テラーノベル
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⚠️生理ネタあり 苦手な方は閲覧をご遠慮下さい
お腹の下が殴られたように痛く、思わず顔がしかめっ面になった。今日はネタ合わせの日。こんな日に限って生理が来てしまった。薬を飲んで落ち着かせようとしても中々効かない。
インターホンが鳴り玄関まで重い足取りで歩く。
「よっ、お邪魔します」
「うん、なんか飲み物とか用意しといた方が良かった?」
「別にええわ」
この人はいつもこの調子だ。生理前などないのか?それともほんとに男だったりして?まさかと思いながらソファに座った。
ネタ帳を広げてネタ合わせの最中、頭がズキズキと痛みクラっとした。それでもみっちゃんに変な迷惑はかけたくないからネタ合わせを続けた。
少しの休憩時間、私はみっちゃんの肩にもたれかかった。
「え、何よ、ん?あんた顔色めっちゃ悪いやないの」
「ごめん…ちょっとしんどくて…」
「あんたがしんどいとかいうん珍しいな」
「だから…ちょっとの間、このままでいさせて…」
「でも、あたしの肩なんかで休んでも回復せんやろ、ちょっと横になり」
そういうとみっちゃんは私を寝かせようとした。
「やだ…みっちゃんの肩がいいの…」
「なんでやねん…」
「お願い…」
「…。今日だけな。」
気づけば私は眠っていたようだった。ソファに横になっていて、ブランケットまでかけられていた。窓の外を見るともう真っ暗になっていて、電気も勝手についていた。キッチンから何か物音がすると思い、様子を見に行くとみっちゃんが料理をしていた。
「みっちゃんなにしてんの?」
「わっ…びっくりした、あんたしんどいなら寝とかな…」
「ごめん、もうだいぶ良くなったから大丈夫」
「そう、もうできるから向こうで待ってて」
私は言われた通りにリビングの椅子に座って待っていた。みっちゃんがリビングにお茶碗だけとスプーンを持って来た。
「はい、これやったらちょっとは食べれるやろ?」
「ありがとう…って、おかゆ?」
「うん、あっ、ごめん、米勝手に使って、でもほかの材料はちゃんと買ったから。」
「別にそれはいいねんけど、なんでおかゆ?」
「え?あんたしんどいんちゃうん?風邪やろ?」
私はその瞬間笑ってしまった。こんなに優しい相方を持った私は本当に幸せだということと、天然なみっちゃんがおかしくて笑ってしまった。
「な、何笑ってんねん」
「私風邪ちゃうよ」
「え?あのしんどいのなんやってん」
「私今日生理やったの」
「は?生理?そっち?」
「うん、そっち」
「なんやねん、じゃあこれさげるよ」
「あ!!待って、!」
「何?」
「みっちゃんの手料理食べたい」
「手料理って言えるようなもん作ってないがな」
「それでもみっちゃんが作ってくれたものやから食べたいの」
「はいはい、じゃあ召し上がれ」
「いただきまーす」
おかゆを一口すくって口に運んだ。食べた瞬間、お米の甘みと、卵の優しい味が広がった。
「美味しい」
私は思わず声に出して言った。最近ずっと人の手料理を食べてなかったからか、簡単に作れるおかゆでさえとても美味しく感じた。
「ゆっくり食べや」
「だって、みっちゃんのおかゆめっちゃ美味しいもん」
「そんなんいつでも作れるわ」
「でもみっちゃんが作らないと、こんなに美味しくならんやん」
「また家来て作ったるから、もっとゆっくり食べや」
私はその言葉に目を輝かせた。そしてみっちゃんの言葉がとても嬉しくて、結婚しようの一言くらい大きく感じた。
「え?!みっちゃんまた私の家来てくれるん?!」
「手料理作って帰るけどな」
「ええ〜!みっちゃん私の家おってよ〜。寂しいやんか」
「なんやねん気持ち悪い!私はあんたと違って忙しいねん」
「じゃあいつか同居しよ」
「…。そのうちな」
みっちゃんの態度は冷たいながらもどこか温かみがあった。みっちゃんは顔をほんのり赤くしてタバコを吸い始めた。
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