番外編に逃げてる
音楽代わりにかけていたテレビの音も
今となっては聞こえなくて
代わりに見える画面には恋人のNo.2ヒーローことホークスと
親密そうに腕を組み、親しそうに話している女の人
テロップにはビビットカラーで大きく書かれている
「熱愛」の二文字
スッって頭ん中真っ白になって
何も考えれんくって
口の中にある噛み砕いた飴を飲み込むことすら忘れていて
あいつはヒーローだから
人気だから
忙しいから
慕われてるから
そう思って独占したくなる気持ちを抑えて
できるだけ束縛するような行動も抑えて
重いなんて言われて別れられたら
目も当てられないから
心の中がどす黒くなっていって
また画面を見たら
まだ映し出されている熱愛報道
思うことは、結局女の人なのかとか、飽きられたのかな?とかお似合いだなとかそんなことばかり
同棲するようになって増えた自分の荷物から最低限必要なものをキャリーケースに詰め込んで
どうしても入り切らなくなって、ぎゅうぎゅうに押し込んで
これはホークスにもらったやつ
これはホークスとお揃いで買った指輪
そう思うとホークスとの思い出が関わってない
私物なんて無いことに気付いて
ボロボロ涙が出てきて
でも泣いてる暇なんて無いから
今ホークスに『ごめん』なんて言われたら
柄にもなく泣き崩れそうだから
最後に見せるのがグシャグシャな泣き顔
なんて悔しいから
だからぐっと唇を噛んで
溢れる涙は、もうしょうがない
今すぐここを出て、どこに行こう、家買わなきゃとか考えてると
うるさくなるスマホにはホークスからの着信ばかりで、こんな嗚咽混じりの声じゃでられないから電源を落として
かなり重たくなったキャリーケースを持って玄関に行って、いつもの履き慣れたスニーカーを履いて、いざって立ち上がってドアノブに手をかけたら
俺が押すよりもっと速い速度でグンッと引っ張られて
体制崩して前のめりに倒れ込んだら支えられる
ホークス「遥斗っ!」
汗だくになったホークスがいた
さっきまで飛んでいたのか、全体に広がって逆立った羽はそのまんまではあはあ息を切らしていた
ホークス「待って、俺のこと捨てないで」
ホークス「話聞いてほしか‼️」
捨てないで?
”それ”はさっきまで俺の心のにあった言葉なのに
ホークス「電話も繋がらないし」
ホークス「弁解もさせてもらえないまま」
ホークス「このまま嫌われて別れるのは嫌だ」
いつもの余裕そうな口調も態度も全部乱れて
整わない呼吸もそのままで
ホークス「あれは、、違うと!やけん話聞いてほしか」
遥斗「お前の話を聞く余裕なんかない」
そう言ってホークスの静止なんか振り切って
走って逃げてちらっと見たホークスの顔には絶望の表情をしていて
遥斗「やっと終わったんだ」
ホークスにはもともと冷めていたし
逆に開放されたと言っても過言ではない
なのになんだろこの胸の痛みは
遥斗「あ゙ぁ゙(泣)」
好きそう実感させられる
終わった終わったはずと区切りをつけ
涙を引っ込める
そして唯一信頼できる親友の元へと向かう
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切ります
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コメント
5件
500♡失礼します 主様は逃げてないですよ! 投稿してるだけで凄いですよ!