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・この作品はnmmnに該当します。
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・本作品は完全二次創作作品であり、一次様及び、某ゲーム、国、団体などとは一切関係ありません。尚、一次様の方々、その他等々に迷惑をかけるなどの行為はしないでください。
・荒らし、アンチコメ、暴言などの暴挙は控えてください。それでもそれらの行為を行うという方はコメント欄へどうぞ。喧嘩は正々堂々買うタイプです。
・阿呆頭脳による殴り書きのため誤字脱字、文字列、熟語等がおかしい可能性があります。あらかじめご了承ください。
・微BL要素・瀕死ネタ要素あり
・主登場−rd、hnk
・紺碧→こんぺき –やや黒みを帯びた青色のこと。–
以下、本文
hnk「んえぇ 、、?」
或る夜。既に空はとっぷりと溶けきっていて、紺藍の空が広がっている。
夜の遊園地や街の中心部からは、輝かしい人工的な光が瞬いている。
その光を背に、遊園地付近のベンチで項垂れているSWATが1人。
2人ほど座れそうなベンチの真ん中で、足を開きながら背もたれに体を預けている警察は、首に力を入れていないため顔が後ろに向いていて、だれか判別できない。
しかし、ベンチに置いてあるもの__それが青基調の鬼の被り物だと分かり話しかけるのには、そこまで時間は掛からなかった。
hnk「らだおきゅん?」
rd「….んー?、あぁ、ハンクかぁー。 」
首を起こし、左手でこちらに向けて手を降ってくれる。さらに近づいてみれば、右手に酒を持っていた。いつも顔を隠しているから、何気に素顔を見るのは初めてかもしれない。
近づいてくることに気づいた彼は、席を少し詰めて、座れ、とでも言うようにベンチに指を差した。素直にその行動を受け取り、らだおの隣に座る。
hnk「こんなとこでなにやってるの? 」
rd「んー、見ての通りただの勤務放棄してる酔っ払いよ 。」
”らしくない”
と、その一言に尽きる。
警察という仕事に誇りを持ち、先輩を敬い、後輩を愛している彼が、何故今こうして任務放棄をしているのだろうか。彼であれば、むしろ叱る立場であるのに。
hnk「こんなとこで呑んでたらだめでしょ 。風邪引くよ。」
取り敢えずここで呑んでいては風邪を引きかねないため注意を仰ぐ。
rd「大丈夫だってのー 。てか、ハンクこそいいのかよ、餡ブレラは 。今ALLINの航空機横取ってんでしょ 。」
hnk「僕今さっき起きたから知らなーい 。」
本当は昨日フローリングで2時間寝たきり、それ以降ずっと起きているのだが、本当のことを言えば柔い煽りと共に眠れと催促されるのが優に予想できるため嘘を付く。
rd「ふは、くだらない理由すぎ、(笑)」
hnk「んふ、らだおくんに言われたくないけどなぁー?(笑)」
rd「それはその通りだわ、(笑)」
そんなふうにくだらない話で笑いながら、ふと、らだおが呑んでいる酒を見ると、度数がかなり高いものだと分かった。
hnk「ん、てか 、めちゃくちゃ度数高い酒呑んでんね 、(笑)」
rd「あぇ、高いんだ、これ。」
hnk「度数40って書いてあるよ?普通割って呑むものだよそれ、(笑)」
hnk「そのまま呑むのはダメなヤツ。」
rd「んー、適当に買ったからなぁー 。」
hnk「適当すぎでしょ、(笑)」
原液を飲むと一口で酔うのが当たり前。だが、らだおの口調からは語尾が少し間延びしている以外に酔っている点は見つからなかった。夜で影が落ちているらだおの顔を見てみれば、頬が少し火照っているのが分かる。どうやら顔は酔うものの、意識や言葉は比較的ハッキリしているタイプらしい。原液ではなくロックや水割りをしていれば相当酔わない酒豪なのだろう。呑んでいるところを見たことがないらだおが顔を火照らせて酔っているのは相当レアであるということに少し気分が上がる。
口元が緩みそうなるのを抑えて再度彼の方を見てみれば、何時もより少しだけふわふわとした声色で、喉をくすくすと鳴らして笑う彼の横顔はどこか儚げだった。
hnk「らだおきゅーん、」
rd「んー?なんだー。」
