TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

次の日は、雨が降っていた。太陽が出てこないから、森に行っても無駄だ。晴れてくれないと、会えない。


そして、次の日も、その次の日も、雨だった。やっと晴れたのは、5日後の夕方。虹が出てる日だった。


やっと晴れた。森に、行かないと。香を、助けたいから…早く…!

着いた。まだ、光がある。私は、叫ぶように、声を出した。

「香ー!」

…やっぱり…もう…

「お姉ちゃん…来ちゃ…ダメだよ…。」

「香!」

「なんで…来たの?」

「やっと…こっちに来て。」

手を掴み、走る。

「ちょっと!お姉ちゃん!」

「分かったの。香が消えた理由。思い出したの。」

そのまま、進む。

「…ここなら…」

「お姉ちゃん…どうして…」

「いや…ここから出よう。香。」

「無理だよ…」

「大丈夫。2人なら、きっと…」

「そう…だね…そう…だよね。」

「行こう。」

日没まで、あと少し。絶対に、救う。救ってみせる。だから、私は、私達は、逃げる。光から。この森の、光から。

「あと少し…」

その言葉と同時に、森から光が、無くなった。あとは、森を出るだけ。

「香、早く。」

「お姉ちゃん…うん。分かった。」

そして、私達は無事に、森から出ることができた。家に、帰りたいが、問題がある。

「ねぇ、香。」

「何?」

「みんな、香のことを忘れちゃってたみたいなんだよね。お母さんも、きっと、覚えていない…」

「なんだぁ。そんなこと?姉ちゃんは気付いてないだろうけど、私についての記憶は、皆持ってるよ。」

「え?空白の部分も?」

「うん。自然に付け加えられるみたい。私にも、本来ならやっていたであろう学習の記憶が、あるんだよ。」

「なぁんだ。そっか…」

さすがに都合が良すぎるけど、急に知らない人が来たら皆驚いちゃうもんね。

「じゃあ、家に帰ろう。」

「うん!」


こうして、私は、幽霊となっていた妹を救うことができた。幽霊というより、森に監禁されていたようなものだったけど。

妹がいる生活は、とても楽しい。これからは、森に近づかないことにする。今度は私が、連れて行かれるかもしれないし。とにかく、これからは、もっと、楽しく過ごしたいなって思う。


end

消えたい私が森で出会ったのは、一人の同い年だった。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