コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
_______【選択肢A】ガ選択サレマシタ.
それじゃあ、話を始めよう。
*
昔……あるところに、一人の幸せな少女が居ました。
優しい父と仲のいい弟たち。
暮らしも悪くはなく、恵まれて生活していました。
しかし、そんなある日、その幸せを壊すものが現れました。
彼は舶来の服に身を包み、片眼鏡をかけた姿でした。
彼はまず、子供の命乞いをする父親を子供たちの目の前で殺し、姉を守ろうと立ち上がった弟たちも同様に、姉の目の前で殺しました。
非情に、無慈悲に。
そして、絶望に染まり、自身も殺してくれと叫ぶ少女を抱きかかえ、連れて帰りました。
彼の目的は少女ただ一人でした。
彼は極東の地に絶世の美少女が居ると聞きつけ、遠路はるばるやってきたのです。
植民地にしようとは思いませんでした。
何故なら既に十分すぎるほどの領土を持っていたし、少女の心を折るという目的も十分果たせていたからです。
[……まるで歌うように、柔らかな口調で話してはいるが、内容は相当ひどい。
それにしても、彼が語った「彼」の姿、◇◇◇◇の今の姿とほとんど同じだ。
まさか……いや、そんなまさか、な……
私は彼の次の言葉に耳を傾けた。]
彼は彼女にいくつかの魔術をかけました。
毎晩、幸せな夢を見せる魔術。
記憶を改ざんする魔術。
改ざんした少女の記憶の中では、殺されかけた父や弟を救ってくれたのは彼で、自分はそのお礼に彼に仕えているのだと、そういう事になっていました。
もっと難解ないくつかの魔術もかけました。彼は優秀な魔術師だったのです。
彼に敵う魔術師はこの世に居ませんでした。
だから、少女とその家族が居なくなっていることも、巧妙に隠され、誰も気が付かなかったのです。
そう、魔術師以外は、誰も……
彼女は今も、お屋敷の使用人として働いているそうです。
めでたし、めでたし
*
[洗脳されて助からず、一般的に言えばバッドエンドなのに『めでたし』というあたり、頭がイカれている。
しかしそこそこ短い話だった。これなら、帰ることもできるだろう。
そう思って、時計を見た。]
【読者ノ皆様,選択ノ時デス.】
彼ノ見タ時計ハ、ドンナモノダッタデショウカ?
【A.ローマ数字の時計】
【C.算用数字の時計】
イカガナサイマスカ?
全テノ判断ハアナタに委ネラレテイマス……
【選択肢A】ヲ選ンダ方は,作品ページカラ〈A-2〉トイウ符号ノツイテイル話ヘ。
【選択肢C】ヲ選ンダ方は,作品ページカラ〈C-1〉トイウ符号ノツイテイル話ヘ。
ドチラカ選ンデ,オ進みクダサイ。
ドチラモ見ル?構イマセンガ,一度自分ノ選ンダルートデ最後マデ進ンデミルノヲオススメシマス.
デハ,アナタノ選ンダルートノ先デ,マタオ会イシマショウ……