テラーノベル
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中学2年の新学期、俺は新しいクラスで外を眺めていた。
出席番号で奇跡的に窓側になり、春になって綺麗な花を咲かせた花や、木を眺め、ため息をつく。 窓の外は青く澄んだ空、明るく咲いてる植物、全てが「新しい始まり」のような気がしていまの俺には眩しい。
もう見るのは辛いと思い、窓から顔を離す。
ガヤガヤ
振り返ると教室は明るい声に包まれていた。
皆もう友達が出来たり、笑
確か……今日は転校生が来るらしい
その期待からクラスは期待の声があがっていた「イケメンなのか」「性別はどっちな」など、
赫)転校生かぁ……
そうするとクラスの担任になるであろう先生が入ってきた。
先生)皆席に着け、知らせがある
先生)転校生だ、入ってこい
紫)…こんにちは
そう彼の声が聞こえただけでクラスが騒ぐ。
紫)……篠崎いるまって言います。よろしくお願いします
先生)みんな仲良くしろよ。席はあそこだ
紫)…はい
赫)……
それもそのはず、教室に入ってきたのは紫髪で少しチャラい雰囲気の男子。どっからどうみても王道イケメンだ。
くそ顔整ってんな、横顔綺麗……
紫)……(パチッ
赫)っ……(目逸らす
その日は特に授業も無く、すぐ帰れた。 その後の転校生はイケメンだからみんなに話しかけられまくり。
きっと今日は囲まれて帰るんだろう。 さっさと帰ろうと鞄を持ち、靴を履くとき……
モブ)あ、なつじゃんw
モブ)久しぶりー笑…なに、また虐められに来たの?w
赫)はッ?…違ぇわ
モブ)は、何その口の聞き方
モブ)まじきっしょい
モブ)久々やっちゃう?w
モブ)ありw
赫)……
嘘でしょ。またこの日常になるの?
……今日は早く帰れると思ったのになぁ
ボコッガシッドコッ!
赫)あ”ッやめっ…
モブ)むり~w
モブ)はっ可哀想w
ボコッガシッドコッ!!
赫)う”ッッ…げほッ…””(ポロポロ
赫)……ッ
どんぐらい殴られたんだっけ……
体が痛い、動かない。死にたい
2年になってクラスも離れて、虐められないって思ってたのに、くそが、まじ死ねッ
俺は、中学1年の頃からいじめを受けてきた。
きもいからって理由だって、散々殴られて、蹴られて、なんでなの。俺何もしてないよッ?
赫)っ……(うるっ
泣きそう、嫌なのに、自分が惨めで、もう嫌で
こんな時に誰かに声をかけられた。タイミング悪すぎでしょ、
紫)なにしてんの
赫)……
紫)……
そこには今日来た転校生が綺麗な三白眼をキラつかせながら俺を見ていた。
困惑と混じりあって何も考えられなかったが、とりあえず隠そうと言葉を発す。
赫)……なんもない
紫)……あっそ
赫)うん……(うるっ
俺が力を振り絞って出した言葉を遮って振り返らずあいつは去っていった。
そりゃそうか、助けるわけねぇよな、こんなやつなんて。自分で期待して、自分でどん底に落ちた。もうやだ。
帰ろ。帰りたい。
とは言っても体が動かない、一人で支えてくれる人すらいない。はぁ
立てるかな……
夕日が差し込み、すっかり帰宅時間になって誰もいない静かな街を、帰宅路にそって歩く。暖かくも寒くもなく、でも家までも道のりはいつもより長く、痛く感じた。
赫)はぁ、……
家に着き、鞄を放り投げて一直線に自分の部屋へと行く。
色々な感情が込み上げてくるのを押し殺し、歩いた。
自分の部屋に着くと、もちろん掃除はされておらず、血なまぐさい匂いと暗い雰囲気で包まれていた。
赫)っ……
ぐちゃぐちゃのベットに腰をかけ、今日の事が頭にフラッシュバックする。
考えるだけで嫌になる日々、
もう全てが嫌だった。頭が揺れ、今にも倒れそうだ。
そんな時部屋を見渡すと、ある物に目が入った。
一瞬躊躇ったが、……気づけば「あれ」を手に取っていた。
ダメだって分かってる、今日こそやめるんだって思っていても、忘れたいからッッ……仕方ないのッ…
ザクッ、ガリッグチュ
赫)あぁ”ッ…うぁ、ぅ”、ゃ、だぁッ!(ポロポロ
ザシュッ、ザクッザクッ!