用もなしに名前を呼んでみれば、語尾を伸ばしながら、ゆったりと返事してくれる。
その光景がなんだか面白くて、少し笑いが溢れた。
hnk「….くふ(笑)、なんでもなーい 。」
rd「ホントになんだよ(笑)」
hnk「んーや、なんか隠してそうな顔してるなーって思っただけだよ?」
”儚い”という言葉は、可憐で儚い顔、などと褒め言葉で使われる言葉だが、今こうして視界に入れているらだおの表情に感じる”儚い”は、それとは別物のように思う。儚くて、泣きたくなるような顔で、今にも笑顔が崩れそうな、そんな感じ。
rd「あれぇ、鋭いなぁ、ハンクは。」
hnk「ん、図星なんだ(笑)一体なに隠したの ?」
らだおが意味もなしに人のものを隠すとは思えない。もし隠すなら人のためだ。人のためなら、例え自身を犠牲にしてでも。
rd「んー、俺 、かな 。」
hnk「らだおくん?」
rd「そう、俺 。」
hnk「どういうことなのそれ、(笑)」
らだおがらだおを隠した、などという珍妙なことはないはずだ。魂が消えるという意味で死なない街で今更可怪しいもなにもないが、今こうして自分の前にいるらだおはどうなるというんだ。
rd「俺が隠したってよりは、誰かに隠されたんだけどね 。」
hnk「かくさ、え、?」
rd「なぁハンク、時間、暇なときでいいからさ 。」
rd「俺のこと見つけて 。」
その言葉はどこか、縋るような声で、儚くて、悲しくて、優しくて、
rd「今強制的に鬼が居ないかくれんぼに参加させられててさ。」
諦めたような声だった。
hnk「ッうっそだぁー、(笑)」
とても冗談とは思えない声色に少しだけ動揺して、思わずらだおから目線を外した。
hnk「それがもしホントなら、なんでこんな目立つとこにいるのって話になっちゃうよ?」
”嘘であってくれ”という縋るような念を込めて、心内で頑張って造った笑顔を顔に貼り付け、らだおのほうを見ると、
hnk「ッ”は…、」
らだおの顔の、鼻から上が”なくなっていた”。
ぼろぼろ、ばらばら、らだおが崩れていく。らだおだけじゃない。世界が崩れていく。まるで錆のように、ぼろぼろ落ちて、墜ちていく。らだおの破片が。草木が。家が。全てが。
hnk「っ゙はッ、?な、っなに゙、これ。」
急な歪みか、はたまた警告か、なにも分からない。世界が終わる、と肌で感じると同時に、ゆっくりと地面に沈んでいく感じがする。
rd「….ハンク、さっきの質問の答えだけどねぇー、」
この現状に合わない声で、先ほどの話題を話し続けるらだお。
鼻から上が崩れていて、顔で唯一形として残っている口が、パクパクと動くのと同時にらだおの声がする。顔が崩れていても、らだおはらだおのままだ。
rd「それは___が______。」
hnk「え、な」
hnk「なんて、言った、の。」
意識はそこで途絶えた。
「__。__ろ、起きろ、ハンク。」
ベシ、と軽く頭を叩かれた気がして、意識を戻した。
hnk「んぐぇ、」
「なんでこんなとこで寝てんだお前 。」
hnk「ッぐ、ボ、ス、とニャ、ニャンコスキー ?」
nnk「ったく、風引くぞ、ハンク。」
hnk「あれ、ら、らだおは。」
nnk「あ?らだお?」
hnk「ここに、らだお、いたはずなんです 。ほら、おれのとなりで、酒でつぶ、れて__」
目をこすって眠気を飛ばし、ボスに不敬を買わないようベンチから立ち上がる。そうして、自分のすぐ隣、彼が座っていたはずの場所に目を向ければ、そこには、らだお本人も、らだおの被り物も、空き瓶も、何もかも置かれていなかった。
hnk「あれ、らだお、いなくなってるや。」
寝起きの回らない頭でそんなことを言えば、ニャンコスキーが怪訝の表情をしながら、不思議だというような声で言った。
nnk「らだおが居た、ってハンク、お前ほんとに大丈夫かよ?、、、らだおは」
nnk「1週間前から行方不明だろ。」
hnk「、、ぇ。」
hnk「えぅ、あ、あぁ。そっか、そう、か、ゆくえふめ、い、あれ、ははは。」
hnk「おかし、ぃな。なんでかな。」
唐突に、脳が理解し始めた。らだおは今行方不明で、この街から出たのか、はたまた誰かに誘拐されたのか、手がかりも一切ない状況なのだ。俺が見たらだおは夢で、全て嘘で。すべて空想のもので。
