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『鯨になりたい。』
とあるアプリのストーリーに書いてあった。
このストーリーがアップされる前、
この人は学校や家で感じる孤独感を
1つの物語として投稿していた。
同じ意見を持つ若い人から大反響だった。
この人は一気に人気者となった。
自分の感情を物語とし、投稿する、
この人の姿に憧れて、
多くの人が同じようなことをしていた。
僕からとったらそんなことは
別にどうでもいい。
ただ、この、性別も、名前も年齢も、
何も知らないそんな人の
『鯨になりたい』
その一言が僕の中でなぜか
引っかかっていた。
鯨とういのは、とる人によっては
「世界一孤独な生き物」
らしいから。
人より多くの孤独を味わった人であるのなら、誰かと一緒に居ることを望むものだと
思っている。
だから、どうして、
孤独にこれほど執着するのか、
僕には理解できなかった。
“僕は、海月になりたい。”
そうストーリーに残しておく。
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