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うちにはまだ飛行場がないので、船で近くの国まで行き、日本へ向かった。
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『ここかあ⋯』
何度も迷子になりかけながらやっと会議場についた。
「私が付き添えるのはここまでです。次からは1人で行ってくださいね。」
『ええ⋯地下鉄とか全然分かんないんだけど』
「はあ⋯」
え、ため息つかれた?
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『とりあえず本田さんに挨拶に行こうかな』
上司から最初はいい顔しとけと言われたので、まず日本の象徴である本田菊さんに会いに行ってみよう。
『黒髪のおかっぱに白い服⋯あの人か。』
みんなの靴を揃えてる⋯聞いた通り生真面目な人なのね。
『本田菊さんですよね。私、本日から世界会議に参加させて頂くクララと申します。』
「、え」
目玉が飛び出るんじゃないかと思うほど目を見開いている。なぜ?
「クララさん、なんですよね」
『ええ、つい先日国として成立しました』
「ああ、そうでしたね。分からないことがあれば遠慮なくお聞きください」
うーん。やっぱりどこかで会ったことある気がするんだよな⋯
「⋯クララさん、私のことは、菊とお呼びください。敬語も不要です。」
『え、いやでも失礼では』
「私がそうして欲しいのです」
『あ、うん。じゃあ、改めてよろしくね、菊。』
「ふふっ、はい。」
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⋯おかしい。
絶対におかしい。
菊に挨拶に行ったあと、他の国の方々にも挨拶に行ったのだけれど、全員対応がおかしかった。
ルートやアーサー、フランシス、イヴァン、耀からはあつーいハグをもらった。そういう文化なのかもしれないけれど、初対面の奴に「愛してる」だとか「もう俺から離れないで」だとか言うものなの?先進国ってすごいな〜。
フェリシアーノやアルに限っては号泣してたし。ほんとに何で?
そしてなぜ私はイヴァンの膝の上にいるの⋯?
『ねぇ、イヴァン。そろそろ始まるから離して欲しいな』
「え〜だめだよ?クララちゃんは僕から離れたら生きていけないんだから。」
『思想つよ⋯』
あと周りからの視線が痛い⋯
「Heyイヴァン!君彼女が嫌がってるの分からないのかい?」
「うわー、今日もうるさいねアル君。」
ひー怖い⋯クララちゃん泣いちゃうじゃん⋯
この2人は確か仲が悪いのよね。関わらないようにしたいな。
それにしても私を挟んで喧嘩するのやめていただきたいな。
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なんやかんやあったけど、無事に会議は終わった。解決できるどころか新たに問題が増えてたけど⋯
「クララ!俺ん家に美味しいハンバーガー屋があるんだよ!だからこれからは俺と同居し」
「だめだぞクララ。アルなんかのとこにいたら何されるか分かんねぇからな。その代わりと言っちゃなんだが、今から俺とアフタヌーンティーでも」
「クララさん、これから東京を観光しませんか?ご案内しますよ。」
「いやいや!会議で疲れたでしょ?一緒にシエスタしよ〜!」
「その前にお兄さんとホテルに」
「クララ〜!うめぇ菓子あるからうち来るよろし!」
「なっ、俺の家ののクーヘンの方が美味いぞ!」
「クララちゃん、そろそろロシアにならない?」
『帰る。』
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コメント
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すいませんッッうますぎてコメントをッッ おいしいです推しの供給ありがとうございます