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中村 雄大 18(高2) 160
里崎 蒼空 18(高3) 185
〜雄大side〜
どこまでも広く青い空。
堂々と、そして美しく咲き誇る桜。
季節の変化を告げる春の香り。
まだ溶けきらない雪は無数の靴の跡を残す。
この景色を見るのも今年で最後。
この3年間、嫌なことも沢山あった。
味方がいたから強くなれた。
嫌な思い出ばかりでも、いざ離れるとなると感慨深くて。
二度と生徒としてここに立つことはないと思うと、なんだか少し、切なかった。
??「雄大、肩に虫付いてんぞ、」
後ろから聞き慣れた声が聞こえた。
雄大「え、?あ、蒼空、!」
蒼空「それ、わざとつけてんの?」
雄大「あ、いや。」
肩に乗った小さな蜘蛛にすら、愛着を感じた。
数回しか話したことの無いクラスメイト。
簡明の陽キャで、自分のような三軍にも優しいタイプ。
蒼空「もうそろこの景色ともおさらばだなぁ、」
雄大「うん。目に焼き付けとこうと思って。」
蒼空「高校生活で恋したかったなぁ。。。」
雄大「え、してないの?お前みたいな優しいイケメン、女子が放っとかないだろ」
蒼空「笑、、告白はされたよ。でも全部断った。」
意外だったし、意味がわからなかった。
そもそも全部振ったならどうして今恋を求めたのか。
こいつはいつも、探せばキリがないほど意味のわからないやつだ。
聞こうと思った。「恋がしたいのに振った意味」。
けど、好きな人がいたんだと悟った。
個人のことを詮索してもこちらの利益は何も無い。
だから聞かなかった。
蒼空「雄大は?恋。」
雄大「俺が恋してそうに見えるかよ。恋してる奴はもっと顔明るいだろうよ。」
蒼空「身長差でほぼ顔見えn、、笑」
雄大「あ?💢」
蒼空「いえ、なんでもないです、、、笑」
スッ、
雄大「チッ、これで見えるかよ。」
おかしい。
見えないって言うから近づいただけなのに、蒼空は頬を桜色に染めて目を背けた。
その顔を見ると、こっちまで恥ずかしくなった。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン、
雄大「あー、、も、戻るべ。」
蒼空「あ、うん、!」
毎日一話ずつ投稿します
全部で三話ぐらいです
何卒よろしくです