テラーノベル
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「おやおや、これは保安官殿。今日は何用で?」
純白の壁をした教会の祭壇から俺を見下ろしている。今日は、ということは普段からこの教会に来ているということだ。望んできている訳じゃない、出来ればあんなヤツがいるところになんか来たくはないが、報告しなくては行けないことが山ほどある。
「俺がここに来る時なんて、報告しかねえだろ?」
「ええ、まあそれもそうですね。もっと来てくれたって良いのですよ?」
「誰がテメェんとこに好き好んで行くかっての…」
「ひどいですねえ、私は貴方に会えなくて寂しくて死にそうだったんですよ?」
「うえ、気持ちわりぃ…さっさとくたばっちまえ」
わざとらしく舌を出して挑発して見せてもいつも通りの済ました笑顔で流される。コイツの言葉が真実なのかそれともまるっきり嘘なのかは分からない、彼の言葉には散々騙されてきたため信用できるわけが無い。
早くこの場から去りたい一心でさっさと報告を済ませた。報告と言っても、最近の人間たちの様子や最近あったトラブル。それと、保安官しか分からない機密情報。どれも彼は興味深そうに聞いてきたが、何が面白いのかが分からなかった。
「あら、もう帰ってしまうのですか?」
「誰がお前なんかと仲良くお話してぇと思う?」
「そーですかぁ?貴方の興味を引きそうなお話、用意してあげたんですけど…」
足早に扉に向かっていた足を止める。嘘だとは分かっていても、この手の提案は初めてだ。惹かれてしまう。
その提案に応じるように振り返ると、彼は黄土色のローブと首からかけているストラを靡かせながら目を薄め不快な笑みを浮かべた。
ジェヴィンに言われるがままついて行くと、教会のもっと奥に位置する墓地についた。今の時刻は夜遅く、森の奥にある墓地のため明かりはなく真っ暗で、唯一の明かりはジェヴィンの持っているランプぐらいしかなく、墓地はどこか怪しい雰囲気を漂わせていた。
「ここの霊園、私が殺した人達が埋まってるんです」
「…だろうな」
墓には全てご丁寧に逆十字があり、彼の首からかけているロザリオとは真反対だ。彼は仮にも神父であり、神を信じる者の立場にある。バカな信者共を騙すために正しい向きのロザリオをかけているのだろう。
そんなことはどうでも良く、こんな所に俺の興味を引くものがあると言ったが、逆に俺は今興味が薄れていっている。さっさとこんな不気味な墓場から去りたくてたまらない。
「さてと、話は変わりますが…貴方は最近両親に会いに行ったことはありますか?」
唐突に大っ嫌いな親の話を振られた、本当に意味がわからないヤツだ。こんな不気味な墓地で、まるで世間話をするみたいに親の話をするなんて_
まさか、
「そのまさかですよ、貴方は勘が鋭いですねえ」
まるで俺の思考を読んだようにくすくす笑いながら返事が返って来る。
風が吹いている訳でもないのに寒く、鳥肌が立つ。その親の子にお前の親を殺したことを笑いながら報告してくるなんて正気じゃない。別に親を大切に思っていた訳じゃない、その逆だ、大嫌いだった。でもいくら嫌っていたとはいえ親は親だ。わざわざ俺に報告するなんて、どうかしている。
「貴方の両親は、既にこの墓の下で静かに眠っていますよ」
「……」
「ああ! そうそう。この方達よく貴方の話をしてらっしゃいましたよ」
「は、?んな訳…っ!」
「それはそれは、貴方を愛おしく思っていたそうで…」
そんなわけが無い、嘘に決まっている
「でもそれと同時に申し訳ないと、冷たく当たってしまっていたことを謝りたいと仰っていましたねえ。ふふっ、」
丁寧に、俺の耳で簡単に受け取れるハッキリと分かる声で、嘘の一つもないような声色で語る。嘘だと自己暗示をかけても彼の話に真実しかないように聞こえて、現実から逃れられなかった。いつの間にか 頬に涙が流れてた。俺の両親は冷たく、冷徹で話を聞いてくれることはまずなかった。きっと愛されていなかった。そう思っていたのに。
先程まで信者としての両親を語っていた彼は俺を馬鹿にする訳でも、同情する訳でもなく、何かを思い出したように懐から何かを取り出そうとしていた。彼にとってはただ世間話をしていただけだったらしい。
「そうそう、タナーさん。これどうぞ」
懐から取り出したのか、彼の手のひらに星型のペンダントがあった。それは何故か分からないが懐かしく、昔欲しがっていたような気がする。
何も言わず、奪うように取るとペンダントの中から折りたたまれた少し汚れた紙が落ちた。無くしてしまわぬよう素早く取り、折りたたまれていた紙を広げると、うんと昔の家族写真があった。
「せめてもの報いじゃないでしょうか。ご両親が貴方に渡して欲しい、と」
「良かったですね、ちゃんと愛されていましたよ」
はいお疲れ様です!!!
最近前置きがないのはめんどくさいからですすみません!!!!!
2Pジェさんの残酷さと言いますか、人を殺めることをなんとも思っていないような様子と性格はクズなんだけど人の心はちゃんと持ってる2Pタナさんを描きたかったんです!!!
それでは!さらば!!!!!!
名無し
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コメント
2件
ぁぁぁぁ!!!!!!好きですッ!すごく解釈一致だし!もう!語彙力消えます!(神小説で語彙力消える)あぁぁぁぁぁぁぁ!!ヤバいヤバいヤバッ!好きィッ!!!!
読了したよ〜!!😭✨ 今回もジェヴィンのクズさと残酷さが光ってた…!墓地で「両親♡♡♡ました☆」って平然と言うサイコ感、最高にゾッとするね…。でもその一方で、タナーが両親の愛を知って涙するシーンがめっちゃエモかった…「愛されてなかった」って思ってたのに、ちゃんと愛されてたって知るの、心臓ぎゅってなるよ…!!💔 そして星のペンダントと家族写真…ああいう小物の使い方、好きすぎる…!!最後の「良かったですね、ちゃんと愛されてましたよ」のジェヴィンの台詞、皮肉なのか本心なのか分からなくて震える…!! 2人の関係性、もっと見たいです…!!続き楽しみにしてるね🌸✨