次の空間のお題
【「お」で始まるイベント】
5人はそれを見た途端少し嬉しくなった
いつものお題より1番優しい
そして、手慣れた手付きで書き始める
「せーの!」
柳の合図と共に回答が出された
柳は「お正月」
小川は「大晦日」
加藤も「大晦日」
水島は「お花見」
矢田も「お花見」っと答えた
「やーいぼっち」
「うるせ」
加藤は柳をおちょくったが、柳はそれに対して辛辣なコメントを残した
次のお題が出てきた
【「か」から始まるぶりっ子】
小川と水島はすぐに出たが、柳・加藤・矢田はあまり思い浮かべない
(「か」か…なんだろうな……)
柳はそう考えながらホワイトボードに書き写した
「行くで!せーの!」
水島はそう言い、一斉に回答が出された
柳は「かわいい♡」
小川は「可愛こぶる」
加藤は「かにゃ?」
水島も小川と同じ「可愛こぶる」
矢田は「かぁちぃ」っと答えた
「…かぁちぃってなんだ?」
柳はそう言うと、矢田は説明した
「可愛いって言えばいいのに、わざわざかぁちぃっていうのは…」
矢田は少し言葉の変化が苦手らしい
言われても分からないし、困るからだ
「可愛こぶるか…」
加藤はそうこぼした
「これしかないので…」
「せやな」
小川と水島はそう言うと、加藤は「へ〜」っと返した
次のお題が出てきた
【「と」から始まるどのご家庭にもあるもの】
シンプルのお題が出てきた
5人は考え始め、描き始めた
「せーの……!」
矢田の合図と共に、回答を見せあった
柳は「扉」
小川も「扉」
加藤も「扉」
矢田は「トイレ」
水島は「トイレ」
惜しいところで分かれた
「トイレときたか…」
柳はちょっと呆れた声でそう言った
「しゃーないやろ これしかなかったんやから…」
水島はそう言い、反論した
が、お題は続けた
【「け」から始まる懐かしい物】
5人はまた考え始め、書き始めた
「せーの!」
加藤の合図と共に一斉に回答を出した
柳は「けん玉」
小川も「けん玉」
加藤も「けん玉」
矢田も「けん玉」
水島も「けん玉」
5人は回答が揃い、お題は消え、扉が出現した
「!やったぁぁぁぁ!!」
加藤は喜び、扉の方へ走った
4人は慌てながら加藤の後を追った
次の空間へ行き、扉は閉まる
だけど、扉は残ったままだ
それに気づかない5人だが、周りをよく見渡した
「…なんやここ…」
水島はなにかに気づいた
空間中に扉がたくさんあった
すると、電子音と共にお題が出た
【一つ当たりがある】
それだけだ
どうやら一つだけ次の空間へ行けれるらしい
だが、扉は形が違っており、横に伸びていたり、縦に長くなっていたりしていた
それに、色も違っていた
「おっしゃ!とりあえず開けまくろ!!」
加藤はそんな事を気にせずそう言い、1番近くにあった白い色の扉…ガチャッと開けると、中は暗闇であり、何も無い
加藤はハズレを引いたのかと思ったその時だった
空間中に発砲音が聞こえた
「!」
ドサッと加藤は倒れた
「いぃっ…!」
小川が加藤を庇って弾丸を受けた
腰辺りに小さな穴が開き、血液が溢れ出した
「!大丈夫…!?」
矢田と水島は2人に近づいた
水島は自身の袖を破り、小川の腰にキツく巻き付いた
柳は驚きのあまり腰を抜かした
が、その間に思った
(ハズレを引くと…こうなるのか……?)
柳はそう思い、また発狂しそうになった
ゴンッ…ゴンッ……
なにかが扉に向かってこついている
みんなはそれに気付いた
柳の真後ろにある扉だった
赤色の扉…あの事をいつも思い出す
「…」
だが、柳はまたダサいことはしたくない…そう思い、唾を飲んだ
柳は扉に手を当て、思いっきり開けた
ドサッと、なにかが倒れた
「!」
その場にいるみんなはそれを目撃した
目と口を塞がれ、両手両足が塞がれている
髪の毛が長く、体型が女性らしいため、女性だろう
柳はみんなの顔を見た、迷いが生まれたのだろう だが、それを無視し、解き放った
「…」
女性はしばらく黙ったが、突然その場に消えた
その場にいたみんなは驚いた
女性は音を立てずにその場に着地する
「…」
女性は何も喋らず、周囲を見渡した
柳…水島…矢田…小川…加藤… 順番に見ていった
空間中が静けさに見舞われた
その場にいるみんなは一言も喋れない
女性はゆっくり立ち上がった
「…なるほど…」
女性は小さく呟いた
「…お前らも…ここの空間に閉じ込められたのか…」
“お前らも”って事は…
「…あなたも…?」
矢田はそう発言した
女性は頷かなかったが、無言の了承だろう
「じゃあ…なんであそこにいたんや…」
水島はそう言うと、女性は話した
「…それは君たちと同じだ。私はハズレの扉を開き、閉じ込められた そのまま出られなかった」
女性はそう話す
この赤い扉の中にさっきの女性みたいに閉じ込められる
そして、開けられるまでずっと待つしかない
その場いるみんなはまた静まり返った
「…これも縁だ 私も仲良しこよしに混ぜてくれ」
女性はそう言った
「十島 彩華(とおしま さやか)だ好きに呼べ」
女性は自身の名前を名乗った
十島以外、みんなは顔合わせしたが、ここでモタモタしてても仕方ないし、今は警戒している場合じゃない…
っと、みんなはそう思い、無理やり警戒心を解こうとしていた
コメント
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こんばんは!主です! 10話が完成したので投稿します! 明日と明後日は用事があるので、投稿できるか分かりません…申し訳ございません よろしくお願いします