初めまして。私は加藤 綾と言います。
このブログは気分が悪くなるかもしれません。少し話しておきたくて。それでも良いと言うなら見てください。
20**年 8月。暑い夏の日、それは起こってしまった。いや、それは必然だったのかも知れません。
両親の離婚。離婚の原因は母の浮気が発覚したから。行きつけだったホストクラブの人に貢ぎ、そういう関係になり、ついにはお金が無くなり父が貯めていたマイホームの予算に手を出してしまい、発覚。
馬鹿な母親ですよね。
私は当時中学一年生。妹も居ます。 妹は小学五年生。名前は香耶。少し冷たい性格ですが、とてもいい子です。私達の将来も考えずに、母は欲望のままに行動しました。
当然私達姉妹は、父に着いていきたいと言いました。これであの母と離れられると思った。
けれど、裁判所は親権を母に渡した。
理由は、
・子供が幼く女児である
・子供の健やかな成長には母親が必要
・養育費は父からの支払いで賄える
父は仕事柄高収入。母は実家が金持ち。そういう金銭的な事もあったんでしょう。
ですが母は当初、本気で自分を恥じていたように見えました。私達姉妹しも泣きながら土下座をし、謝罪を。
私と妹は、母を軽蔑していたけれど、仕方なく三人で一緒に生活する事にしました。
父に止められて、法廷には行けませんでした。母の収入は無かったけれど、実家が金持ちだから明らかに対応が違ったのが分かりました。
正直今でも、何故母に親権が渡ったのか分かりません。
三人での生活は思ったよりも平和でした。私は中学二年生になり、妹は小学六年生に。
母の両親、私から見れば祖父母にあたる人が根拠も無しに
「絶対綾の父親も浮気していた」だったり
「母親はなんにも悪くないよ」と、モンスターペアレントの思考からなんでしょうか、離婚直後だって言うのに、凄く綺麗なマンションに住むことが出来ました。父親とも会えていたので、それなりに良かったです。
しかし、ここでも事件が起きます。
母親が、自分よりも年下の男を連れこみ始めました。
母親は四十代ですが容姿が良く、身なりもそれなりに綺麗に整えていた為、かなり若く見えました。
男は二十代の人でした。連れ込み始めた数日は普通だったのですが、段々と、奴の性欲は妹と私に向かい始めます。
その男は私達姉妹に「自慰行為してる?」だとか「男の人のあれ見た事ある?」だとか、卑猥な質問を沢山してきました。私も妹も上手く交わしていたのですが、直接的な行為に発展してしまいます。
母の留守中、ついに男は私に手を出そうとしました。
私は当然叫びました。嫌だだとか、来ないで、やめてだとか。私は暴れに暴れて叫びました。男はそれを見て、聞いて直ぐに逃げました。
最初だけは。
男が手を出そうとしてから1ヶ月後。強硬手段に出ました。
私がいくら叫んでも暴れても無駄。私は男に犯されるか犯されないかの境界線でずっと戦っていました。本当に辛かったです。
ある日、部活から帰ると、少し雰囲気が違かった。家には男と妹がいて、よくある光景だったが、その日は雰囲気が違った。
妹の気分がすこぶる良かったのだ。
しかもその期限の良さは確か、3ヶ月も続いた。
「これはおかしい」と思い、私は妹を問い詰めました。結果、予想だにしない最悪の答えが待っていました。
私の言葉は覚えていませんが、妹はしっかり覚えています。
「香耶ちゃん、最近どうしたの?」
「どうしたのって、何が?」
「最近機嫌が良いじゃん?前はちょっと冷たかったのに」
「男さんと仲良くなったの」
「ママじゃダメだって言ったから、私が仲良くしてあげたんだ。最初は痛かったけどもうだいじょうぶだよ。
男さん、もう綾お姉ちゃんが嫌がることし無くなったでしょ?
