テラーノベル
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「いつだって大丈夫!」
君の言葉がいつだって支えになっているんだ。
僕は昼間、普通の会社員として振る舞っているが夜になると得意のダンスで自分本来の姿を見せる。
ある日僕はいつものように会社に出勤する。
自分の席につくと上司が先週のランキングを発表している最中だった。
はぁ、また先輩のプレゼンが一位なんだろうな、、だってそのプレゼン僕が作ったやつだし、、
大体の予想がついたところで一位が発表された。
今回一番評価を集めたのが僕の先輩のプレゼンだった。やっぱり。
少し期待したが急いで作ったやつには敵わないか。
上司は「やるなぁ」と言い、先輩の肩を叩く。そのプレゼン僕が作ったのに、、、
また一位を取られた。
僕は先輩のパシリだ。
先輩の仕事は社外の人と会釈しコーヒーを飲むだけ。できることなら代わりたい。
この山積みの資料をどうやってやってのけろっていうんだよ、、
と言っても、このことを上司に言っても先輩からの扱いが酷くなるだけだ。
だから僕は”良い後輩”で居続ける。自分を守るために。
いつまでこれが続くんだろう。
はぁ、とため息をついたら隣の後輩から
「ため息してたら幸せが逃げちゃいますよー?」
と言ってきた。
「それ、ただの迷信ですよ」
と言い返し自分の仕事を続けた。
不服そうに僕をみていたが関係ない。
それより早くこれを終わらせよう。
仕事をしていると、例の先輩がやってきた。
「今回もお前のやつでなんとかなったわ〜w」
「そうですか、それはよかったです」
あんなの喜べるわけがない。
勝手に人のを奪っておいて自分の手柄にする、そんな先輩が嫌いだ。
僕は怒りを抑えながら平然としていた。
「俺より目立つような真似はよせ、お前は俺より下なんだからな」
この人はどこまでもムカつく。
「それでは自分、仕事がありますんで、戻っていただけると幸いです、」
「はいはい邪魔でしたねー」
はぁ、なんでこんな人が先輩なんだろう、ぎゅっと強く拳を握りしめた。
「大丈夫ですか?あんなやつほっとけばいいのに」
後輩が口うるさく言う。
「いいんだよ、先輩の役に立ってるみたいだしさ、、」
「でも、、」
僕を心配しているのだろう。
「そのうち必ず見返すさ」
〜仕事終わり〜
仕事が終わり、定時で帰宅した。
ただいま〜って誰もいないか。
僕はスマホを手に取りメッセージを彼女に送った。
「ただいま〜先週のプレゼンまた先輩の手柄にされちゃったよ、」
「おかえり〜あちゃーまたか、ホントその先輩ムカつくよね😠いっそその会社辞めてさ、ダンスの仕事に専念した方がいいんじゃない?」
確かに会社を辞めてダンスに専念したいけど、、
「ダンスだけじゃ食っていけないよ、有名じゃないんだし、、」
「でもそれじゃあなたが苦しむだけじゃん」
核心をつかれた。
彼女の言う事はいつも当たる。
まるで 心を読まれているみたいだ。
でも誰にも迷惑はかけたくない。
少し考えた後
「わかったよ、とりあえずダンスの方行ってくる」と送った。
彼女は 「そう、行ってらっしゃい」と返答された。
それは行く時に考えるとして…
さて、ここからは本当の僕だ。
大好きなダンスをしていると嫌な事が全て忘れられる。
衣装に着替え、電車に乗りいつものバーに向かう。
着くまでの間にダンスのおさらいをしておこう。
今回は振り付けが結構簡単だからそこまで緊張はしていない。
でも手を抜くことは絶対にしないさ。
今日は大手の販売会社の社長とその社員が来ているらしい。
しかもその社長がリクエストした曲だ。
そんな好きじゃないな。僕の好みと合ってない。
まぁ、この思いは届かないんだ。 嫌いだからと言って怠けてちゃダメだ。
そんなの僕じゃない。小さくため息をついた。
そうこうしている内に店の近くの駅についた。
そういえばこの街っていつも静かだなぁ。
僕の住んでいる所と大違いだ。何だかとても心が落ち着く。
今までこんなこと考えてなかったから気づかなかったけど意外といい街だなぁ。
バーに着き、荷物を置いて最終確認をしているとオーナーさんが
「頑張って!いつだって君のダンスは世界一!」と言ってくださった。
「ありがとうございます」
そう言った僕は最終確認を終え、ステージの中央に向かう。
座っててもわかる高身長の人が社長だ。全然曲からのイメージが違うじゃないか。
まぁそんなことは置いておいて今は楽しまなきゃ。
そう心の中で思い、曲が始まるのを待つ。
曲が始まった。
さぁ、ダンスショーの始まりだ!
この曲は淡々としたリズムから入るからここを滑らかに踊らないと激しいリズムになった時にバランスが崩れるんだよなぁ。
よしここから激しくなるぞ。
入りはしっかり、と 入れたぁー!
ここが一番不安だったけど成功してよかった。
ここからどんどん盛り上げて、盛り上げて今日先輩に言われたことなんか全て忘れてやる。
「”俺より目立つな”」
そんなの知るか。
会社では目立たなくてもこのダンスで目立ってやる。
そしていつか見返してやるんだ、このダンスで。そして、彼女にその姿を見せるんだ。
どんどんダンスに熱が入る。
曲ももうすぐ終盤を迎える。
観客の目が輝いた。
素早い動きばかりだから体力の消耗が大きい。そんなのどうだっていい。完璧なら何でも。
全て終わった。
振り付け、表現、何もかも完璧だった。
上で輝いてるライトが眩しい。
皆、僕のダンスのトリコになっていた。
観客がどっと沸いた。ブラボー!と言う声が後を絶たない。これこそ僕の生き甲斐だ。
喜んでもらえてよかった。
ステージ裏に戻り、オーナーさんが一言
「今日はいつもよりもっと喜んでもらえたね」と言った。
「店長が太客持ってきてくれたおかげですよ」と、照れながら言う。
「とにかく今日は出番が少し多い。体力が尽きないように休憩するんだぞ。」
コメント
1件
うわああ第1話からめっちゃエモい!!😭💕 昼は先輩に手柄奪われてパシリにされちゃう会社員、夜はダンスで輝く主人公…そのギャップがもう最高すぎる!!「俺より目立つな」とか言われてもダンスで目立ってやる!って反骨心がたまらん!! 彼女の存在も優しくて、心の支えになってる感じが伝わってくるよ…♡ オーナーさんの「いつだって君のダンスは世界一!」もグッときた!続きめっちゃ気になる〜!!
ロマネスコ
200
#ご本人様とは一切関係ありません
大福
8,800