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1 - 夏とあの子

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2024年10月24日

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《貴方のことが嫌いだ》

「ッ,,,?!」

遠い記憶。何処で誰に言われたかすら分からないそんな記憶だが、強く脳裏に焼き付いて離れないそんな言葉。

夢の最後、そんな言葉を言われて目が覚めた。頬を伝った汗が決して良い夢だった事じゃない事を確信させる。

時刻は深夜5時。眠るにはもう遅いような時間だ。

やることも無いためスマホを取りだし、暗い部屋でいじる。

{そういえば保存していた画像があったな。}

かなり古い画像の為、表示される順番を古い順にして更新をする。

「これ、」

求めていた画像とは違う写真でスクロールの手を止める。

そこには、昔自分が密かに想いを寄せていた少女とのツーショットだった。

緩やかに巻いた栗色のボブ、翡翠色の瞳。

柔らかな言葉使いと性格に、性別関係なく惹かれてしまうだろう。

彼女の名前は…栗野 遊くりの ゆう

夏の日に一緒に遊ぶと、真っ白なワンピースで河川敷の花を摘んだりピクニックをしたのを覚えている。

彼女と遊ぶと見せてくれるその年相応な純粋な笑顔が、風に揺れた前髪が。


.. .あの言葉を言われたのは、小学六年生の夏休みの終わりだった。

大事な話があると言われて、大きな川をかける橋の真ん中。

いつになく真剣な彼女の顔に、心臓がざわめいた。

『貴方のことが嫌いだ』

「え、わ、私何か」

『何も聞かないで。』

『ごめんなさい』

そう振り返って帰っていく時、彼女の歩いている方向から強く風が吹く。

いい匂いのする彼女の残り香が、より私の心を締め付ける。

その風に乗って、一滴の水滴が私の頬に落ちたのだった。




_____________________

【遊の手帳】

8月30日

こんにちは、私、遊!

…私。もうそろそろ死ぬらしいの。

もう助からないんだって、先生が言ってた。

だからここに残すことにしたの。

皆に悲しんで欲しくないなぁ。私のせいで。

特に、朱雨しゅうちゃん。私の一番大切な友達で、好きな人。

私を遊びに誘ってくれるし、面白いんだよ。

あ、好きな人小説でね、嫌われれば悲しまないって!

嫌われるのは嫌だけど…悲しませるよりかは良いんじゃないかな。

朱雨ちゃんに連絡しよう。

8月31日

悲しませちゃったかな、

あんなこと言うつもりじゃなかった。もうちょっと優しくいえば…

でも、悲しませないため。仕方ない

「貴方のことが嫌いだ」なんて、そんなこと思ってないのに。

ごめんなさい。許して

9月1日

入院することになったよ。窓の外からは、皆の元気な声が聞こえる。

いきたかったな

点てきでうまくかけないや

9がつ2か

いたい

ねるじかんがふえたな

9、3

おかあさん、おとおさん、しゅうちゃん、

ごめんなさい

_____________________


9月3日、学校の彼女の机には花瓶が置かれていた。


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