お小遣いも貰えるんだよ。
私が頑張って貯金するから、お姉ちゃんと一緒に暮らしたいな。」
私はその言葉を聞き、吐きました。
可愛い妹が、妹じゃないような気がしました。
にこにこと笑った香耶が、数枚の万札を出し私に嬉しそうに話しかけるのを見ると、
申し訳なくて、申し訳なくて男が許せなくて
何度も死にたくなりました。何度も、何度も。
当時私は中学二年生、妹は小学六年生。
自分の妹にとんでもないことをさせてしまった、その後悔と恐怖が男に対する憎しみよりも圧倒的でした。
私は何度も自分の妹に泣きながら謝りました。
何度も何度も、床に額を押し付けて土下座をした。
香耶は、私がなんで泣いているか分からない様子だった。ただにこにこと私を見て、「大丈夫だよ」と、優しくしてくれた。
冷蔵庫から香耶のプリンを取り出し持ってきて、私に差し出した。
私はそれを見て、また泣いてしまった。
体が熱かった。何度も泣いているせいなのだろうか、それとも別の何かなのだろうか、私は、何度も香耶に謝った。
ちなみに、私の妹はとても頭が良い。
身内の贔屓とかでは無く。
塾には行ってなかったし今も行っていないが、勉強もできるし運動も出来てしまう。
性格は少し冷淡な感じで、知的な涼しい顔をした真面目な子。
綺麗な顔立ちだと思う。これも贔屓とかじゃなくて。
だから、自分がした行為の意味も、ちゃんと理解していた。
処女を失う事の意味も、ちゃんと理解していた。
私が家に帰ると、妹が男のアレを咥えている場面に出くわした事が何度もある。
その時、調子に乗った男が
「お姉ちゃんもwwwいっしょにどう?www」
と話しかけてきたこともあります。私は当然無視をかましましたし、妹がその度に「そんな事したら殺すから」と、返していました。
妹は楽しそうに行為をしていました。
私はそれを見る度にトイレに籠り嘔吐、泣きじゃくる事しかできませんでした。
その頃、母は段々と妹を敵視するようになってきました。
自分よりも父親の遺伝子を多く受け継いで育った妹が、純粋に憎かったのかも知れません。
男が帰ると、香耶は私に駆け寄ってきて、ひたすらに甘えてきました。
抱きついて身体を擦り寄せたり。
姉として、本当に不甲斐なくて最低だが、私には、妹が「大人な女」に見えて怖かった。妹に抱きつかれながら泣くことしか出来ない自分が情けなくて、情けなくて、自己嫌悪でさらに泣きました。
妹の白くて柔らかい肌と、事後の臭いと、妹の匂いが混ざったにおいが、今でも印象に残っています。
でも、今考えて見れば、妹と男の行為の内容は、かなり異質なものだったと今になって思った。
ご主人様と下僕みたいな。妹の方がご主人様で、男が下僕。
妹が男の眼球を舐めたり、思い切り股間を踏み付けたり、自分の足を舐めさせてたり。
何度も言いますが、妹は小学六年生です。
男と妹の関係は、妹が中学一年生になった時に、母にバレます。
原因は、泥酔した男が母との行為中に、妹の名前を何度も叫んだらしいです。
しかし母は、
「男が妹を無理矢理襲ったんだ」と、
信じて、思い込んでいました。
だから、泣きながら妹にすがりついて、何度も何度も「ごめんなさい」と謝っていました。額に血が出る位に。
母は男と即刻別れ、あからさまに香耶にへこへこし始めます。
まるでご主人様と下僕みたいに。妹と母の関係も、壊れてしまいました。
「お姉ちゃん、馬鹿な女は駄目だね。
馬鹿じゃないのは、お姉ちゃんと私だけだね」
私に肌をぴったりとつけながらそう言う香耶の表情は、今までに見たことがない程の冷たいものでした。
でも、相変わらず私には優しくて、明るくて、朗らかでした。
私は、この三人での生活が本当に恐ろしく苦しくなり、父に助けてもらおうと父の職場に行きました。
しかし、そこに居たのは想像の何倍も、何倍も何倍も楽しそうな生活を送る父の姿がありました。
父の隣に居た若い女性を見て
「あぁ、新しい家庭を持ったんだ」
と察した私は、結局、父とは会わずに家に帰りました。
