テラーノベル
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「‥‥‥‥何してる?こんな所で」
「‥‥おかえりなさい」
ボスの部屋の前
紙袋を手に俺はしゃがみ込み座っていた
「なんで入らねぇの?」
「‥‥‥‥なんとなく」
ボスがカードをかざし、扉を開ける
「まだ寒いんだから中で待ってたらいいだろ?」
「‥‥‥‥ここに居たかったから」
「盗み聞きもしたしな」
「えっ⁈そっ‥‥それは‥‥」
「いいから入れって」
「はい」
部屋に入るとエアコンを付け、手にした包みをテーブルに置いた
そのテーブルには他にもチョコらしきものが山になっている
「そのチョコ‥‥高級な物ですね」
「ふーん、そうなんか?」
「‥‥そうですよ」
「お前のは?」
俺が抱えている袋
このチョコだって高級だ
だってそのもらって来たチョコとどっちにしようか迷ったんだから
「はい、どうぞ」
「サンキューな」
ボスは俺のチョコを受け取るとリボンを解き、包み紙を開けて箱を開けた
「なんでそんなに今日は不貞腐れてんの?お前」
「そんな事ないし」
「そんな事あるだろ?」
「ボスがいっぱいチョコもらって良いなぁって思って」
「お前は何個貰ったんだ?」
「‥‥‥‥七個」
「なんだ。貰ってるじゃねぇかよ」
「‥‥そう言う事じゃない」
「何だよ。俺の方が多いから拗ねてんのか?」
「は?そうじゃねぇし‥‥‥」
個数で競ってる訳じゃない
なんて言うか‥‥
「さっきのコ‥‥告白された?」
「告白?‥‥されてないよ。黄色の女子のみんなからチョコを代表して持ってきてくれただけ」
そんな訳ない
あの子はボスの事‥‥‥‥
ボスが隣に座ると俺の口に俺があげたチョコを放り込まれた
‥‥甘い
ボスも一粒取ると自分の口に入れた
「甘い物食って機嫌は治ったか?」
「‥‥まだ」
「どれ食べたい?」
ボスが箱の中身を俺に見せる
俺は箱の中身を見ながら指先で選んで‥‥
その箱をテーブルに置いた
そしてボスの腕を掴む
「俺‥‥小柳さんがいい 」
「俺は食い物かよ」
「これじゃなきゃ機嫌治んない」
「‥‥仕方ねぇな」
互いに寄せた唇が重なる
それはとても甘く美味しい
「もう一個食べて?」
「もういいよ」
「食べて下さい」
「おい、ちょっ‥‥んっ!あっ‥‥」
互いの口の中でチョコが行ったり来たりしながら溶けていく
そして何だか身体がいつもより熱い‥‥
「叶さんの言ってた事本当かな」
「‥‥何が?」
「チョコって媚薬だったって」
「んな訳あるかよ」
「そうかな‥‥小柳さんの体は?」
「‥‥っ!んっ‥‥おいっ‥‥!」
「いつもより感じやすいんじゃない?」
「そんなの‥‥」
ボスが肌蹴たシャツから手を出して、俺の顔に触れた
「酒寄が俺に触れたらいつも感じてるけど?」
「そんな言葉‥‥普通に言わないで下さいよ」
「お前が聞くから答えてるだけだろ、いつも」
「だって‥‥言わせたいから」
「他に聞きたい事は?」
「俺の事‥‥好きですか?」
「ははっ、好きだけど」
「愛‥‥してますか?」
「‥‥‥‥愛してるよ」
そんなのズルい
誤魔化す事なく真っ直ぐな瞳
俺はいつまで経ってもボスには敵わない
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コメント
6件
うわぁぁぁ 好き!!師匠のかく作品は全部すきですけど!こや モテてる自覚ないのも解釈一致すぎる!

蒼月さんのリコリス本当にダイスキです良すぎます😭😭😭
(^^)最高っす