テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
盆を投げつけてみる。
→
盆は二つに斬られて、飛んできたナイフで俺の頭がカボチャ割りのカボチャCosになる。
DEAD END : 13
弟君の部屋に隠れてみる。
→
何処ともなく充満したガスで俺が昏睡し、眠り姫(目覚めないver)Cosをする。
DEAD END : 14
逃げ続けてみる。
→
一階のソファの角で見つかり、スタンガンで全身マッサージを受ける。そのまま無事昇天する。
DEAD END : 15
ふぎゃ。
おいおい。いい加減にしろよ。
どのルートも無理じゃねーか!
床下で目覚めて俺は怒りたってダストの煙を吐く。
クソが。
俺は思いきり頭突きで床に体当たりした。
残念ながら判定はノックバックだ。
ちょっとずつ平常心を取り戻して振り返る。
直近死んだ3回では一番長く耐えたのは逃げる選択肢だったな。
もしかしたら逃げ続けたら副委員長の症状が落ち着くかもしれん。
正面だと勝てないしな。
苦々しい記憶が蘇る。
どれもボコボコにされたが
それでも何個かわかったことがある。
一つ基本どこに行ってもすぐに副委員長は俺の位置を見つけられること。
二つハート常時点灯モードの彼女は元の彼女より頭が良くないこと。
三つ俺を見つけると話が通じず戦っても勝てないこと。
ふむふむ。
俺は腰を据えて顎をさする。
冗談はさておき、副委員長はどうやって俺を見つけてるんだ?
俺の位置を……
毎回確かに詰めが甘かったりしたが、あまりにも都合が良すぎる気がする。
思えば家出した時もどうやって俺を見つけたんだ?
何か俺が見落としてるのか?
俺の脳内で何かが繋がりそうで繋がらない。
服についてる埃を払う。
おっ?!
ふとある可能性を思いつく。
まさかな。
シャツの裏を弄る。
案の定タグの所に薄く硬い感触がある。
ビンゴ!
俺は急いでシャツを脱ぎ、弟の部屋の棚の裏にぶち込んでから、お義父さんたちの部屋のドア裏に隠れた。
一応他の仕掛けもしとくか。
ポッケにあるものを突っ込み俺は準備をした。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
どうやら弟君の部屋で俺を見つけられなくて彼女の困惑の声が聞こえる。
そう来るとは思ってなかったみたいだな。
彼女は部屋から去って階段を降りていく音が聞こえる。
謎の行動だな。毎回降りるのは下に何かがあるからか?
今度は一直線で俺が隠れている部屋に向かってきた。
どうやらまた特定されたようだ。
こんちくしょー!
本当はやりたくないんだぞ。
俺は複雑な気持ちで卓にあった巨大なクリスタルを足元に置く。
俺はクリスタルを両手で持って大きく振るってドアノブの取手にぶつける。
数秒後に部屋に突撃してくる副委員長。
ドアが開く瞬間に俺は心の中で謝りながら持っていたブラシを、お義父さんの骨董品に投げた。
ブンブン回転し、ブラシは綺麗に一列に並んであった骨董品にヒットし、それらはドミノ倒しになりそうなる。
副委員長はそれを目撃すると俺のことを置いて端っこの骨董品に駆けつけた。
どうやら俺は賭けに勝ったらしい。
副委員長は少しだけ正気に戻ったみたいだ。
電光石火で俺は扉を出て閉め。扉の外側にクリスタルを置いて開かないようにする。
これでちょっとは時間を稼げるはずだ。
3分ぐらいは持つよな。
耐久も束の間。
ドアからキレのあるナイフの穂先が飛び出てズブズブ切れ込みが入っていく。
冷や汗が止まらない俺は一階に飛び込んだ。
ソファは副委員長のスマホが無造作に置かれていて。テーブルに俺の好きなカツ丼が配膳されていた。
前回の穴は……
俺はソファを退かして脱獄用の穴の安否を確かめる。
綺麗に真新しいコンクリートで塞がれていた。
もう一回これを割ってみるか。
俺は持っていた盆を構えて振ろうとしたその時。副委員長のスマホがブーブー音を立ててなる。
直感に従って見に行くと、画面は付いていて、何個もあるカメラの視点が映ってる。
おいおい。まじかよ。
汚いぞ。副委員長!
