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どうも皆様、サカナです

1日遅れ&リク放置になってしまい申し訳ございませんが…

ベルギーおめでとうございます

ってことで、ポメガバースならぬネコカバースするベルギーちゃんのお話書きます

一応我が家のベネルクスは三兄妹設定です



















本日は私ことベルちゃんのお誕生日!

なんだけど…

「にゃにゃにゃん!?」『なにこれ!?』

【ベルギー、猫化する】




とにかく、兄に助けを求めるため、猫ベルギーは部屋から出…

「ぶみゃぁああ」

られなかった。

当然だろう、だってただのかわいい猫なのだから。

鍵も窓も閉まっているし、ベルギーはその場でカリカリと扉を引っ掻くことしかできない。

猫初心者にとって、この状況は絶望でしかないのだ。

「にゃ〜〜ん!!んな〜〜ん!!」

必死にお兄お兄と呼んでみても、口から出るのは猫の鳴き声。

ベルギーは段々不安になってきた。

(このままお兄たちに気づかれなくて、ずっと元に戻れなかったらどうしよう…!この平和な時代で死ぬのはやだ〜!!)

鳴き声は徐々に泣き声へと変わり、ベルギーは扉をカリカリ引っ掻きながら寂しそうに鳴き続ける。



その声はなんと、部屋で眠っていたオランダへと届いた。

隣接する部屋からにゃんにゃんとうるさく猫の鳴き声が聞こえてくるので、目が覚めたようだ。

「ん〜〜…くぁ…ねこ…?」

ぱちぱちと目を覚ますように瞬きして、着替えることもせずに廊下へ出る。

我が妹は猫でも拾ってきたのだろうか、となんとなくあたりをつけ、カリカリにゃんにゃん言い続ける部屋の扉をノックした。

「ベルギー?入るぞー?」

「にゃぁああ〜〜ん!!!」

より一層大きく猫が鳴き、オランダは扉を開けてみる。

「…あれ?ベルギー?どこ行った?」

「にゃぁん!んなぁん!にゃ〜!!」

「猫しかいない…お前よく鳴くなあ、どうした?てか、どこから来た?ずいぶん綺麗だし、すごい美人じゃん。飼い猫?」

足元にすりついてくる子猫を慎重に抱え上げ、オランダはそのもふもふを撫でた。

「なあにゃんこ、ベルギー知らない?お前みたいな美人な女の子でさ、俺の妹なんだ」

「にゃふぅ///」

「うーん…何言ってるかわからないな、ごめんにゃんこ。ベルのやつ、部屋に猫1匹置いて一階に降りたか?餌でも取りに行ったのかな…」

しかしながら、悲痛な声で叫ぶ猫をもう一度放置するわけにもいかない。

オランダは落とさないように子猫を抱え直して、階段を下った。


そしてその子猫であるベルギーはと言うと、兄に美人だとたくさん褒められて嬉しくなり、オランダの服にしがみついて甘えまくっている。




「ルクセ〜ン、ベルギーがどこにいるか知らないか〜?」

「ベルギー?まだ寝てるんじゃないかな?朝からここにいるけど、まだベルギーの姿は見てないよ」

ルクセンブルクはリビングのソファで本を読んでおり、オランダと猫ベルギーの方には目もくれない。

「え?それ本当?部屋にベルギーいないんだけど…」

「兄さんは酔ってるの?そりゃあ兄さんの部屋にベルギーはいないよ」

「お前辛辣だな…そうじゃなくてだな、ベルギーの部屋にベルギーがいなくて、この美人さんがドア引っ掻いてたんだって」

「はぁ?」

何言ってんだこいつ、とでも思っていたのか、ルクセンブルクは怪訝そうな顔を向ける。

そこでようやく、寝巻き姿のオランダが子猫を抱えているという、それなりに異質な光景を理解した。

「…誘拐した?」

「してない。これマジの話なんだよね、ベルギーじゃなくて猫しかいない」

その猫がベルギーなのだが、にゃーとしか言えない口では説明などできるはずもなく、兄は2人して困惑した顔になる。

「にゃぁ〜ん…みゃう〜!」

「おーよしよし、お腹空いたか?ルクセン、ツナ缶とかある?」

「あったと思う。取ってくるね」

「んにゃあ!!」

そうじゃなくて!!

とベルギーは言ったつもりだ。

そもそもとして、猫にご飯をあげるのも大事ではあるが、妹がいなくなってるのだから探してみるとかしてほしい!とも鳴いてみる。

「今ルクセンが用意してくれてるから、ちょっと待っててな」

なぜ自分がわがままを言っている風にされているのだ。

言葉が伝わらない不便さを改めて感じ、ベルギーはため息をつくように「にゃっ」と小さく鳴いた。



「はい、ツナ缶。塩分少ないやつあったから、猫でも安心して食べられるはず」

「だってよ、にゃんこ。ほら、お腹空いてたんだろ?いっぱい食えよ〜」

オランダの膝で丸まっていたベルギーは、ルクセンブルクが持ってきたツナ缶が床に置かれていることについて、少し不満を覚える。

一応精神的には人間の女の子なので、床で直接食べるのは気が引けるのだ。

「…にゃ〜ん」モグモグ

美味しそうだなぁ、食べたいなぁと思ううち、ベルギーは本能に従った。

食べてみると意外にも気にならなく、とにかくツナ缶が美味しい。

「やっぱお腹空いてたんだな、あんまり慌てすぎるなよ」

「…猫を愛でるのもいいけど、兄さんはまず着替えてきてほしいかな」

「おっと…そういえばそのままだったわ」

ルクセンブルクに言われてオランダはソファから立ち上がり、そのまま部屋へと戻った。

「…美味しい?」

「んにゃ〜ん♪」

ルクセンブルクはふにゃっと笑って、ベルギーのもふもふになった背中を優しく撫でる 。

「…かわいい」

「なぁん!」

普段はあまりそう言うことを言わないものだから、ルクセンブルクは少し頰を赤くした。

一旦食べるのをやめて、ベルギーはすっとルクセンブルクの膝上へと移動する。

すりすりなでなでしあっているうちに…










PON!

「!?」

「あ、戻れたぁああああああ!!」

こうして、猫化事件は幕を閉じたのだった。

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ほのぼのしてる〜ベルギーかわいい☆

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