朝、誰かの声で目が覚める。
今回もいつものところから
始まるだろうと思っていた。
だが、体が思うように動かない…
周りを見ても見慣れない光景…
隣には俺をゴミみたいな目で見ている
お母様がいた。
(まぁ、この見た目だからな。)
俺は空のような髪と
右は黄色、左はピンク色の目を
持っている。
俺としてはこれで気味悪がらない方が
おかしいと思っているが、
過去に戻るたびに
いつも優しくしてくれる執事がいる。
それがサターンだ。
(そういえばサターンは、
いつから俺の執事になったんだ?)
辺りを見回しても
サターンは見当たらない。
まだこの時はいないみたいだ。
(それにしても暇だな…
俺はこの頃何をしてたんだろう?)
そんなことを考えていると
俺の部屋に一人の女がはいってきた。
(誰だ?見たことないやつだな…)
「あー。あーあー。あぶぶ−」
「まぁ❗️この子が
噂の坊ちゃんですか?」
「えぇ。今日からよろしくね。
マーサ。」
「はい!よろしくお願いします!」
そしてマーサは俺を見て、
「今日から坊ちゃんの
乳母になりました。
よろしくお願いします。」
と俺にお辞儀をした。
俺は、
「あーー!」
と返事をした。
(こいつも俺を避けるだろう)
そう思っていたがマーサは
俺の予想に反して俺を本当の子のように
世話をしてくれた。
俺もいつのまにか
マーサに心を許していた。
そして、俺が生まれて
一年が経とうとしていた。
その日、俺は屋敷の中を散歩していた。
いつもと変わらない風景だったが
ひとつの花が俺の目に止まった。
(綺麗な花だなぁ。
なんていう花だろう?)
俺はその名前も知らない花に
夢中になっていた。
すると、後ろから
「どうされましたか?」
と聞き覚えのある声がした。
(サターンだ!)
俺は、後ろを振り返った。
そこには若いサターンの姿があった。
「この花…。」
「この花ですか? これはスイスターと
呼ばれる花です。」
「へぇー。スイスターかー…。
僕、この花好きだなぁ…。」
「そうなのですか…。
実はこの花、
私が植えたものでして…。
坊ちゃんに喜んでもらえて
嬉しいです。」
「そうなんだ!
知らなかった…。
そういえば、お兄さん誰?」
「これは、失礼しました。
私、昨日からここで執事として
働かさせてもらっている
サターンと申します。
坊ちゃん、よろしくお願いします。」
(昨日から…。何も聞いてないな。
でも、サターンがいるなら…)
「うん!よろしくねサターン!」
サターンは驚きながら話していた。
まぁ理由は大体想像がつく。
俺はまだ一才になってない。
なのにこんなにスラスラと
言葉を話しているのだから。
(この理由をサターンに話す時が
くればいいな…。)
こんな話をしてもサターンは
信じてくれるだろうか。
それとも、避けるだろうか。
不安がつもるばかりだ。
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