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翌週
校舎裏、グィナムは授業をサボってスマホであるサイトをスイスイっとスクロールしている。すると見覚えのある背景と姿が
グィナム「?」
タイトル【近所の青年と少年の恋】
グィナム「は、はぁ?」
その動画には前々日グィナムが1年の教室へズカズカと入りミンジェと話している所が写っていた
グィナムにはミンジェ以外に人が見えなかった
もし人が見えて居たとしてもミンジェの前では
乱暴なことをしたくないし、できない。
グィナム「気付かなかったな…クソ…。」
ミンジェ「ユン先…、グィナム先輩」
聞き覚えのある、聞く度に心臓が跳ね上がる声がグィナムを呼んだ
声がした瞬間に目を見開き心臓がドキドキした
冷静を装い振り向いた
グィナム「チョン、どうした…。」
普通に見ても鋭い目、つり上がった眉、何度観てもナイフのようにギラッと輝く瞳
ミンジェ「この人のブログ、見ましたか?」
その対称にミンジェの目と眉は垂れ、目は海のようにキラキラと輝く。一目でとても優しい印象を与える
グィナム「ああ……見た。」
ミンジェ「先輩は、どう思いましたか」
グィナム「…は?」
ミンジェ「すみません…僕が変な嘘をついたせいです。」
ミンジェ「僕の落ち度です、先輩に迷惑を掛けました…。」
そう言って頭を下げた、その瞬間に校舎裏に風が吹く、そしてミンジェのサラサラの髪の毛が風で揺れる
グィナム「…驚いたが別に嫌ではねぇ…。」
グィナム「勿論こうやって冷やかされんのもムカつくが、俺は真剣だから、気にしねぇ。だから顔…上げろ。」
グィナムはミンジェの頭を優しく触った
ミンジェ「せんぱい…。」
ミンジェは顔を上げた、だけどミンジェの鼻は赤く染まり
大粒の涙が頬を伝う。垂れていてる目と眉が泣いていることによって更に垂れている、溶けている顔みたいだ
グィナム「…泣くなクソ…、チョンのそんな顔が見たくてお前に告白した訳じゃねぇんだよ」
グィナム「俺が告白してもどうも思わなかっただろうが…。」
そう呟きながらミンジェの止まらない涙を手で拭ってやる
ミンジェ「ごめんなさい僕、涙脆くて、大会とかでもすぐ泣いちゃって…情けないですよねこんな図体なのに」
グィナム「関係ねぇよ、泣いてようが、笑ってようが
俺の好きな顔だよ、だけど笑ってた方がいい。」
ミンジェ「わかりました、」
まだ少し涙を流しながら
グィナム「どうだ、早く泣きやめ」
ミンジェ「泣きやみました」
そう言いながらまだ涙を拭う
グィナム「まだだろうが、嘘つくな。」
5分後
ミンジェ「もう、大丈夫です。」
少し鼻は赤いがそれ以外は気になるところは無くなった
グィナム「…んで、その嘘ってのは?」
ミンジェ「……えっと、先輩に話しかけられたあと
みんなに問い詰められてどんな関係なんだ、とか言われて
先輩のことを考えて告白してきたんだ、とは言えずに近所のお兄さんで昔遊んでいたという嘘をつきました」
グィナム「俺を庇ってくれんのは嬉しいが…
そんな泣くほどのことか…?」
ミンジェ「俺迷惑かけたと思って…それに、怖くて…。」
グィナム「……」
好きな人に怖がられる、それはとても不思議な気持ちだ、
根っから信じられていたかどうか、それを信じていたかそう考えるとグィナムはミンジェの事を少し信用していなかったところもあった、ミンジェは初めてのことで、しかも相手が相手だからさらに不安だった。
グィナムは怖いという言葉が心に刺さった
その後にどうすることも、どうしようとする思考も
何も動かなかった
ミンジェ「グィナム先輩…?」
その場で立ち尽くすグィナムを見てミンジェは違和感を覚える
グィナムは傷付いた事を言ったらきっと
またミンジェは泣き出すだろうと思って
心の内に乱暴にしまった
無理矢理ミンジェの為を思って何も無いように装った
グィナム「なんでもねぇ」
怖いという単語を好きな人の口から聞きたくなかった
しかも自分に向けて、信じたくても信じられなかった
だがグィナムがこうして悩み詰めている間に
ミンジェは口をもごもごするグィナムを前にして
クスッと笑う
グィナム「あ…?」
ミンジェ「口をもごもごしてるのが少し面白くて…」
また眉と細くなった目が垂れ下がっているが先程の顔よりも見てて気持ちがいい、目尻に皺を作って笑うミンジェの顔がグィナムの傷付いた心にジワッと染みる
痛いけど、心地良く締め付けられるのを感じた
ミンジェ「でも、僕本当に先輩に嫌われるのが怖くて」
そう言われた瞬間にグィナムはハッとする
怖いと言われて傷付いていたが、ミンジェはグィナムが離れる事に怯えていたのだ
真実を知りグィナムはほっとして
歯を食いしばりながら、自分の顔を拭い始めた
グィナム「俺のことが怖いって言われたのかと思った…。」
ミンジェ「そんな事なんてないですよこの先ずっと」
ミンジェその眉を垂らして優しく微笑む顔に
さらに胸が締め付けられた
抱きしめたい衝動に駆られたがグィナムは
指をポキポキ鳴らして抑える事にした
だけどこれだけは抑えられなかった
グィナム「…好き。」
グィナムはミンジェの瞳をじっと見つめる
ミンジェ「…あ…。」
ミンジェは恥ずかしさに耐えられなくて
目を逸らしまくる、そしてまた泣きそうな顔を見せるミンジェに
グィナムは戸惑った
ミンジェ「ぼくも…先輩と同じ気持ちです…。」
グィナムの目を見つめてから
重い口を開く
グィナムは無言でミンジェを抱きしめる
力強く、ミンジェの細い腰が折れそうな程に
愛を込めて
ミンジェ「…んっ、」
声を漏らしながらそれに応じるようにミンジェも抱き返す
だがミンジェはグィナムのように力強く抱くのではなく
長い腕で優しく抱擁した
グィナムはハッとしてミンジェから急いで離れて
恥ずかしそうな顔をして手の甲で口元を隠す
グィナム「すまん…。」
ミンジェ「先輩…もう1回…。」
ミンジェは腕を軽く広げて口をキュッと結びグィナムを見つめる
グィナム「………ぐぅ…。」
グィナムの葛藤する顔を見てまたミンジェはクスリと笑うとても微笑ましい状況だ
完