君の人間を突き刺すかのようなその眼球。
わたしはたまらなくその眼球が好きでなんて美しいんだろう。とよく思うの。
君の笑う眼球なんかよりすき。
その眼球を永遠にわたしに観せて。
君の愛なんていらないからその眼球を観せて。
眼球に太陽がない。君の眼球にあるのは月のように真っ暗な瞳だけ。たまらなく好きなの。
わたしの眼球が割れるほどその眼球でわたしを観て。
貴方様に観て貰えるのならなんだってするわ。
貴方の眼球の中で死にたいの。
突き刺すかのような貴方の身体のナイフでわたしを刺して。愛なんていらないから刺して。
わたしが何故こんなに彼にラブレターのようなことを言っているのか。なんでだろうか
それがとても美しいと彼は言ってくれた。
彼との出逢いは中学一年生。
わたしたちはまだ学生だ。出逢いといえど昔ではない。
最近だ。三週間前。
中学生になった。入学式があり、彼とわたしは偶然と同じクラスだった。
違う小学校。知らない地域。そんなところで偶然と出逢ったわたしたち。
わたしたちがはじめて話したのはアニメの話だった。
わたしが 「アニメのグッズたくさんあるからあげるよ。」
といったら彼は物凄く喜んで次の日に渡した。
わたしは彼にプレゼントする前から好きだった。
イコール一目惚れというやつだ。
わたしは惚れやすい。だから彼に対してもすぐ好きじゃなくなる。と思っていた。
そこから1週間が経ち、わたしは彼と連絡先を交換した。
最初はメッセージであまり話さなかった。
でも急に彼と毎晩話し始めた。
メッセージだから簡単になんでも言えたからわたしは遠慮なくたくさん話した。
でもその頃にはわたしは彼を好きじゃなかった。
ただの同級生。
彼には好きな人が二人いた。
彼のメッセージの送り方は独特で嫌いだった。
だけど彼にはなんでも言えた。
信頼という言葉は嫌い。
信頼してもすぐ裏切る奴が死ぬほどいるからだ。
そんな言葉がこの世にあっても人間がほんとに信頼し合っているのか?と多々思うからだ。
彼とメッセージで会話をしてた。
私はひとつ聞きたいことがあった。
「なんでこんな変でおかしいわたしと話してくれるの?」と。
そしたら彼は
「好きだから。」
わたしはよく分からなかった。
その言葉の意味が恋愛感情としてなのか友達としてなのか。
メッセージでも彼はあからさまに動揺していた。
わたしが貴方に軽く告白をしたのにふったのにわたしがすき?
わたしはよく分からなさすぎて頭が真っ黒だった。
わたしは彼の眼球がすき。
それを彼に言おう。
返事は来ないかもしれないけどわたしは彼に何度もメッセージを送る。
毎日、毎晩。
なんならわたしにとってそれはルーティーンなのだ。
だから送り続ける。
彼に愛してると言われるまで。
彼にわたしの眼球を観てもらうまで。
彼がすき。彼を愛してる。
偽りでもいい。なんなら愛はなくていいから愛してると言って。
貴方からの本当の愛を貰うとわたしは生きてる意味などない。
わたしは美しい人の眼球を観るのが楽しいの。
おかしいと思われてもいい。
貴方の眼球が割れるまでわたしに観せて。
貴方にならわたしの眼球を奪われても憎んだりしないわ。
なんなら嬉しい。
貴方にとってわたしの眼球はいくらかしら。
わたしは黄金に輝く眼球なんかより何を考えてるか分からない人間を突き刺すかのような眼球がすき。
わたしは貴方と生涯一緒にいたい。
何をしなくてもいい。
ただ一緒にいれたら。それだけで。いいの。
その眼球をわたしに頂戴