テラーノベル
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『っ、はぁ、はーっ…』
ほら、逃げてばっかり。
だから信用されないんだよ。
『ごめんなさいっ…ごめんなさぃい……』
やっぱり、叱る資格なんてなかった。
だって、足を引っ張ったのも、庇われたのも、全部、おれ。
おれのせいなんだから。
こやなぎくんが座り込んだとき、本当に後悔した。おれの言っていることなんて、彼にとってはただの愚痴に聞こえるだろ う。
そりゃあ、守った相手に叱られたら余計なお世話だろう。
おれは、こやなぎくんが目の前で血を吹き出すところがみたくないだけなのに。
彼が傷つく所を、みたくないだけなのに。
しんでほしく、ないんだよ。
だからといって、苦しませたいわけじゃない。
こういう時、みんなはどうするんだろう。
こやなぎくんはきっと自分に厳しいから、こういう時も上を目指して突き進んでいくんだろうな。
おれは、少なくとも前なんてみれない。
自分に甘いから。
くるしい、くるしいよ。
ずっと、寝れないんだ。
あしたが怖いよ。
もう消えたいよ。
誰にも気付かれずに、ぱっときえたい。
…もう、だれにも、失望されたくない。
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