※Attention※
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ご本人様に関係ありません
きらきらと夜色を閉じ込めたような光が、不破の耳元に飾られた結晶が、風になびいて輝く。彼の耳は多くの穴が開けられてあった。穴の数は彼の寂しさを体現しているようだった。そして、寂しさを塞ぐようにピアスが飾られていた。
じっと見つめていたピアスが視界から移動し代わりに彼の整った顔が映し出された。
「なにじっとみてるんすかぁ」
ふにゃ、と柔らかく笑う彼の姿はギラギラと燦爛とした街にひどく不似合いだった。
「いえ、ピアス攻撃力が高そうだなーって」
「……、誰が始めてくれたんやっけ?」
自身の発言に先ほどの表情とは打って変わりどこか挑発するような表情に不破は染まっていった。
「、ふふ。そうでしたね」
「はやと…、!」
黒に似た髪色の不破が加賀美に立ち寄る。あれは不破が16だったころだろうか。今のようなふわふわとした落ち着いた彼ではなかった。あっけらかんとしていてなにもその瞳に映さない。幼いながらもなにに対しても興味がないようだった。そんな彼が当時21の自分にすがるような瞳で、頼んできた。
「…、ピアスを開けてほしい」
不慣れな手つきでピアッサーを持つ彼の手は若干震えていた。当時少しやんちゃしていた自分はそんな不破をかわいいと思ってしまった。
「いいですよ、」
自室に迎え入れ不破の耳に手をそえる。
「…、っ」
熱をもった瞳で見つめられ少したじろぐ。そしてピアッサーを耳に近づけようとしたとき不破が震えていることに気がついた。何の理由でピアスを望むのかは分からない。自分ははやく大人になりたかったから。強要され生きるのがいやになったから。大人のまねごとをしてみたかったから。いわば反抗心の表れだった。ただ、自分も初めて開けるとき耳に空いた穴に孤独を見せられた。よく分からない孤独。不破と自分を重ねていたのかもしれない。そんな思考はバチンと響いた音にさらわれた。
「い”ッッ、」
ピアッサーが音を立て不破の耳に穴を空けた。苦痛に目をゆがめる不破。自分が目の前の少年に跡をつけたという事実。ふとなにか得体のしれないものが己を襲った。その瞬間、不破にキスをしていた。痛みを忘れさせるように快楽を舌を通して伝えていった。
「ふッ♡ん゙ッ♡はぁ〜ッ♡ん、?はや、と?♡」
「……、いたいのとんでいきましたか?」
「…、まだかも」
• • •
「あんときからはやとおれに跡つけんのハマったよね」
「え、みなとが喜ぶかと思ってたんですけど……」
「やめたほうがいい?」
あの時と同じ耳元でそう言った。
「、……、やめんでよ」
もちろん、とでもいうように加賀美は微笑んだ。
コメント
4件
どうしてこんな天才的な文が書けるんですか...好き……
ぁ"あ…めっちゃ良い…👍……⚰️