「はぁ…ひまだなぁ…」
琉華は、1人呟いた。今日、ミンナは、他の子の手伝いに行っていて、琉華1人。
「何しよっかなー…」
そう呟いた瞬間、
「何してるの??」
ある男の子にいきなり声をかけられた。
「ぅえ?…あなたは誰?」
そういうと、男の子は答えた。
「俺は、ダン・ジャー!君は?」
ニコニコして自己紹介をしてくれたダン君。琉華は、少し申し訳ないな…と思ってしまった。なぜなら、
琉華は、普通じゃないから。
「あ、あいさいるか…」
「…あいさいるか……」
琉華は、自分の名前をフルネームで言ってしまい、やばい、やっちゃった…と思った。琉華のフルネームが、この街には
公開されているから。
今更、後悔しても遅い。やってしまったことはもう戻れない。今更犯してしまった罪は、許してはもらえない。とっくのとうにばれてしまっているからだ。嘘をついていても、正直に言えば、許してもらえる時もあるだろう。だが、琉華の場合、嘘をつき、それに隠してもいたのだ。なおさら怒られるに違いない。