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文スト 太i宰 と 中i也 。
BL
R指定 △
地雷さん さよなら
「 太 」 『 中 』
最終話 (多分)
↓↓↓
『 雨夜、赤に溶ける ― 終 ― 』
銃声が街のどこかで弾けた。
焼け焦げたコンクリートの匂いが風に混じる。
私は廃ビルの影に立ち、眼下の混乱を静かに眺めていた。
その気配に気づくより早く、背後から声が降る。
『 ……よくもまあ、のんきに突っ立ってられるな。太宰。 』
振り返れば、そこに中也がいた。
帽子の影から覗く瞳が、夜よりも深く澄んでいる。
「 久しいね、中也。あの夜ぶりだ。 」
『 ふざけるな。仕事中だってのが分からねぇのか。 』
淡々とした声の裏に、わずかな揺らぎ。
それが錯覚でなければいいのにと、私は思った。
敵同士。
それだけのはずなのに___胸の奥が、静かに疼く。
「 撃たないのかい? 」
『 撃ちてぇよ。けど……なんでだろうな、手が震える。』
その言葉に、息が詰まる。
銃口の先に立つ彼の指が、ほんの一瞬だけ力を緩めた。
あの夜、確かに触れた体温が、まだ残っている。
夢でも、幻でもなく。
「……ねぇ、中也。」
『 言うな。何も。 』
中也は顔を背け、唇を噛んだ。
雨上がりの夜風が髪を揺らし、月明かりが彼の横顔を照らす。
沈黙の中、私たちはただ見つめ合う。
言葉にした瞬間、すべてが壊れてしまうと分かっているから。
『 ……生きてろよ、太宰。 』
「 もちろん。そのために、君に会いに来てる。」
中也が小さく笑った。
その笑みは、敵でも味方でもなく__
ただ、私の知る中原中也そのものだった。
次の瞬間、彼は踵を返し、闇の中に消えた。
残されたのは銃弾の硝煙と、微かに残る赤い香り。
私は空を見上げる。
雲の切れ間から覗いた月が、まるで中也の瞳のように、静かに滲んでいた。
「……やれやれ。片想いってのは、本当に厄介だね。」
そう呟いて、私はコートの襟を立てた。
再び敵として、また彼に会える日を願いながら。
〜 〜 〜 〜
ここまでー !
3話って短いよね 、 私の発想力があれば…長く書きたいけどね笑
R指定ありにしてみたいけど 書けるかわかんなくて焦るよね … 💦
まぁ別の話もあげる予定だから 見てくれると嬉しい !!
では バイバイー!