赫)ぁ”ッッ、やば、ッ…ぅぅ(ポロポロ
つい深くまでやってしまった。 これは痛いぞ
まぁ、いっか、w
別に俺の事なんて誰も見てねぇからな。バレねー。つーかバレてもなんも無いし、
少し悲しくなった気もするが、気にせず手を動かす。
ザシュッ、ガリッグチュザクッ
赫)っ……ッw
ザシュッザクッザクッ!!
俺、今生きてんのかな。
赫)はぁ、ッッ…寝よッ
事が終わって寝ようとした時、
流石にこれじゃ痛いか。 包帯巻いただけだから痛くて寝れんな。
ふと、自分の腕を見ると、雑に巻いた包帯の上から赤黒い血が染み出ていた。それを見て 少し気が楽になり、 ベッドの横にある薬の瓶に手を伸ばした。
7粒ほど取り出して飲む。
瓶のラベルに一日の摂取量が書かれていた。一日2粒だって、大幅に超えてたが、今はそんなん関係ない
その日は痛さも忘れて楽に寝れた。
赫)ん”……いたッ
朝、アラームではなくて痛感で目覚めた。昨日やったとこがとても痛む、動かすだけで痛くなるから大変になるかも
時刻は6時32分。 起きるか、
支度をして、制服に袖を通したとき、ふと思った。
今は季節的にも長袖だけど、夏になったらこのリスカの痕はどう隠すか、夏でも長袖を着てたら暑いし、変に思われるかも、
じゃあ夏にはもう辞めないといけないか。
でも虐めが続く限り無理だろうな。これからどうしよ。
2日目の朝、教室は昨日と同様、賑わっていた。そんな空気の端で、赫はまた窓を眺めてた
赫の虐めは2ヶ月ほど続いた。それから赫はたまに学校を休むようになった。
季節がすっかり変わり、蝉の声が響いてきたある夏の日、席替えが行われる。 くじを引き、番号を見ると、27番
残念なことに窓側は逃した。これからあの景色を見ることは無いのか、少し残念だ。
そして隣は……篠崎いるま。 別に悪くない、ただ、いい印象が無いだけ。
紫)よろしく
赫)うん……
適当に挨拶をし、机に突っ伏せる。最近授業にもついていけないし、帰りたい。
いっその事もう学校なんてやめて死にたい、こんな生きてる時間無駄だから。
そう思うようになったのはいつからだろうか。
赫)はぁ、……
つまんな。寝よ
そうして腕のベストポジションを探って顔を伏せて寝る。正直周りの目なんかどうでもいい。
先生) ~!
紫)…!
赫)ん、ぅ……
はぁ、なに。 寝てたのに
周りの声が頭から離れていく。何も聞こえない。
紫)なつ!(揺らす
赫)ぇ……?
先生)なつ!お前何寝てんだよ
赫)ぁ、すいません……
先生)全く、気をつけろよ
赫)はい……
なんやねんあいつ。はーまじ最悪。もう屋上行ってサボろ。
紫)待てよ(ガシッ
赫)ッ……なに、
紫)俺も行く
赫)はぁ?
なんか隣のやつと屋上でサボることになったけど、
紫)カギ空いてんの?
赫)んなもん付いてねぇから行ける
紫)へ~
屋上の扉を開けると、暑くじめじめした空気が襲い、俺たちを照らした。
ガチャ
赫)それで、なんで来たん
俺は壁に寄りかかりあぐらをかいた。そして彼が来た理由を聞く。
紫)……お前のその腕の包帯気になったから。
赫)え?
一瞬頭が真っ白になるような事を言われて自分の腕を見る。そうだ……昨日リスカして、包帯で一応まいて……あれ、その後ブレザー着たっけ。
終わった。いろいろ。暑くて着てなかった。
一瞬で頭がパニックになって、必死にいるまに言う
赫)ぁッ、あの、ちがう、ッ……言わないでッお願い、っ
紫)え、
赫)絶対、人に言わないでッ……(うるっ
紫)わかったから、なんかされてんの?