俺はスマホをポッケに回収する。
脱獄作業再開しようとその時。
ビリリリリ。
うっせええな。
俺は作業を中断されると一番イライラするのだ。
どこのどいつだよ。
俺はスマホを弄って着信者名を確認すると目が見開く。
虹ちゃん。
ポップアップで出た虹の名前に涙が込み上げそうになる。
迷わずに出た。
「ちゃんと説明して。あんたどこにいるの?家に来たのは知ってるんだから。早く答えなさい」
「……うぐっ。」
俺は嗚咽の混じった声でプリケツを思い出す。
「早く答えて。西宮て子をどうしたの?泣いてないで早く答えて。」
「虹様ぁああ!」
「っ?!」
虹の困惑した声が聞こえてきて俺は安堵する。このドSな感じが欲しかった。
俺は虹に会いたかったんだ。
目線の先に音もなくぬらっと現れた副委員長に俺は言葉を失い。持っていた盆をシールドみたいに構えてる。
「ちょっと!西宮なの?!生きてるの?あんた?!大丈夫なの?!」
「副委員長の家にいる。」
俺は今それどころではないのだ。
「どういう状況?!山じゃなくて家?誘拐されたの?!?」
副委員長が一歩ずつ俺に近寄る。
集中しろ。西宮。くるぞ。
太ももにつけてあったミニナイフを無造作に3本俺に向かって投げつける。
俺は転がって避けた。ソファが引き裂かれて羽毛が飛び出る。
「ちょっとあんたも答えなさいよ!」
副委員長は満足気に笑みを浮かべて、持っていたスタンガンが飛んでくる。俺は咄嗟に近くの花瓶を掴むとそれでカードする。
バラの花が焦げた薔薇に早変わりする。
構たまま花瓶を投げつけると、副委員長が体を捻ってひらっとかわして花瓶は後ろの壁に激突して派手に割れる。
「すぐにそっちに行くからちょっと待ちなさい。」
虹の電話はプツンと切れた。
副委員長は両手で大振りのナイフをくるくる回して装備をした。どうやらここからは本気のようだ。
俺は立ち上がって一目散にテーブルの方に逃げる。
用意してくれていた皿を投げつけるも全てスパスパスラッシュされる。
やるしかないのか。俺は。
俺は残りの弾(皿)を投げ尽くしてポッケに突っ込んであったあるものを取り出す。
すまん、お義父さんたち。
俺はある写真を取り出した。
一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一
4人が映っている写真だ。
俺は心苦しさを押し殺して彼女に問いかける。
両手で写真を引き裂くポーズをとる。
「副委員長、すまん、こうするしかないんだ。ナイフを置いてくれ。」
彼女の目の中のハートが常時点灯から点滅に変わる。でもナイフを置いてくれない。そのまま俺に近寄る。
ダメだ。副委員長、やりたくないんだよ。戻ってくれ。
写真の真ん中がちょっと破ける。
副委員長の黒い綺麗な瞳から涙が頬を伝って流れる。
「ダメなんです……それだけは……お願い…….」
少女の微かな声が聞こえた気がした。
俺は彼女の目をしか見ていない。
俺は思った。俺は一体何をしているんだろうか。
彼女は俺に狂わされたただの優しい女の子ではないか。
腹に迫りくるナイフに俺は走馬灯を見た。
ここで過ごした2週間ぐらいの思い出が流れる。
抱き合って寝たこと。甘やかしてくれたこと。健気に俺のポテチを買ってくれたこと。眠れない夜に彼女の額にキスをしたこと。
バカだな。俺は。
俺は破かずに彼女の左手に写真を渡した。
腹を突き刺す鋭い痛み。
両手が空いた俺は彼女のチカチカする瞳に後悔と愛情を見た。
童話で呪いは愛する人のキスで解けるという。
俺は抉られる痛みに耐えながら、彼女の頭に手を回して深く深く彼女の唇を吸い込んだ。
いつもレモンのキャンデーを好んで食べてるからか。彼女の唇はレモンの味がした。
彼女はハートが激しく点滅し困惑と嬉しさで必死に唇を離そうとしたが俺は離さなかった。
やがて唇を離す頃に彼女の目中の忌々しいハートの呪いは解けていたのだ。
俺は勝利を確認しても彼女に抱きつくのを辞めない。
彼女の目が再び涙で潤う。
本当に泣き虫な子だな。
でも俺はお前の笑った顔の方が好きなんだ。
「泣くな副委員長。笑ってくれ。そっちの方が絶対可愛いからな。」
彼女の頬に伝った涙を指で拭う。
「どうして……どうして……..私なんか助けたんですか。西宮君。私はあなたを刺したのに。いっぱいいっぱい酷い事したんですよ。」
俺は彼女に3択問題を返す事にした。
「副委員長、君に問題だ。
お前のことが大好きなバカな男がいる。そいつはお前を助けたい。なぜだと思う?
一、お前が世界一可愛いから。
ニ、お前の笑った顔が見たいから。
三、お前の家族になりたいから。
どれだ!」
彼女は泣きながら俺に笑った顔を見せてくれた。
「全部です……」
ほらやっぱり笑った方が可愛いじゃねーか。
俺は失血多量で意識が薄れていく。
彼女が慌ててナイフを離して俺の身体を掴んで泣き叫んでるのが聞こえる。
「だめ。私を1人にしないで。私の…..私の……家族…..私の……..旦那様…..」
彼女はどこからか医療箱を持ってきて急いで手当てしてくれている。
俺は満足して意識を失った。
コメント
2件
副委員長編はおしまい!(多分)
( ˘ ˘ )… うっ…泣いた……😭💦 第31話、めっちゃ良かったよ…!! なんかもう、どのルートもDEAD ENDで詰んでたのに、最後の“写真を破らない”選択とか、キスで呪い解く童話シチュエーションとか、エモすぎて胸がギュッてなった😢💕 副委員長の「ダメなんです…それだけは…」って声、マジで切なかった…。 あの瞬間、彼女の中にちゃんと“元の彼女”がいたんだね…。 そして主人公の三択問題!! 「全部です」って笑った顔、絶対可愛かったやつやん…!! 推すわ…!!📛✨ 次、虹ちゃんも合流するっぽいし、続きが待ち遠しすぎる〜!!🌸