テラーノベル
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暑い夏が続く七月。太陽は無駄に元気で、俺らとは逆に爽やかな様子。教室にまで入ってくる暑さに気分を落としつつも、席が近いアルテマ、ゾディアークと授業開始のチャイムが鳴るまで雑談をしていた。今日は一時間目から眠くなる社会。テスト返しをすると事前に聞いていたが、俺は余裕。
「カオスさん、テンション高いですね。今日はテスト返しなのに・・・。」
「当たり前だろ!心配する必要がないからな!」
「自信があるんですか?」
「いや違うけど。」
「赤点確定だからだろ。」
「はぁ!?ちちっちちちち違うし!」
「動揺しすぎですよ。」
そう。俺は赤点確定なのでもう怖いものがないのだ!
「おはよう。挨拶は省略だ。早速だが、予告していたテスト返しを行う。」
コイツはおっさん(あだ名)。何故か女子人気が高く、休憩時間や昼時間には沢山の人に囲まれている。俺らの担任でもある。因みに独身(笑)。
「赤点の生徒は放課後隣の空き教室にこい。補習だ。以上。」
「カオスさん何点でした?」
「分かりきったことを聞くな!23点。」
「あら〜、勉強しないからですよ。」←79点
「バカだな。」←95点
「くっそ言い返せねえ。」
放課後。教室の前で立ち止まる。授業終わり、ゾディアークとアルテマを補習に誘ったが、あっさり断られてしまった。終わりくらいには見にくるって言ってたけどどうせ来ない。覚悟を決めて教室に入る。
「失礼しまーす。」
「来たか。」
教室には机一つに椅子二つ、そしてそのうち一つに座っているおっさんがいた。キリッとした顔に黒いスーツを着けて、どこにでもいそうな姿をしているのに、何故かカッコよく見える。女子人気が高いのも納得だと思いつつ、もう一つの椅子に座る。
「補習はお前だけだ。1時間みっちりやるぞ。」
「えー面倒くさい。」
「早くペンを待て。」
補習といっても、テストと同じ問題を解きながら間違えているところをおっさんが指摘して、解説とか入れてそこの理解を深めるってだけ。一番イヤなのはサボれないこと。特におっさんは厳しいから少しでもサボると怒られる。
「やべ。」
少しぼーっとしながらおっさんの話を聞いていたため、ペンを落としてしまった。
「お前、ちゃんと私の話を聞いていたか?」
「はい。すみませーん。」
急いでペンを拾おうとしたら
机に足が引っかかる。ヤバ、頭ぶつける。
「カオス!」
・・・あれ?痛くない。頭の下に何かある。ゆっくり目を開けると、目の前にはおっさんがいた。バッチリ目が合っている。は?何で?おっさんは少し疲れていた。よく見ると、おっさんの腕が俺の頭のほうに伸びていた。頭を守ってくれたんだと思う。
「っはあ、大丈夫か?」
「え、あっ、はい///」
おっさんの低い声にドキドキする。心配してくれるんだ、優しい。体中が熱くなっているのを感じる。
【え、俺もしかしておっさんに恋してる?先生との禁断の恋的な?違うよな?でもちょっとかっこいい。】
心の中で自問自答している俺。
「すまん。足つった。」
おっさんをかっこいいと感じた俺を今すぐにぶん殴ってやりたい。やっぱおっさんだったわ。どうやらしばらく動けなさそうだと悟った俺に、追い討ちをかけるように教室の扉が勢いよく開く。
「カオスさーん、補習進んでます、か。」
「「あ。」」
「・・・うわ。」
今は誰がどう見ても床ドン。この状態が続いている。これを見られたのはまずい。
「いや、違うからな。勘違いするなよ二人とも。」
「私先生呼んできますね。」
「早く行ってこい。」
「「やめろおおおおおおお!!!!!」」
〜この後、誤解を解くのに一ヶ月以上かかったとか〜
今回はちょーっとネタっぽいところもありましたね。
前回投稿した『私にとって貴方は水魚之交』でアドバイスをお願いしたのですが、ミナミさんとちびちゃんさんが丁寧にお応えしてくださいました。今回はそのお二人から頂いたアドバイスをもとに作らせていただきました!ミナミさん、ちびちゃんさん、本当にありがとうございました!!上手く出来ているかは分かりませんが、是非またアドバイスお待ちしてます!他の皆さんも遠慮なくお願いします!
↑証拠というか何というか。
ご視聴いただきありがとうございました!!
コメント
4件
えぇ!?😭😭✨好きすぎです美味しいです尊死です←日本語おかしい、ゾディさんが頭良い設定が良すぎる…でも睡眠時間は周りの人より少なそう🫠神作ありがとうございます!
投稿お疲れ様でした♪ メモ書いているの凄すぎませんか!?努力家なのが本当に伝わってきます(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`) エクスデスさんはやはりカッコいいですね!今日も素敵な作品をありがとうございました! 夏休みも楽しんでください!