赫)……ッ
俺は何も言えなかった。
紫)わかった
そう言っているまは俺に背を向けて屋上を後にした。
俺はその後授業も受けずに帰った。いや受けれるメンタルじゃ無かった。同級生にバレて、これからどうすってんだって時に。
もうバレたし、 そろそろ死ぬ時期かな……なんて考えていつもより早く帰ったことで明るい日差しを受けながら帰った。
翌日
なつは今日はブレザーを着てこなかった。 昨日のことがあったからか、それがどういう意味かはわからない。だが、周りの目はいつもよりザワついていた。
それもそのはず、リスカの跡を隠さずに来たんだから。みんなも怖いだろう。あの血を見て。
それと、今日はいるまの顔がいつもより暗く感じた。なんというか、何かを決心したような顔
何事もなく授業が終わっていって、放課後。
帰る準備をしていたなつの耳になにか悲鳴が聞こえた気がした。 だんだん音が大きくなっていき、ドタバタと足音も大きくなっていく。
何事だとクラスは困惑してる。そりゃそうだろう。こんなこと、今までなかったから。 そして焦っている先生が扉を強く開け、話をしてきた。
その内容は、”篠崎いるまが同級生1人を殺害した”ということ。
俺は驚いた。でもそれは人を殺したあいつの考えかたじゃない。なぜあのThe優等生が人を殺すのか。
そして、まだ13歳だから少年院に入れられ無いことも教えられた。だからそれまでは保健室登校だと。
周りは不安の声でいっぱいだった。 そりゃ殺人鬼と同じ屋根の下だもんな。普通のやつだったら怖いのも当然だ。
だから保健室にはなるべく近ずくな、怪我をしたら先生に言うようにと言われた。
そんな衝撃のあとの下校の時間、俺の向かう先は家ではなく、保健室だった。
俺は1つ疑問がある。それはあいつが誰を殺したのか。
廊下を歩いていると、窓から沢山のパトカーと救急車が見えた。それがどういう事なのか俺でもわかる。だがなぜか怖いとは思わなかった。
上から救急車やパトカーを見下ろし、事態は意外に深刻なんだなぁ~なんて笑う。
保健室の前に着くと、先生や警察に囲まれたい
るまが居た。でも強気な顔で、大人から目を離さなかった。かっけぇな。なんて思ったり思わなかったり、だが、その時なつも朝のいるまと同じ顔をしていた。
赫)ッ”…!
次の瞬間、なつは人を押し退け保健室に入り、茈の手をとった。そしてそのまま手を引っ張りながら外へ走る。
急な事態に、大人たちも困惑してたが、すぐにその後を追いかけた。
なつはいるまの手を離さず、学校から離れたある海の前で動きを止めた。そこは、誰も来ない、静かな場所。息を潜めるのにはここが最適だ。
夕方の海は夕日が丁度沈み、俺らを照らして2人の影をつくっていた。
静まっていた空気を先にやぶったのはいるま
紫)なんで俺を連れてきたの
赫)…聞きたいことあって
紫)なに
赫)誰殺したの?
紫)……お前のこと虐めてる奴
赫)へ~、なら殺したの?
紫)……別に
赫)…まぁいいや、提案があってさ
紫)なんの
赫)一緒に生きない?
紫)……はッ?
赫)あんたどうせ少年院に入るんだからさ、そんな規則に従って生きるとこよりもとこよりも雲の上の方が楽だよ?
紫)……
赫)それに、俺も丁度死のうと思ったんだよねー、今なら俺と二人で死ねる。どう?笑
紫)…
赫)……笑
俺は笑いながらいるまの頬に触れる。そこには涙の乾いたあとがあり、それを拭うように撫でる。まるでその行動は楽になろうと言っているようだった。
紫)っ……わかった。
待っていた返事が彼から聞け、俺はいるまの手を取って海岸に近づいた。
赫)死ぬ準備しよっか、笑
茈)おう。
赫)じゃあ家に行って、必要なもの持ってからここ集合ね
茈)ん
そうして俺は自分の家へと足を運ぶ。
空は太陽が沈んで薄っすらと明るく赤と紫のグラデーションが出来ていた。
その道を俺はゆっくりと歩く。今思うともうこの綺麗な景色も最後だと思い知る。
にゃ~
赫)…うおッ
突然鳴き声が聞こえ、俺が驚いた先には黄色い瞳で俺を見つめている黒猫がいた。 凄く綺麗な毛並みで、擦り寄ってくる。 それを撫でると、嬉しそうに喉を鳴らしてきた。
少しこの世界に感心する。でも、
この世界は人間が居なかったらもっと幸せなのにな。と同時に思った。
日が完全に落ち、暗い夜の中の月が俺たちを照らす。先にいるまが着いており、俺は先に見えているいるまの影に近づく。
俺の後ろに組んだ手にはカッター。そしているまの手には何も見えなかった。
紫)……んで、ここで?
