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「……?…sin、?」午前2時。1週間ぶりの配信を終えPCの電源を切っている今現在。恋仲であるsinが配信部屋のドアを開けた。除霊が終わった後、あまりにも酷い大雨が降ってきてしまったのでsinを僕の家に泊めたのだ。
御手洗の場所が分からない?それとも配信の声がうるさかった?
わざわざここに来た理由を考えている所でsinは言葉を発さずに椅子に座っている僕の上に乗り抱きついてきた。
「ぇ、ぁ……sin…?ど、どうした…?」
普段から恋人らしい事はのらりくらりと躱し、圧倒的気分屋であるsinが抱きついてくるなんて事は1度もなかったのだ。そりゃいくら冷静で優等生をしている僕でもテンパる。
『………なんでぉきたら、隣居なかったの、』
sinは不満気に言葉を発した。…………もしかして、僕が居なかったことに怒ってる…?いやいやそんなまさか。
sinってそこまで甘え上手じゃないし。てか「配信?knmcなんて頻度低いんやから〜、どんだけリスナー待たせとんねん(笑)」のタイプだし。……取り合いず…謝った方がいいのか…?
「ご、めん…今日は配信があったんだよ、」
ほぼ抱っこをしている状態なので1度sinが落ちないよう改めて抱き抱え位置を整えた後、sinの頭を撫でる。
『…ぅ~……ぃっしょ、寝るっていったのに、』
「、w…ごめんね」
どうやら不満があるらしい。…正直、いつものsinも勿論無条件に可愛いけれど今のsinには母性本能というものをくすぐられている。可愛い…というか、いや可愛いんだけど。めっちゃ。…高校生には思えないっていうか…幼女……的な、ね?……まぁ、寝惚けているのだろう。明日にはきっと忘れている。
『ふん、……ゃ、ゅるさん』
「えッ、それはよしてくださいよsinさん、……何したら許してくれる?」
これ以上ご機嫌ななめになられては困るので提案だ。僕は何か奢らされるのだろうか。それか無茶ぶり?……まぁ、こんなの可愛いおねだりだし…てか普段からやらされてるし。…好きな子には尽くしたいしね。
……あ?こんなのknmcじゃないって?黙れ。んなこと僕だって分かってる。でもどうしようもないんだよ。
だって好きなんだもん。…僕は意外と感情で動くタイプなのかもしれない。
『……じゃぁ、っ…ちゅーして』
「…えッぁ、えッ?ぇっと、…」
『…だめなん、?』
上目遣いはずるいじゃん。
「だめじゃない!!…けど…ん、こっち向いて?」
『ん!』
「…ん、……っ」
軽い口付けをしてみる。…おねだりがキスで良かった。これ以上いくと止まれない気がする。…sinは満足行ってるかな。僕が様子を伺うとsinは心底嬉しそうな顔で笑っていた。
『んふふ〜、…』
良かった、ご満悦のようだ。
「w…そろそろ寝よっか、もう真夜中だし」
実際明日は休みではあるが、早起きをするに越したことはない、早起きは三文の徳とも言いますし。それに夜更かしをしすぎるとsinが体調を崩してしまうかもしれない。
『…ぃっしょ、?』
「うん、配信は終わったし、ずっと一緒だよ」
『…んぅへ…』
「……かぁゎぃ、」
その後無事sinは僕の膝の上で寝落ちしたので僕の部屋まで連れて行き、同じベッドで就寝。
朝ご飯は何にしようかな、お姫様は何を望むだろう。sinは元々友達感覚で、付き合った今でも距離感はあまり変わらないけれど。それでも。sinが望むならそういうコトだって。
…sinのペースに呑み込まれてばかりだけど、このくらいが僕らに合っているのかもしれないな。
恥ずかしいもんは恥ずかしい。朝起きたらsinを思いっきり揶揄ってやろう。