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帰宅中、金欠氏の愛車がパンクした。彼は二十年来、バイクに乗っていた。既に寿命らしい。(次は電動自転車の方がイイかも知れない。しかしあの亜漕が気持ちよく応じるだろうか…)と彼は考えつつバイクを押して帰った。ベンツに乗って檀家に行く和尚も多いが、今どき高級車なんかで行ったら、出すものも出されない。幻覚寺に着いた。既に日が暮れ月が出てはいるが、寒い。「ただいま」「おかえり」と亜漕が奥から出てきた。「パンクしちゃってさあ参ったよ。」「ところでさあ、ものは相談何だけど、電動自転車買ってもいい?」「そうねえ、年明けなら賽銭箱に期待出来るから…」「それまで愛車が無いよ!」「バスとか、電車にしてよ。暮は物入り何だから。」亜漕は人ごとである。