この作品はいかがでしたか?
3,126
この作品はいかがでしたか?
3,126
サケル氷様からのリクエスト
國を守る防空機飛燕に乗る空
注意
死ネタ アリ
空襲表現 アリ
BL ナシ
流血表現 ナシ
政治的意図&戦争賛美的意図 ナシ
暑い夏の日
今日も此処大日本帝国の帝都東京には
空襲警報が出される
そして僕の任務はこの空襲警報と共に始まると言っても過言ではない
僕の名前は大日本帝国陸軍飛行戦隊
巷では*空*とか呼ばれているらしい
まあ、兄弟にも*空*と呼ばれていたけど
もう、名前なんてどうでもいいけど
それより、空襲警報が出されてるんだ爆弾を落とされる前に行かないと
僕は全力疾走で飛燕に駆け込んだ
『こちら*飛*』
『現在敵の爆撃機と見られている飛行機が帝都上を飛行中』
『直ちに攻撃へ向かいます』
〔了解〕
上からの許可が降りるのと同時に僕はエンジンをつけた
空は赤黒い雲が空一面に漂っていてお世辞にも綺麗とは言えなかった
「見晴らしが悪いな」
そう僕は呟いた後に高度を急上昇させた
赤黒い雲を抜けると空は朱色で風光明媚でありつつも杏の様にどこか甘い感じがした
それを目を細めよく目に焼き付けた後に肺いっぱいにまだ冷たい空気を吸う
そして、今日も征く覚悟のもと敵の飛行機を探す
そっと耳を澄ませばプロペラの音がする
急いでそちらの方向へ機体を動かす
すると敵の機体内にいる操縦員と目が合う
敵の機体は目が合った後直ぐに急降下を始めた
まずいな
爆撃の用意はもうできているようだ
僕も急いで高度をまた急激に下げる
飛燕に元から備わっている銃の焦点を敵機のエンジン部分へと向ける
「さあ、亞國ども我と一緒に死のうとも‼︎」
そう叫び
爆撃をもう始めかけている敵機へ銃を乱射する
そして、一部の敵機はそのまま落ちてゆく
不謹慎ながらもそれを見て少し笑う
まだ残っている敵機は僕に集中攻撃を始めるが集団で来ているから敵機の間を通れば敵はそうそう撃つことはない
彼等は自滅を恐れているらしい
これを見てまた少し嘲笑する
戦地で死ぬことは名誉なことであり、それで敵を倒せたならば末代まで名誉な物として扱われるだろうに
あいつらは怖がっている
先程見た時は赤黒くお世辞にも綺麗とも言えなかった雲も今は漆黒の様に黒く綺麗な雲に見えた
そんな美しい空に見惚れながらも一機また一機と順調に敵機を堕としてゆく
敵を殆ど撃墜し残った数機は逃げていってしまった
飛行場へと戻ろうとしてふと下を見た
炎炎と地上が燃えていた
先程の敵が落としたのだろう
守れなかった、、、、、不甲斐ない
だが、、、、、
僕はこれに見惚れている
「きれいだ」
烈火のごとく燃える炎は血の様に紅く
その中にあったはずの命は夢幻をみるかの様に儚く散ってゆく
なんと美しいのだろ
残ってしまった残花も生きる意味などなくなるのだろうか?
僕は自陣に無線を送る
『こちら飛』
『帝都上空を飛行し爆撃を行った敵機』
『殲滅が完了致しました』
〔了解〕
〔戻れ〕
『了解いたしました』
上からのお達しを聞き直ちに帰ろうとスピードをあげる
ただそれが己を討ち取らんとすものとは思いもよらなかった
高度が残り100フィート(30m)ほどになり着陸の準備をしていた
なんだか暑い気がする
そして焦げ臭い
少し前整備士から聞いたエンジンの冷却が壊れることが多いという話は本当だったらしい
まさかとは思った決して己に起こらないと思っていたが、、、、、
次は我が身とはこのことだろう
我が國民である大日本帝國民が焼かれ逝去する様に見惚れ秀麗だと思い巡らすという愚行をしたのだから
当然なのだろう
高度が急激に堕ちてゆく
僕の死因は御国國の為ではなく機体の故障とは
僕にぴったりな死に方だ
ここに堕ちたら沢山の人が死ぬだろう
海に落ちないとな、、、、、
なんとかできた方向転換で海の方へ逝く
海の海面は冥海のごとく暗く深みのある青碧色をしていた
僕はここでこの燈を鎮火させられそうだ
2人いる兄御前の1人*海*もこんな美々しい海で沈溺したのだろうか?
まあ、僕とは違って孤独でその燈を使い切った訳ではなかろうけれども
嗚呼、もう海面が近い
最期になにか無線をいれるべきだろうか?
こんな僕が言ったところでか、、、、、
まあ、一言2人に届けれるのならば
『いつまでも、いつまでもお元気で」
申し訳程度の後書き
読まなくてOK
ちょっと設定を書きたかっただけなので!
まず季節は春が終わってもう直ぐ夏が来そうでちょっと暑いくらいの季節!6月くらい
そして海はもう亡くなっていて最後に送った2人は陸と祖国様のことです!
そして海に言葉を送らなかったのは今からそちらに逝くよということです!
まあ、一応の設定なんで自由に解釈してもらって全然大丈夫です!
じゃばいちゃー
コメント
4件
特攻じゃなくてよかったね!(?) 空かっこいい!(?)
いやまじで好きだわ!機体の故障で死ぬなんて!って思う事なくただ現実を直視して潔く死ぬ空がかっこよいわ!