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卒業の日、僕は。

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卒業の日、僕は。

2 - 第2話 卒業アルバム編

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2024年03月15日

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教室に戻り、式練や最後の学活が終わった。

今日の給食も、普段はあまり好みでは無い赤飯も、何故か美味しく感じた。

今書いている僕はもう卒業した後なので、見所だけを抜いて書き記そうと思う。

帰りの会の時に配られた卒業アルバムを、じっくり眺める。

入学当初の僕は背も小さくて少し太っていた。

でも2年生の写真では随分と痩せてる。

3年生の自分は……陰キャ感が更に増している。

林間学校も、修学旅行も、大切な思い出。

「おーい!もち〜!」

自分だけの世界からハッと帰ってくると、そこには小学校からの親友がいた。

「これ!書いてくれよ!」

渡されたのは、卒業アルバム。

後ろの方に寄せ書き用のスペースがあるらしい。そこに皆寄せ書きしていた。

「じゃあ僕のも書いて」

互いに交換したアルバムに、想いを書く。

高校は違うけど、一生の友人となるんだろうな。

「ほい、書いた」

「ありがとーな!えーなになに?

〈日本の未来を頼んだ〉ぁ!?お前なに他力本願になってんだよ!お前も将来を担う存在なんだよ!」

「〈自分を見失うなよ。いつかまた!〉おー、なかなかいいこと書くねぇ。」

「おいこら話を聞け」

「「www」」

コイツともお別れなのか。

出来ることなら一緒の高校が良かった。

でも普通科と機械科は全然違う。ここで別々の道を歩むのは運命だったのかもしれない。

寄せ書きの内容は、どれもこれも嬉しい事で。

剣道部に欠かせない人材だったとか、独創的な発想を持っているねとか、ちょっと意味わからないけど、サイコパス具合がエグくて最高とか。

楽しくて、笑って、とても卒業前日とは思えないお祭り騒ぎだった。

「〈1度しかない”物語”を大切に〉……えお前どーした?なんかあったら相談乗るぞ?」

「えー…〈君がいなかったらこの中学校生活は楽しくなかった〉そんなこと書く性格じゃねぇだろ、お前。」

「〈そつおめ。今度カラオケ行こうな。ちなお前の奢り〉おいこらお前最後の最後までふざけやがって、そこに座れ」

「書いてくれてありがと!〈自分は自分にしか作れない。〉……いい言葉。大切にするね」

「〈人との出会いは一生の宝物〉どこかの小説のワンシーンみたいだね。……ありがとう。今まで。」

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