「おかえり、お姉ちゃん」
そう声を掛けてくれた香耶を見たら、なぜか涙が出てきて、妹に縋り付き泣きじゃくりました。
妹は、中学生になっても優等生で優秀でした。劣化などするはずもなく、綺麗な容姿のまま。
壮絶な男性経験のせいもあってでしょうか、
中学生男子が寄りつけない程の雰囲気を纏っていました。
近寄りがたくて、刺々しい雰囲気。
ふと見せる人を見下す表情が、とても絵になっていた。
成績はすこぶる良かったが、人間性には少し難がありと教師陣から言われていると、自他共に認めていた。
三者面談に意気揚々と向かっていった母も、家を出て三十分程で帰ってくる程に。
私がいる時と居ないときで、香耶の性格が違うことを母から聞かされていました。
でも、正直私の前での香耶は、明るくて優しくて健気で、優しい妹だったから、半信半疑でした。
私が学校を風邪で休む時は、香耶も一緒に休み、誰よりも私の事を看病してくれる、そういう優しい子。
そうして、特に何事もなく時間は進み、
私は高校三年生に、妹は高校一年生に。
すいません。少し気分が悪くなってしまったので、休憩させてください。
戻りました。
母親はすっかり大人しくなり、子供思いのいいお母さんになりつつあった。
私は何とか大学に合格。大学は隣の県だった為、家から出て一人暮らしをする事に。
お金は、母の実家と、父が出してくれると言った。
何気なく香耶に「家を出る」と言うと、
香耶はありえないぐらい泣いて私に縋り着いた。
そこで、私も一瞬家から通おうかと思ったが、
妹と母を二人っきりにしておくことが多少の躊躇いがあって、どうにか妹と二人暮らしをさせてくれないかと、母と祖父母に頼み込んだ。
以外にもあっさり許可がおり、妹は片道一時間半の隣県の学校から通うことに。
二人での生活が始まった時、妹はずっと「夢が叶った」と、言って大喜びしていた。
最初はなんのことかよく分からなかったけれど、それが当初の、母から男を寝とった時に貰ったお金の使い道のついて言っているのだと気づいた時、一気に高揚していた気分が引いた。
一瞬で当時を思い出し、吐き気が襲ってきたけれど、その場は何とか我慢した。
今の自分の身に何も無いのは、妹が自分の身体を使って守ってくれたのだと思うと、
妹を拒絶すること=私の人生のタブー
だと思わざるを得なかったから。
香耶にお弁当を作る事なんてなかったけれど、二人暮らしをし始めてからは作るようになった。
元々、料理は嫌いではなかったし、少し早起きするだけで香耶の喜ぶ顔が見られたら、とても安いものだと思った。
毎日、「お姉ちゃん、行ってきます!」
「たっだいまぁ〜!お姉ちゃん!聞いて聞いてっ!」
と明るく話しかけてくる妹を見ていると、数年前のいやらしい事件なんて無かったんじゃないかと、
錯覚するほど。
香耶が私にべったりなのは物心ついたときから。
姉妹喧嘩なんてほとんどしたことがなかったし、 特にする理由もなかった。
お風呂も、結構長い間一緒に入ってた。
だから、二人で暮らし始めてからの香耶 の私に対する甘えた言動も、いつも通りだと思った。
でも、私がバイト帰りで夜家に帰って来たとき、 いつもよりも甘えた、甘い声で私にお金を差し出した。
電車で痴漢されて、騒がずされるがままにしていたら
「貰った」のだと言う。
「ねぇねぇ、これで美味しいご飯でも食べよう?」
いやらしいことをされ、おかねをもらい、なおも笑う妹
あ、この子はおかしくなってしまったんだな。
さっと血の気が引いて、私はとっさにそのお金を奪い、破り捨てた。
「なんでそういうことするの!?香耶 ちゃんおかしいよ、絶対おかしい、普通じゃない!」
思わずそう叫んでしまうと、妹は
「こわい」
と一言呟いた。
私はこの時初めて香耶を怒鳴りつけたのだ。
「こわい」ともう一度言って、香耶は早々に部屋に戻って寝てしまった。
翌朝、私は妹に学校を休ませた。
妹に自分のしていることがどういうことなのか教えた。
そこまでお金に不自由しているわけではない。
