太陽がようやく出てきた朝、
いつもの散歩の帰りに郵便ポストを覗いてみると一通の手紙が届いていた。
【オリバー 様】
どうやら俺宛ての手紙のようだ。しかもけっこう良い材質の紙。一体なんなんだろう。
家族を起こさないようそっと家の中に入る。
シーリングスタンプをとり、手紙を開けた。
…信じられない。
翼の一つ…ロボトミー社から届いた手紙を何度も何度も読み返す。
「あなたの優れた才能により、ロボトミー社への入社が認められました」
平凡ながら魔法のような文章が書かれた手紙。
最初、誤送や誰かのイタズラだと疑った。
手紙にはしっかりと俺の姓と名前が書いてあり誤送とは思えない。
イタズラにしては妙に精巧にできている。
どう見ても誤配達や偽造には見えなかった。
ロボトミー社の 職員になるためには難しい 入社試験があったはずだが…
俺がそんな入社試験に合格できるわけがないし、そもそもロボトミー社志願した覚えもない。
もしかしたら夢なのかもしれないと思って頬をつねってみたが、痛かった。
どうやら本当にロボトミー社からの採用通知が俺に来たらしい。
嬉しさと驚き、いまだに信じられない気持ちがどんどんこみあがってくる。
ロボトミー社は都市の中ではまだ新しい企業だが、あちこちに支部がある大きな組織の翼だ。
翼に入りさえすれば裕福な暮らしができ、 人生の勝ち組に成り上がれる。
…でも、俺には手紙に書いてあった「優れた才能」が思い当たらなかった むしろ弟の方が俺より学力も上で優秀だ。
いや、そんなことどうでもいい。今大事なのはロボトミー社に入社できるということ。
俺と家族は巣で暮らせてこそはいるが、あまり裕福とは言えない家庭だ。
翼で働けば弟が入りたい学校の学費も足りるし、父さん母さんが身を粉にして働く必要もなくなる。ついでに長年の夢だった家族旅行も叶いそうだ。
早く家族を起こして報告しよう。
驚きと喜びの顔が目に浮かんだ。
はじめまして、おおくくろです!中身の無い小説を見てくれてありがとう
いいねが1でもつくと嬉しくて狂喜乱舞するよ
コメント
5件
すごい、、文章力が私と並外れ過ぎて凄いとしか言葉が出ません✨ これから頑張ってください!!!応援してます!!! あ、余談になりますが私の作品へのいいねありがとうございますwめっちゃめちゃ励みになります👍
ええやん…(謎の上から目線)