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水戸瀬祐希(みとせゆうき)。
僕の親友であり、憧れ。
そんな君の口癖は
僕は世界一の幸せ者だ。
人生そのものが贈り物って、
君はいつもそう言っていたよね。
皆に好かれてて、
多才で、
家もお金持ち 。
世界は君中心にでも回っているよう。
まさに人生勝ち組。
きっと君には素敵な未来が待っている。
そう思っていた。
なのに君は、、、、
「次のニュースです。」
「12月14日都内のマンションにて、水戸瀬祐希さん(17)の飛び降りがありました。
祐希さんは◯×高校の生徒とみられ、家には遺書が残されていたとのことです。
その内容から警察は、学校での過酷な「いじめ」や母親からの「虐待」が原因とし て捜査を進めています。」
あの日、自ら命を絶った。
いじめ、さらには母親からの虐待が原因らしい。
僕は何一つ、知らなかった。
君は何を思って生きていたのか。
今となってはもう分からない。
今でも君が死んだことへの実感がわかなくて、でもとにかく悲しくて、感情がぐちゃぐちゃになる。
君のことを考えているうちに、僕は深い眠りについた。
「おーい!聞いてる?」
誰かに肩を揺さぶられ、意識が覚醒する。
さっきまで家にいたはずの僕は、、、
何故か教室にいた。
「え?」
「だから!」
「俺の話聞いてる!?」
そして目の前には、一軍男子あんど女子。
最悪の組み合わせだ。
冷や汗が止まらない。
焦っている僕を見て笑っている、、、、気がした。
「あ、あの、、、何か用ですか?」
恐る恐る聞くと、何がつぼに入ったのか、一軍は爆笑しながら僕にこう言った。
「急にどうしたんだよ、祐希wwダイジョブそ?ww」
「陰キャ口調おもしろすぎだろww」
あたりに草が生えまくる。
嫌みな奴らめ。
でもそんなことより、僕には気になった事があった。
「祐希」?何で僕に向かって、、、、
テンパる頭を落ち着かせ、状況整理をしていると、カシャリと目の前で音がした。
焦っている僕を、一軍がスマホで撮ったのだ。
「お前、まじでやばい顔してるで?ww」
そう言って写真を見せてくる。
そこには焦る僕の顔、、、ではなく
焦った「祐希」の顔が写っていた。
しかも、画面に写されている日付は4月14日。
君が死ぬ8ヶ月前。
ああ、なんとなく理解が出来てきた。
僕は過去に戻った上に、祐希になってしまったらしい。