だが、何故だろうか。どこか現実味を帯びているのは。話した内容も、表情も、一挙手一投足も、夢で見たこと全てがくっきりと脳裏に焼き付いているのは。
wes「….ハンク、お前、なんかあっただろ 。」
感の鋭いウェスカーが、ハンクの機微を感じ取る。
hnk「….らだおを、見た、のが、夢なのか、現実なのか、曖昧なんです 。….でも、それでも、俺…」
hnk「俺、らだおに会いました 。」
確証はない。保証もない。だが。
それでも、自分の夢に出てきてくれたらだおが言ったことを信じたいと思った 。
wes「….そのあと、なんか話したか 。」
hnk「はい。」
あのらだおは、”俺を探してほしい”と言っていた。もしそれが本当に、誰かに隠されてしまったのなら、きっと、らだおはこの街にいるはずだ。
hnk「らだおは、強制的に”鬼が居ないかくれんぼ”に参加させられてるって言ってました 。」
hnk「それで、出られないから俺を捜して欲しいって 。」
hnk「らだおは、まだこの街にいるはずなんです 。」
hnk「だから、だから゛、らだおは、まだ、っ゙、生きてる、はず、なんです。」
声に、今の自分の入り混じったぐちゃぐちゃの感情がのる。白市民を助けるなんて、ボスは許してくれないかもしれない。と悪い考えが頭を掠める。
wes「…..ハンク 。お前が言っていることはまぁ、多分、嘘じゃねぇんだろうけど 、」
wes「….俺らはギャングだから、確実に利益が出るもんじゃないとダメだ 。」
hnk「っ゙、」
wes「だから、お前がらだおくんの手がかり見つけて、見た夢が本当かどうか判断しろ 。もしその夢が本当で、”らだおくんをこっちに引き入れられる可能性が高まる”って証明できたら、その時は俺も捜索を手伝ってやる 。」
wes「だが、夢が本当だと証明するか、諦めて捜すのをやめるまでは大型に参加するな 。」
hnk「ッ、!….はい。」
そう言い放って、ウェスカーはニャンコスキーに”行くぞ、ニャンコ。”と一声かけて、目立つ赤いパラゴンに乗り込んだ。ニャンコスキーはボスとハンクを交互に見て、ハンクに一言”俺は言ってくれればいつでも手伝うからな!”と耳打ちして同じくパラゴンに乗り込み、少しして去っていった。
hnk「….ありがと、ニャンコスキー。」
hnk「でも、手伝いはいらないよ 。」
車が見えなくなったと同時に、先ほどまで眠りこけていたベンチに深く座る。朝日で少し明るくなった空を見上げながら、空気にかき消されるぐらいの声で呟いた。
hnk「ボスには今度、ちゃんとお礼言わなきゃ 。もちろんニャンコにも。」
ハンクは、ウェスカーの言葉の真意をしっかりと汲み取っていた。ウェスカーの、ボスとして、一人の仲間として、遠回しで不器用で、心強て温かい部下への優しさを。大型に参加すれば、捜索時間がかかってしまうことを考えての、部下を思っての言葉を。
hnk「らだおくん、」
見上げた夜明け間もない紺碧の空に右の手のひらをかざし、夜とともに逃げようとしている月目掛けて握りしめた。
hnk「俺が絶対、見つけてあげるからね 。」
こんにちは。
今回から気まぐれで(ここ大事です)あとがき紛いのものを書こうと思っております。
さて早速本題ですが、今作はhnkさんがメイン視点となっております。
私自身の意志でhnkさんをメイン視点にしたは良いものの、あまり観測したことがなく口調など多々不安定な点が見受けられるかと思いますので、あらかじめご容赦ください。
私が観測した、hnkさんの記憶を見る限り、hnkさんの一人称は、”内心や親しい間柄(主に餡ブレラ)に対しては俺、警察や初対面に対しては僕を使っている”という印象がありますので、作中でもそちらの一人称を反映させております。rdの呼び方は、主に「rdoくん」で、ノリやジョークのときは「rdoきゅん」と呼んでいるイメージですのでそちらも反映させていただきました。
もし一人称やrdoの呼び方について気づかなかったよという方がいらっしゃいましたら、是非遡って確認してみてください。それと、この作品は私の完全自己満となっていますので、一応連載という形にはしていますが更新は期待しないことをお勧めいたします。
今作の最後の締め括りとして、こちらを読んでいただいたことに感謝の意を申し上げます。
A.