それはいつもの日常だった。
「おはよう!赤葦!」
「おはようございます。木兎さん」
木兎さんは毎朝うちの前まで迎えに来てくれる。
理由は分からない。
「もう時期、春だな」
「っ!。そうですね。」
(春になったら…)
そう。春になったら、大体は入学式と感じる人も多いかもしれないけれどもうひとつの晴れ舞台がある。それは卒業式だ。
「早いな…」
「本当にですね」
「……」
「……」
「なぁ、赤葦」
「はい」
「もし、俺が卒業したら寂しくなるか?」
「え?いきなりなんですか。」
「いや、何となく」
「そうですね。少し寂しくなります。」
「え?!」
「なんで自分で言って自分で驚いてるんですか」
こんなたわいもない話をできるのもあと少ししかないんだろうな…
授業もいつも通りに終わり帰りになった。
「赤葦!!一緒に帰ろう!」
「はい、少し待ってください」
「なぁ、赤葦。今日さ、俺ん家に泊まって言ってくれねぇか?」
「え、なんでですか。」
「今日親がいないから」
「1人でも大丈夫ですよね。」
「無理」
「答えるのはやすぎです」
「無理なものは無理なんだー!!!」
「声が大きいです。」
「じゃあ、泊まり来てくれる?」
「それは、理不尽過ぎます。」
(木兎さんと一緒の屋根の下で寝れるのは嬉しいがそれは行けないと思う)
「頼む」
「はぁ、分かりました。でも、支度があるので」「わかった!俺も着いてく!」
「はぁ、勝手にしてください」
「終わりました。」
「おう!」
少し楽しみという自分がいる。
「赤葦さ、好きな人とかいる?」
「いきなりなんですか?」
「いや、何となく」
「います」
「へぇ、どんな人?」
「それ言わなくちゃいけないですか?」
「俺も言うから」
「はぁ、分かりました」
「自分より年上で、バレーを楽しそうにやってて、時には真剣な顔をしてプレーしたり、あと、気分の上げ下げが激しい人ですね。」
「へぇ、そうか」
「俺は、面倒見が良くて、年が俺より下で、オーバーが上手くて、真面目で、頭を毎日フル回転させてる人かな。」
「そうなんですね。」
(あれ、それって俺じゃね?)
(もしかして、俺だったりするんですかね)
木兎さんちは、結構遠い。だから、着くのにも時間がかかった。
「木兎さん、ひとつ聞いてもいいですか?」
「おう」
「こんなに遠いのに家までいつも来てくれますけど、朝何時起きですか?」
「え?、4時くらいかな?」
え、はやくない?なんでそこまで早起きして俺の家まで迎えに来てくれるのかが俺には理解ができない。好きな人とかならまだしも、同じ部活の後輩にそこまでは普通しないだろう。
「早いですね」
「だろっ!」
「後どのくらいで着きますか?足が疲れてきました。」
「俺がおぶったあげようか」
「え?!いえ、大丈夫です。」
「着いたよ」
案外さっきの話をしてから一瞬だった気がする。今となってめちゃくちゃ緊張する。
「お邪魔します」
「いらっしゃい!」
「先に部屋行っといて」
「あの、部屋ってどこですか?」
「階段登って右側」
「分かりました」
木兎目線
ついつい赤葦を家に連れてきてしまった。やっぱり常識あっていいな。赤葦の好きな人がすごく気になってしょうがない。
「こういう時は、ジャジャーン!媚薬〜これで赤葦の本当の気持ちを知れるかも!」
「お待たせ」
「はい」
「飲み物持ってきた!赤葦はこれな。」
「?、はい。」
(´p◎q゚`。) ゴクンゴクン
赤葦目線
なんかこの飲み物変な味がする。もしかして腐ってる?そんなわけないか。それにしてもこの部屋なんか暑い気がする。
「……あの、」
「ん?どうした赤葦!」
「これ、味なんか変じゃないですか?」
「そうか?全然」
「そうですか」
身体中が熱い。どうしよう。木兎さんに助けを求めよう。
「ッ!」
ダメだ木兎さんの方を見ると心臓がうるさい。やばい、なんで。木兎さんなにか入れたな。
「木兎さん///」
「どうしたあかあs」
「ッ!」
「助けてください/////体が暑くて//」
「んッ!」
唇に柔らかな感触が降ってきた。キスされたんだ。木兎さんに。頭が真っ白になって何も考えられない。どうしよう。
「ぼく//とさん、ハァハァ」
「ごめん赤葦。俺我慢できない。」
「んッ!チュッ、レロ」
今度は舌が入った。息ができない。でも何故か嫌じゃない。そして、木兎さんは、キスが上手い。
「ハァハァ// 」
「ッ!なんでそんなエロい顔してるんだよ」
え、俺そんな顔してるの?普通に嫌なんですけど。まぁ、そんなことよりひとつ聞きたいことがあったんだった。
「あの、木兎さん、このタイミングで聞くのなんですけど好きな人誰なんですか?」
「え?それ今聞くの?」
「えーっと、はい。教えて欲しいなって思って」
「今キスした人」
「そうですか、今キスしt」
「え?!嘘ですよね?エイプリールフールはとっくにすぎてますよ。」
「好きでもないやつにキスなんか普通しないだろ。」
確かに。じゃあ、本当に木兎さんは俺のことが好きなのか。そうなんろ両思いになる。嬉しい!
「赤葦の好きな人は?」
「えーと、今、キスされた人です」
「俺ら両思いじゃん!ヤバっ超嬉しいんだけど?!」
そんなにはしゃがなくても。俺も凄く嬉しいなんて絶対に言えない。
「てことは、俺たち今日でカップルか!」
「はい、そうですね。」
木兎さんが嬉しそうにしてるのを見て俺も嬉しくなる。これが好きな人に向けている気持ちなのだと最近知った。
「これから”も”よろしくな!赤葦!!!」
「はい、これから”も”よろしくお願いします。木兎さん。」
お泊まり会?みたいなので俺たちは付き合った。
コメント
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おめでとう🎊赤葦~!木兎~‼︎ 結婚式絶対に呼んでよ~☆結婚祝いは すごいの持っていくからね☆☆