私は妹にそういう行為をさせたいわけではない。 いけないことはいけないことだと理解しなければならない。
私は妹を諭しながらひたすら泣いた。
やっぱりあのとき妹を止めればよかったと後悔した。
保身に走った自分自身が憎くてたまらなかった。
最終的に妹は「ごめんなさい」と私に謝った。
そして、そういう行為でお金を得ることをしなくなった。
そして妹が高校生になって初の三者面談。
仕事の都合がどうしても付かず、母が出席できないというので
保護者がわりである私が出席することに。
妹とは高校の校門前で待ち合わせをしていた。
私が勤めていたバイト先の店長がいい人で、
理由を伝えると予想よりも早く帰らせてくれた。
なんとなく早めに待ち合わせ場所に行こうとすると、 ちょうど妹が学校から出てくるところ。
しかし、隣に男子がいたので声をかけるのを躊躇ってしまった。
よく見てみると、男子は手に何かを持っていた。 そして妹はそれをびりびりに破り捨てていた。
表情は刺すように冷たい。
でも、私を見つけたとたん笑顔で駆け寄って来る妹は
やっぱりいつも通りの香耶だった。
さっき何を破っていたのかと聞くと、「メアド」という。
連絡先くらい交換してあげればいいのに、と言うと
「もー、茶化さないでよ!」と笑って返された。 妹と一緒に教室に入ったら、妹の担任が
あからさまに驚いた様子で妹を見つめていた。
「すいません、この子外に出ると気を張っちゃうみたいで」
と私が言うと、先生は苦笑いをする。
こういうやり取りは結構慣れていた。
結局、三者面談は五分ほどで終わった。
ファミレスで軽く食事をしてから帰宅。
大学の入学式ぶりに来たスーツの上着を脱いでいると、
妹が小さな声で言った。
「あのねえ、さっきの。ほんとはお金なの」
私はそれを聞くなり妹を睨みつけたが、
「でもお姉ちゃんと約束したから貰わなかったよ!」
と言ってにこにこと笑うだけ。
なんでまた、と言いたかったが、
うまく言葉を発することが出来なかった。
そんな私に妹はいつも通り抱きついてきた。
動揺で上手く抱きとめることができなかった。
そこで私たちは、超えては行けないラインを超えてしまう。
性的なライン。
近親者として、超えては行けないラインを超えてしまったということ。
男女がするような一般的な流れなんだけど、なんかおかしい。
お互い全裸にはなってないし、ペニバンとかそういうのもない。
私の腹部あたりに馬乗りになった妹が、ただずっと 私を見つめている。私は終始泣いていた。
私が大声で妹をたしなめると、「こわい」と言った。
前お金のことで叱った時はそのまま部屋に戻ってくれたから、
今回も部屋へ戻ってくれるだろう。
そう考えて涙を拭おうとしたとき、妹はもう一度「こわい」と言った。
怖がっている人間がこんな声のトーンで話す訳がないと思って、
妹の表情をまじまじと見ると、うっとりした表情で私を見続けていた。
「お姉ちゃんこわい、こわいよぉ…」
私にとって、その時の妹が何よりも恐ろしかった。
荒い息遣いで私の肌を撫で、涙を舐め取る香耶が怖い。
この子はおかしい、改めてそう思った。
私の指、腕、胸、頬、脚、至る所を舐め回しながら妹は言う。
私が泣く、嘔吐する、そういうのに昔から興奮するのだという。
自分が男に犯されて、私がトイレに駆け込む様をみるのが
たまらなく好きなんだと言った。
私は昔から、なぜ妹があんなにも楽しそうに、笑顔で
幼い妹にひどいことをする男といやらしいことが出来るのかと
疑問に思っていたのだが、やっと合点がいった。
そして、やっぱり妹は異常だという結論に至った。
私が風邪で休んだとき、自分も学校を休んで
私の看病をしてくれたのは、優しさからではなくただ単に
私の苦しんでいる姿を一秒でも長く見たかったから。
べったりとくっ付いていたのも、私と妹が比較され、
私が劣っていると周りに知られることを期待して。
そして、私が妹に対して見せる軽蔑の表情が
たまらなく好きだったんだとも言った。
