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ルーカスお兄様と別れた後、アイラさんが床にうずくまっていた。

その肩は小刻みに揺れていた。

「あ、あの、アイラさん。そんなところにいると、風邪をひきますよ」

俺が声をかけると、アイラさんはゆっくり振り返って、

「そうね…」

と呟いた。

アイラさんは普段はとても明るくて、笑顔が素敵な人だ。

だけど…今は目に光がない。

それはそうだ。最愛の婚約者_それも、もうすぐ結婚するはずだったリアムお兄様が殺されて……

俺だって、リアムお兄様が亡くなって…辛すぎるッ。

でも、俺は少しでもアイラさんを助けたい。

そこへ、ちょうど執事のジョンが通りかかったので、俺はジョンに声をかけた。

「ジョン。アイラさんにホットココアを出してくれないか?」

「かしこまりました」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

俺はアイラさんを客室に招いて、ホットココアを差し出した。

「アイラさん、すみません。今はこれぐらいしか出来ないんですけど… 」

「ううん…ありがとう。嬉しい。ノアくんって優しいのね」

アイラさんが少しだが微笑んだ。

「…おいしい。やっぱりココアって好き」

…リアムお兄様が言っていた通りだ。

リアムお兄様は、アイラさんのことをいつも楽しそうに話す。

ココアが好きだとか、花のお世話がルーティンだとか。

リアムお兄様があまりに嬉しそうに話すから、俺まで釣られて笑顔になった。

リアムお兄様が大好きだったアイラさんの笑顔を、今度は俺が守りたい。

「アイラさん」

「?」

「絶対、犯人は捕まります。だから安心してください。リアムお兄様は、ずっと、これからも、アイラさんを見守っています」

「!」

アイラさんの目から涙が零れ落ちた。

「……ッ…うん」

王冠は誰のもの_?

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