせー「それはそれはではいただきます」
杉野・敦「飲んだ!!」
仲良いね,お兄ちゃんと杉野君
殺せんせー「!!こ…これは…」
にゅ,と角が生えた
全員「(なんかツノ生えたぞ)」
殺せんせー「この味は水酸化ナトリウムですね
人間が飲めば有害ですが先生には効きませんねぇ」
なんで分かるの?
奥田「……そうですか」
殺せんせー「あと2本あるんですね」
奥田「は,はい!」
殺せんせー「それでは」
殺せんせーはもう一本飲み干した
殺せんせー「うっうぐぁっ
ぐぐぐ…」
バサッ,と羽が生えた
全員「(今度は羽生えた!!
無駄に豪華な顔になってきたぞ)」
殺せんせー「酢酸タリウムの味ですね
では最後の一本」
全員「(どうなる!?
最後はどうなるんだ!?)」
殺せんせーは真顔になった
全員「真顔になった…
変化の法則性が読めねーよ!!」
殺せんせー「王水ですねぇ
どれも先生の表情を変える程度です」
『真顔なの…怖い…ケホッ』
雫「大丈夫,アレはただの蛸だから…」
芥川「キャロルが怖がっている
早く戻れ」
殺せんせー「にゅやぁ…」
あ,戻った
怖くない
殺せんせー「それとね奥田さん
生徒1人で毒を作るのは安全管理上見過ごせませんよ」
奥田「…はいすみませんでした…」
奥田さんはしゅん,とした
殺せんせー「放課後(このあと)時間あるのなら一緒に先生を殺す毒薬を研究しましょう」
それを聴いた奥田さんは笑顔になった
奥田「…は,はいっ!!」
茅野「……暗殺対象(ターゲット)と一緒に作る毒薬ねぇ」
呆れた様に茅野さんが云う
渚「……後で成果を聞いてみよう」
如何なるんだろう
少し考えれば分かるけど…分かってしまうけど
ちょっぴり,楽しみだな
〜翌日〜
茅野「…で,その毒薬を作って来いって言われたんだ」
ボクは興味本位で聴いていた
すると誰かに肩を叩かれた
振り向くと芥川さんだった
何故か銀ねぇがにこにことしていた
芥川「校庭に行くぞ
此処は少し…騒がしい」
『?分かった…』
ボクは芥川さんについて行く
芥川「…………」
校庭に着いたけれど芥川さんは何も話さなかった
一体如何したんだろう?
『芥川さん,如何したの…?ケホッ』
芥川「芥川ではなく…龍之介と呼べ」
暫くの無言のうち芥川さんはそう云った
芥川「銀と被る」
そっか,ボクさん付けだし分かりにくい…
でもボクは銀ねぇって呼んでるから分かるはずなのに…
まぁいっか
『龍さん…?』
龍之介って長いし縮めても良いよね
芥川「ッ…僕(やつがれ)の用は済んだ
教室に戻る」
あ,行っちゃった…
なんだったんだろうね…
あれ,烏間先生だ
『烏間せんせ…』
烏間「しかしながら本部長
それは生徒達に不安を与えはしないでしょうか」
!電話中か
なら行っちゃ駄目だね
本部長「《烏間君,君は生徒の不安と地球の不安どちらが優先だ》」
烏間「……」
本部長「《国の決定だ
探偵社やポートマフィアはともかく,もとより素人の子供達に殺れるとは思っておらん》」
そんな軽く見てると痛い目見ちゃうよ?
烏間「…それでその2人の人物はどのような」
本部長「《殺し屋の方は手練れだよ
世界各国で11件の“仕事”の実績がある
そしてマフィアからの援軍は幹部
あの重力使いの中原中也だ
かなりの即戦力になるぞ》」
…!中也さんが来るの?!
中也さんが来ると,ボクも雫もとても嬉しい
本部長「《正真正銘…プロの暗殺者達を送り込む》」
ボクはウキウキし乍ら教室に戻った