テラーノベル
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死にたい。
生きることにつかれた。
もう、何もかも、なくなってしまえばいいのに。
私の最後は毒で死のう。
そう思い、いろんな薬草を混ぜ、それを林檎にかけ、一口齧る。
私の好きな美しき女王の話に出てくる死に方だ。
この林檎、豊作村のだっけ。
私の好きな林檎。
齧ると甘みが口に広がって、毒林檎とは思えない美味しさだった。
「甘い………。」
もう一口。
もう一口。
あぁ、美味しいなぁ。
死ぬために使うのがもったいないほどに。
この世界が、嫌いな奴らが。いっそ醜く溶け落ちればいいのに。
足音が聞こえる。
いつも、死ぬのを邪魔される。
「アンタ、そこで何しているの?」
世界中の人が聞いたことのある声。
世界的スーパーモデルで、とても美しい人。
ヴィル・シェーンハイト。
「死のうと、しています。」
あまりにも美しすぎる彼を目の前にしたからか、それとも、毒が回ってきたのか。うまく声が出ない。
「はぁ?アンタねぇ……。」
「ちょっとそれ!!毒林檎じゃない!!」
「は、い。」
「はぁ……。これを飲みなさい。」
そういって彼が差し出してきたのは解毒剤。
仕方なくそれを飲む。
「……なぜ、解毒剤を?」
「よくアタシを毒殺しようとするやつがいるのよ。」
あぁ、なるほど。
「なぜ、こんな森に?」
「次の撮影をする場所の下見よ。」
「アンタ、綺麗な顔してるんだから命を絶つなんて馬鹿げたこと考えないで頂戴」
「ポムフィオーレに行くわよ。」
「ぽむ、ふぃおーれ?」
「4年生の魔法学校、ナイトレイブンカレッジにある美しき女王の奮励の精神に基づく寮よ。アタシはそこの寮長をしているの。」
「凄いんですね、ヴィルさんは」
「そうかしら。さぁ、立ちなさい。」
私は言われた通り立つ。
「そういえば、アンタ、名前は?」
「スノー・シュミット、です。」
「いい名前じゃない。」
そう言って、ヴィルさんが差し出してくれた手をとった。
補足
夢主のスノーの外見は読者様のご想像にお任せします。
輝石の国はドイツなどの考察があることから、シュミット、というラストネームにしています。
白雪姫もドイツですよねー。
余談
「オタク目線」という方のポストがおもろいww
「心にルークハント=天上天下唯我独尊完全無敵」
それなすぎる
主呪術も好きです…。ブルロも好きです…。小6です…。
コメント
2件
『雪のような女の子』のスノ一の元は白雪姫だと思う 雪のような白い肌を持つ女の子だったはずだったから