妹と男が行為をしているときの私の表情を見るだけで
すさまじい気持ちよさを感じることが出来たらしい。
私は結局妹との行為を拒否しなかった。
初めてそういうことをして以来、妹はなんだか
私に対してとても献身的な妹になった。
お姉ちゃんお姉ちゃんとくっ付いて回り、
私の作ったお弁当を残さず毎日食べてくる。
今まで以上に甘える。
自分の欲望が満たされたからなのか、他人に対して少しだけ
優しくなった。
同学年の友達もでき、プリクラを撮りに行ったりもしている。
昔の妹とは別人のようだった。妹は変わってしまった。
今でも変態的な妹との行為は続いているが、
妹はすごく愛おしいものを触るように私に触れて、
今まで以上にデレデレとしている。
「お姉ちゃん大好き」と一日に何度も何度も言ってくれる。
昔の冷めたような表情はしなくなり、
どこにでもいそうな明るく可愛い女の子の顔をするようになった。
一歩引いたようなモノの見方もしない。
好きなものは好きだとちゃんと言うし、嫌いなものを拒否したりもする。
母親にそのことを報告すると、心から喜んでいた。
母は、昔の成金っぽさが表に滲み出ているおばさんではなく、
若く見える小奇麗なおばちゃんという感じに変化していた。
自分の浮気、父のお金を使い込んだこと、貢ぎ、 全ての事を後悔して反省して、良いお母さんになった。
今でも頻繁に段ボールで色々と送ってくれる。
最近は父親のマイホーム預金を少しずつ返済しているらしい。
妹もお母さんもいい方向に向かっていた。
でも、私の好きな妹は、私に対して手離しに優しい妹じゃなかった。
妹の刺すようなとげとげしさがなくなり、本来なら
姉として喜ぶべき所なんだと思う。
でも、
私も男といやらしい事をする妹を見て、とても興奮していた。
年齢よりもずっと大人びた表情をして、
年上の男性をいいように弄んでいる妹が好きだった。
初めて全裸の妹が抱きついてきたときの柔らかい肌、におい。
その全てのものにたまらなく興奮した。
生理的な嫌悪感で嘔吐したあと、私に残るのは
どきどきとした妙な感情だった。
百点を取れなかった私を見るときの、優越感に浸る妹
学校で失敗をしたとき、私を慰める妹の少し馬鹿にした口ぶり
他人への容赦ない冷たい視線
男と卑猥なことをしているときの、ゴミを見るような目
私は、昔のそういう「人を寄せ付けない」香耶が好きだったのに。大好きだったのに。
猫撫で声で私に縋りついてくる妹は、昔と変わらず、意味がわからない程に可愛い。
私も昔と変わらない態度で妹に接している。
でも、私がかつて感じていた高揚感と快感は、
これから先何があっても感じることは出来ないもので、
毎日「幸せ~」と言いながら笑顔で暮らしている妹は
たぶん元の香耶には戻ってくれないんだろうと思う。
最近、妹を妹だと思えない不思議な感覚に陥る時がある。
他人と二人で暮らしているような変な気持ち。
結局、私は妹の下僕になりたかったんだと思う。
私は妹を軽蔑しながら自分自身を軽蔑していた。
姉妹間でお互いを馬鹿にし合って、心の中で蔑みつくしているのに
可哀想なお互いの事が好きで好きでたまらなかった。
妹は今高2で、「お姉ちゃんと同じ大学に行く」と 頑張っている。
むしろ頑張るどころかだいぶランクを落とした。 だからきっと、このまま二人暮しを何年も続けることになる。
良い子になった妹と、良い母になったお母さん。
全てが良い方向に向かって、幸せな家庭になってきたのに
私だけがもやもやした生活を送っている。
気持ち悪い話なのに、見てくれてありがとうございました。
加藤 綾
「これでちょっとは鬱憤を晴らせたかなぁ。」
私は自室でパソコンの前に座っている。買ってきたジュースを飲み、天井を見る。
そうしていると、隣から声が聞こえてくる。
「お姉ちゃん」
今日も私の、可愛い、可哀想な妹の猫撫で声が聞こえる。
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