Kn ✘ Br
『 監//金パロ 』
Br 視点
目を覚めると目の前には鉄格子が無表情に立っていた。自分の周りは特に何も無く、薄暗い二畳半のコンクリートで出来た小部屋の中には自分と、ベッド、トイレだけだった。鉄格子の奥には何か怪しげな雰囲気を纏って自分の部屋より断然広い部屋があった。正面にはガラス。その部屋の中には、パソコン、モニター、冷蔵庫、コーヒーメーカーなどと、寛げるような部屋になっている。自分の部屋とは真逆だ。そしてその中に薄暗い笑みを浮かべて誰かが座っている。外見は若く、身長は160より少し上。そしてなにより、今の自分の場所を語るようにゆっくりと立ち上がると、彼が着ている服はアニメなどでよく見る看守が着る服に見えた。学生服のような上に、複数のポケットがあるズボン。そして、警察官が被るような帽子。いずれも真っ黒で闇に取り憑かれたみたいな深い色だった。彼は動き出し、部屋を出てこちらに向かってくる。鉄格子を間に挟んで彼は僕の前に立った。何をする気だ。と思い考えていた思考が止まったのは彼の一言だった。
やっと俺のだけのBroooockだ。
僕の名前を知ってるだけでも驚いたのに、彼の声は聞いたことがある声だった。それも、ずっと同じだった彼の声。
「え…、きん…さん?」
ついさっきまで一緒に撮影をしていたはずの声が聞こえた。実写で企画をして、解散ってなってまでは覚えてる。けどその後…、なにかに後ろから口を塞がれて、抵抗しようとした。けど目の前が真っ暗になって、今起きたら牢屋みたいな所に入れられて、目の前に看守みたいな服を着たきんさんがいる。そう考えながら目の前にいる彼を見ては、彼が言う。
そうだよ ?
にま、と帽子の下から笑みが見える。その笑みは普段僕達が知っている笑みではなく、初めて見る怪しげで、どこか恐怖を与える笑みだった。勿論、その笑みにも驚いた。けど一番驚いたのは僕に睡眠薬を飲ませて、牢屋に入れた事実だ。どうして?と、問いたいけど怖い。またなにかされるんじゃないか。そんな事が頭をよぎる。次第には体まで震えてきた。そこでまた、怖い事実を知った。手に鎖を掛けられているのは分かっていた。けどまさかそれが片手に4本掛かってるとは思いもしなかった。とても重く、持ち上げるのですら不可能。揺らすのが精一杯だが、それ程に僕は震えていた。
あぁあ、怖がってる。
苦笑しつつも残念そうに発した言葉にまた僕は震え出す。そして彼は鉄格子出できた扉を、甲高い音を響かせながら開ける。そして、僕の目の前まで来ると、僕の頬をなぞるように右手で触りだした。いつもなら嬉しい気持ちになるのだが、その真逆で恐怖心がまた膨れ上がってくる。抵抗したらまたなにかされる。確信した僕は抵抗しないようにする。けど、相変わらず手は震えたまま。さらに先程よりも音を響かせ。止めようとしてる。それでも止まらない。
「なっ、なんで、こんなことしてるの…?」
声を震わせながら発した。どうしてこんな事をしてるのか。僕を捕らえたのか。色んな事が思いつくも彼が答えた物は思いもしなかった理由だった。
Broooockは俺のものだから。
………………Br視点第1幕〆…………
コメント
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初コメ&フォロー失礼します! めちゃくちゃ好みです!続き書いてください!お願いします
性癖にグサッってきました