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「俺のこと、忘れていいよ」
(小柳視点)
マナが星導に抱きしめられてた。
俺の腕の中で泣いてたマナが、
今は――別の誰かに、しがみついてる。
(小柳)「……そうか、
やっぱり、そっちだったんだな」
星導は、まだ俺を睨んでた。
マナを守る者として、当然の顔。
(小柳)「……奪えなかった、か」
口にした瞬間、喉の奥が熱くなった。
喉じゃない、目の奥、胸の奥、全身が、焼けるみたいだった。
(星導)「……小柳くん、
マナのこと、……ありがとうな」
その“優しさ”が、何よりも残酷だった。
(小柳)「やめてくれ。
優しくすんな、今さら」
マナがこちらを見た。
少しだけ、泣いた後の目をして。
(マナ)「ロウ……」
その声も――俺を切り裂いた。
(小柳)「なぁ、マナ。
俺、マナのこと……ほんまに、好きやってん。
でもな、“好き”だけじゃ……どうにもならんのやな」
笑った。
壊れたみたいな笑いだった。
(小柳)「俺のことなんか、忘れてええよ。
今日ここで何があったかも、無理に思い出さんでええ。
……もう、マナが泣かんのやったら、それでええから」
歩き出す星導とマナの背中を見て、
俺は、ゆっくり膝をついた。
(小柳)「……じゃあ、なんで閉じ込めたんやろな、俺」
ひとり、笑って泣いた。
誰にも届かない場所で、
“好き”だけが残った部屋で、
何度も、ひとりごとを繰り返した。
無事完結👏👏まだ違う物語とか出してくからまじで見てください🙇♀️🙇♀️