彼は海を指差し、ここで死ぬの?と聞いてきた。
赫)まぁ、うん。
紫)もう死ぬんだろ?ならさ、最後に話でもしねえ?
赫)えー
正直どうせ死ぬんだから意味無いと思ったが、仕方ない。最後くらいお前の欲望叶えてやるよ。
それから俺らは今まで受けたことや、互いの思いなどをぶつけ、人間のように泣いた。やっぱりどんなに一人で抱え込んで一人で終わらそうとしたら寂しいもんで、同じ仲間と話すことで寂しさが和らぐ。
俺らは午前0時を過ぎた空の下で笑って、泣いた。沢山でた涙で服や顔がびちゃびちゃだ。そんな涙を乾かすように夏の夜風が俺たちをなびかせる。
そんな感動や腹を割って話せた嬉しさの中、隣で俺と同じ感情をもったいるまから突然好意を伝えられた。転校した時から俺のことが好きだったって。あいつが人を殺したのは俺を虐めてるやつを無くそうと思ってした行動ということも伝えられた。要するは俺のために人を殺したようなもん。こいつも感性ズレてんなーと思いながら今までの事を振り返る。
なんか、今まで受けてきた優しさで、好きになってしまう。もともとそんな目で見ていなかった。だが、思い出すと顔が赤くなる。俺、気付かぬ間にこいつに恋してたのかも。もしかしたら。でもなんでこんな時に言うかなー、ばっかじゃねぇの。
俺はもちろん「よろしく」と返し、それに続いて「もう、死にたい」という。今、幸せだから。誰にも壊されない間に早く死にたい。そんな願いだった。
神様、今まで酷かったから、今回は優しくしてくれたのかな。
俺はいるまに近づいて口付けをした。
赫)好き。
紫)俺も。
赫)来世は、絶対一緒になろうねッ?
紫)もちろん。笑
俺たちは水面に向かい、浅瀬に入る。そして抱き合い、水へ飛び込んだ。
ばしゃっと音がし、数秒時間がたつ。どんどん沈み、深くなってゆく周りに目を向ける。その時水の中から月の光が見え、それは俺たちのようにきらきらと輝いていた。
俺は持ってきたカッターを取り出し、そっといるまの首に当てる。これはいるまが苦しく死なないため。それに気づいたのかいるまも、いつの間にか解いていた自身のベルトを俺の首に巻き付けた。一斉にお互いのものに力を入れ、意識が薄れてゆく。あぁ今、幸せだ。
赫)あ、やべ、弁当忘れたかも。
せっかくと母さんが作ってくれる弁当なのに、残念だなと思い、友達に分けてもらうかという考えが浮かんだ俺は幸せ者なのだろうか。
赫)はぁ、あっちぃ。
そういい、制服の襟をぱたぱたと仰ぐ。中学になって2年、今年の夏は暑すぎる。さすがにしぬわーと思いながら海の前の路地を通る。ここ、意外に海が見えて綺麗なんだよな、なんて俺だけの秘密スポットを眺めていると。海である人影が見えた。
紫の髪で、黄色い目の男の人。こんなとこに人来るんだなーと思ってガン見してたらあちらもこっちに気づいたようで目があう。
赫)……なんか、見た事ある、?
まぁ、そんなこと言ってもたかが知らん人なので足早に路地を通り抜けた。
でも、違和感が消えないのは何故だろうか。
コメント
8件
コメント失礼しますm(_ _)m 心臓が痛い……けどめっちゃ好きです🫶 夕日様の書く茈赫とっても好きです(⑉• •⑉)❤︎ あとフォローありがとうございます😭😭嬉しすぎて発狂デス٩( ᐛ )و これからも応援してますっ\( 'ω')/
大好きすぎて泣くねというか感動でも泣くねまじ好き!!!!!!!! 最後わからないまま終わるの天才やね🫵🏻🫵🏻 いいなこれ狂依存みたいで流石にLOVE💞💞 世界観っていうか(?)がまじ上手いしいじめられてるところみて心がキュッッッッてなったぁぁああ😭😭😭 来世は2人で幸せになれますように…😭😭😭
コメント失礼します! え泣きますってこれ、なんか新しい共依存?みたいな、最後どちらも相手が苦しまず逝けるように抱き合いながらもベルトとカッターで、っていうのがお互いがお互いを想ってることがひしひし伝わってきて、涙腺崩壊です、、あと逝く前の赫さんの黒猫を愛でるシーンのところ、切なすぎて、、そう思っていたら来世の話が出てきて、ほんっっとうに今度こそは!幸せになってほしいです、最高でした!!