テラーノベル
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気づけば、アニメの中だった
音が聞こえる。
そういや俺、アニメの中に落ちたんだった。
不思議なこともあるもんだな⋯。
もう疲れた。
なんでやっぱ俺だけ??
⋯
ん?おかしい。こんな音、あのアニメにはなかった。
「⋯ここどこ⋯」
!?
「いるの!?誰か!」
「!?」
向こうもびっくりしてるみたいだ。
人間⋯??
キャラクター⋯??
「どこにいるんだ⋯??」
「ここだよ、ここ!!」
久しぶりにこんな大きな声を出した。
でも、おかげで姿が見えた
人間だ。
「あ、いた!」
向こうにも見えたようだ。
少し安心。
「君は⋯誰?」
「⋯」
向こうは少しためらっている。
白と黒の髪の毛。きれいだなぁ⋯。
「きれいだなぁ⋯」
「?」
しまった、声に出てしまった。
「いや、髪の毛キレイですねって思って⋯」
「⋯ほんとに?」
「もちろんです⋯」
人間が怖い。話すのも怖い。ずっと孤独だったから。
「俺の名前は⋯まぜ太です。」
「いい名前ですね!⋯まぜちって四でもいい?」
「⋯ま、ぜ、ち⋯??まぁ⋯いいですよ。逆にアナタの名前は?」
「俺は、あっきぃ。」
「そうなんですか。」
⋯話が続かない。
でも、
こんなに話が進まないってことは⋯
向こうも俺とおんなじような環境なのかもしれない。
信用できるかはわからない。でも、試してみる価値はあった。
「俺、人間が怖いんです。ずっと孤独だったから。」
「!?⋯お、俺も!ずっと⋯ずっと孤独だったんです⋯!」
「そうなんですか⋯。よかったです。敬語外せません?」
「いいですけど⋯」
「まぜち!」
「あっきぃ!」
仲良くなれたならいいな。
⋯
これ、
現実に
戻りたくない⋯な
「まぜちって地元どこ?俺、東京なんだけど」
「え!?俺も!!」
「詳しくはどこ⋯?俺、現実に戻りたくない⋯。」
「ッ⋯わかる。えっと、おれは◯◯町の△」
「えっ⋯」
「どうした?」
「めっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ近いじゃん!!!!!!!」
心の底からびっくりした。
「ッ!?」
向こうも一緒だったみたいだ。
「俺は、◯◯町の□」
「えぇっ!?wクソ近いじゃん!w」
「なんでこの話ししたのかと言うとね?俺ら、現実に戻れるのかなって」
「⋯確かに」
「ここ、戦闘アニメの中だから危ないんじゃないかなと」
「⋯確かに」
「他の人も居ないのかな」
「⋯確かに」
「確かにばっかじゃんw」
「⋯確かにw」
「wwwwww」
仲良くなれそうだ。
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