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#2【初雪】
みぞレイ(?)、どちらも女設定です。
死ネタです。苦手な方はブラウザバック。
それではどうぞ。
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~レイラー side~
その場所に、メンバー全員が集まった。
いや、正しくは全員じゃない。一人欠けている。
みぞれさん。
今日は、貴女がこの世からいなくなってちょうど1年だ。
めめさんが代表で花を手向け、メンバーが順番に手を合わせた。
貴女が死んだって聞いたとき。
嘘だと耳を疑った。
なにかの間違いだと思った。
でも。
でも。
残酷なことに、嘘ではなかった。
みぞれさんは、ビルの屋上から飛び降りたそうだ。
みぞれさんの体は、見るも無残な姿だった。
『アンチが辛い』って、いつも貴女は言ってた。
だけど私は、そんな貴女を放置してしまった。
気付けなくてごめんなさい。
相談に乗ってれば、未来は変えられたのかな。
今でも、笑っててくれたのかな。一緒にマリカしてくれてたのかな。
時すでにおす…いや、時すでに遅し、だ。
【雪乃みぞれ】と彫られた墓石を撫でる。
冷たくて、無機質で。苦しかった。
お墓参りを終え、メンバーは解散した。
家に戻っても、墓石を撫でたときの感覚が残っていた。
こんなのは、みぞれさんじゃない。
みぞれさんは、もっとあたたかくて、もっと穏やかで、そんな人。
窓の外を見ると、雪が降っていた。
初雪だ。
ふらふらと外に出る。
無意識に、足はビルの屋上へと向かって行く。
みぞれさん。
やっぱり、貴女がいないと寂しいよ。
ああ、皆にごめんなさいを言わなきゃな。
私の足は、ビルの屋上を蹴った。
コメント
2件
天国で再会を果たせたら良いですね