×××の朝練
早朝。
まだ空が薄暗い時間。
拠点。
キルアが、目を覚ます。
「……ん……」
隣を見る。
――いない。
「……×××?」
布団、冷たい。
一瞬で目が覚める。
「……は?」
飛び起きる。
周囲を見る。
荷物ある。
靴ある。
……本人いない。
嫌な予感。
胸がざわっとする。
「……まさか……」
外へ飛び出す。
「×××!!」
⸻
数分後。
ゴン、クラピカ、レオリオも合流。
ゴン「いないの?」
キルア「いねーんだよ!!」
クラピカ「落ち着け」
「索敵する」
⸻
森の奥。
微かに聞こえる――
「……はっ……!」
「……っ……」
風を切る音。
衝撃音。
ドン……!
レオリオ「なにあれ……」
ゴン「戦闘音……?」
音の方へ向かう。
――そこで見たのは。
岩場。
×××。
1人。
ボロボロの地形の中で。
・巨大岩を担いで走る
・念で自分の動きを縛る
・高速回避訓練
・重力負荷みたいな念圧
全部同時。
休憩ゼロ。
汗だく。
息荒い。
でも止まらない。
「……っ……」
「……まだ……」
「……足りない……」
ドン!!
岩が砕ける。
地面えぐれる。
全員、硬直。
ゴン「……え?」
レオリオ「……なに……あれ……」
クラピカ「……正気か……?」
キルア。
顔、真っ青。
「……バカ……」
「……死ぬぞ……」
⸻
×××は、まだ気づいてない。
さらに追い込む。
念の圧力、倍。
膝、震える。
それでも。
「……もっと……」
「……強く……」
キルア、限界。
「×××!!!!」
大声。
空気が震える。
×××、ビクッ。
振り向く。
「……あ……」
「……キルア……?」
全員集合。
沈黙。
数秒。
レオリオ。
「……朝練……?」
「……これ……?」
ゴン「修行って……このレベルなの……?」
クラピカ「……旅団……恐ろしいな……」
⸻
キルア、駆け寄る。
×××の肩を掴む。
「……何してんだよ!!」
「いなくなるな!!」
「倒れたらどうすんだ!!」
×××、戸惑う。
「……え……」
「……いつも……こうだったから……」
「……普通……」
全員「普通じゃない」
即ツッコミ。
⸻
×××、小さく。
「……私……」
「……弱いから……」
「……もっと……強くならないと……」
キルア、愕然。
「……まだ……」
「そんなこと思ってんのか……」
額を合わせる。
息、荒い。
「……強いよ」
「……十分すぎるほど」
「……俺が保証する」
×××、目が潤む。
「……でも……」
キルア、遮る。
「でも禁止」
第2弾。
「……守るために」
「自分壊すな」
×××、ぽろっと。
「……怖いんだもん……」
「……失うの……」
キルア、胸が締め付けられる。
そっと抱きしめる。
「……俺もだよ……」
「……だから一緒に生きろ」
ゴン、涙目。
「……青春だね……」
レオリオ「重い青春だな」
クラピカ「……だが尊い」
⸻
×××は、この日から。
1人朝練は禁止になった。
代わりに――
キルア付き。
監視付き。
超安全版。
本人、ちょっと不満。
でも幸せ。
to be continued…






