テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
本人様とは全くご関係ありません
nmmn👈🏻この意味がわからない方はお帰りください
SNSでの拡散、スクショは禁止です
cp要素無し
読んだ後のクレームは受け付けておりません
「マナこれ苦手でしょ」
「これ好きそうだしやる」
2人は俺以上に俺に詳しい。何故かは知らない。苦手と言ったことがない物まで苦手なことを知っている。過去に配信で発言したり2人にだけ教えたのかと思い出したが思い当たる節がない。
ただ、ふたりが知っているのは好みの問題だけらしく、体力面や戦闘能力はあまり分からないらしい。なぜ、好みだけ知っているのか。
「なぁ、なんで2人は俺の好みに詳しいん?」
「あーあ、暇」
「人間観察でもすれば?」
「え〜、もう見飽きた〜」
昔は何も無かった。将軍達が争いをやめたと思えばまた初めての繰り返し。面白みもなく、つまらない日々。ここら辺に住む農民は皆、疲れ果てた顔をしており見飽きてしまう。服には泥や砂、草などが沢山着いておりお世辞にも綺麗とは言えない。
かと言い、自分たちも綺麗な訳では無い。年貢を納める為にも働かなければならなかった。
もうすっかり夜も更け、暗くなっていた。晩御飯とでもなる質素な食事を取ろうとした時、戸を叩かれた。この家はここらの村じゃでかい家で人が来ることも多々あった。だからか、不思議には思わず直ぐに戸を開けた。そこにたっていたのは金髪の少年だった。あまり見ない髪色。異国の人間が彷徨いここまで来たかと予想できた。普通、髪色は黒の染料で染める。それをしていないということは異国の子か相当貧相な家か。ただ、異国の者がここらまで来る理由がわからない。交通手段もなければ港も無い。それどころか、異国との貿易をした痕跡もない。不思議に思っていると口を開いた。
「ご飯、分けてくれませんか」
弱く、小さく呟かれた声は目の前にいる俺でさえ聞くのがやっとだった。どうやらそうとう貧しい家の育ちらしい。
「だってよ、小柳くん。用意してあげて」
彼は耳がいいので聞こえただろうと思い繰り返し言うことはなかった。
「せっかくだしうちで食べて行ってください。そんな様子じゃまともにご飯食べてないでしょう」
「え、いいんですか!」
下を向いていた顔が上を向きキラキラと目を輝かせている。それ程にまでこの子にとっての食事とは貴重な存在なのだ。
「るべ〜!」
戸を勢いよく開く音がする。
「あんま乱暴に開けんなって」
「あ!ロウも帰ってたんや!さっき畑おったしおらんかと思っとったわ!」
あの少年はあれからよく家に来るようになった。近所では子供たちが遊んでいるというのにワザワザ此方に来てまで遊んでいる。あれ程元気がなかったのもここまで復活した。喋り方には訛りがある。おそらく西だろうか。
「いつもの!!」
そういいまた外に出ていく。仕方なく、いつもやっている貝合に似た遊びをするために道具を持っていく。
あれから永年が経った。あの少年、“マナ”はとっくの昔に亡くなった。疲労だ。まだ20の代と言うのに過度な労働により倒れて戻らぬ人となった。
あれから俺らはまた遠い場所へ引っ越した。大体西辺だ。前住んでいた場所よりも少し栄えており、人も多かった。それ故に子供も多く家の中ではよく子供の元気な声を聞いた。その時に見た“マナ”そっくりの子供。目を疑った。今回の“マナ”は長生きだった。俺らは2個上、ということで仲良くさせてもらった。その時に教えてもらった好きなもの、苦手なもの、趣味、特技。前の“マナ”に似た物を好きになっていた。好きな物くらい似るだろうとは思ったがあまりにも同じすぎて疑えざるを得なかった。
ある日、大飢饉が起きた。俺らの村は大きな山脈付近にあったため土砂崩れに巻き込まれた。その時にマナは逃げ遅れ、戻らぬ人となってしまった。
その後も3.4.5人目と似た姿をしたマナを見た。どれも、マナと似た特徴を持っていた。1番分かりやすかったのはギャグ線だ。毎日のようにダジャレを言いダジャレを言ったらオーバーリアクション。小柳くんは頭を抱えて「何故これだけ引き継ぎやすいのか」と嘆いていた。
残念だったのは、3人目は芸能の道に進もうとしていたのに病気で早死してしまったこと。4代目は頭も良く、期待されていたがその期待に耐えきれずにいなくなってしまった。5人目は本当に出会えてよかった。毒親の元から離すことができた。この時に好き嫌いがまた大きく変わったので慣れるまでに時間がかかった。今の好き嫌いは変わる前と変わったあとの混合のよう。
これもあってか俺らはマナのことについては異常に詳しい。ほかのみんなにも詳しいことはある。例えばウェンの胸ポケットにいる恐竜。あれは俺がまだ1人の頃、何故か仲良くできた恐竜だ。ライに似た子が村にもいた。よく頭が良く、勉強熱心だと言われていた。生憎、仲良くする前にどこかへ行ってしまった。西に引っ越した際にリトとイッテツに似た子がいた。その子らもまた、大飢饉の被害者だった。カゲツは話したことがあるらしい。丁度何も無く、暇だった時があった。その時に噂で聞いた“とんでもない少年”というのがカゲツだとか。
こうやってみんなで揃えているのは奇跡だ。普通ならありえないこと。ましてや、マナと連続で出会えるのも都合のいい夢、としか言いようのない出来事。
そして俺らは今のマナに会い初めて苗字を知ることとなる。緋八。今のマナは俺らと会うのは8回目。苗字にも8が入っている。これはなにかの運命か。そう思い続けている。そして、こうやって同職に同期としてつけて、8人なのも、また何かあるのかもしれない。
「で、なんでなん?」
ふたりは問に答えない。ただ、顔を見合せただけ。どちらかに言う責任を押し付け合っているかのよう。諦めたのか、るべがため息を吐く。
「ないしょ。」
ここまで貯めといてこの仕打ちだ。さすがにキレる権利ぐらいはあるはず。
「あ、そうだ。この後拠点戻るんだけど着いてくる?」
「行く行く!!」
西の拠点には中々行けない。向こうが着いてきてくれることはあるがまず、西に来ることがないので珍しい。
「マナっていつも俺らに着いてくるよな」
なんで?とロウが聞いてくる。なんで、と言われても改めて考えたとて難しい。強いていえば、
「安心感があるから?」
「なんか違うなー。俺、元々前世の記憶薄らとあんねんけど2人がその中に出てくる人に似てるからの方が近い?」
一人で頭を悩ませる。結局、その人たちに似ているから安心感を抱いているのかもしれない。
上から2人がふっ、と笑っているのを感じれた。
「え、何??」
「なーんも。」「べつに」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!