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次の日、昼頃に3SKM全員は収録の為スタジオに集まった。
魁星もきたみんも、いつも通り話している。
なるべく静かに、魁星の後ろへそっと近づいた。
「…何話してんの~?」
「ッ…ネス?」
「これ!可愛くね?w」
悠征が見せてくれた携帯の画面には、ベットから転がり落ちる猫が写っていた。
確かに、
「……かわいい」
「ネス近いて」
「嫌?」
「嫌じゃないで。けど、普通に近いわw」
そう言って魁星はさりげなく一歩距離をとる。
その変わり、きたみんに一歩近づいた。
「…猫の動画送ってよ、気に入った」
「お、マジ?送っとく~」
きたみんは何も気にせず、また携帯を操作する。
ズルくない?
「僕も欲しい~」
「おっけ、グループに送っとくわ」
さりげなく魁星の腰を持ってこっちに寄せる。
「…ネス?」
「ん?」
「いや…」
照れない。驚いているだけ、に見える…。
その後も撮影がはじまるまで手を繋いだり近くに居たりしてみたが、効果無し…。
もしかしてもう俺のこと嫌いだったり?
「あー腹減った!なんか食いに行こうぜ」
「いーねぇ、どこ行く?」
「ラーメン」
「いつもやんw」
いつも。
いつも、俺だけ?
「んじゃ、俺こっちだから!じゃな~」
「じゃ~」
「ばいばーい」
きたみんと俺達二人は別方向。
背を向けて歩いて行く。
「…」
「…ネス今日不機嫌?」
「え?」
「撮影終わったくらいから、なんか、さ」
優しい顔。無駄に心配させてしまったか。
「全く不機嫌じゃないよ?」
「そう?」
「うん。考え事してたからかな」
「なるほど」
納得したように前を向いた。
…。
「魁星」
「ん?…!」
魁星がこちらを見た時、そっと触れるだけのキスをした。
「…え?は、ネス?」
「嫌だった?」
「嫌ちゃうけど…びっ、くり、した」
珍しく取り乱している。
少し達成感を感じながら手を取った。
「…なんか、昨日からお前おかしない?」
「何が?」
「近い、ずっと」
できるだけ声のトーンを落として。
「…照れてる?」
「っ…は?別に?」
効いたらしい。
「ほんと?」
「ちょ、まって、ここ街やぞ」
「何が」
「は?」
「何…期待してんの?」
「っ”…!お前マジで…!!」
「あ、赤なってる」
「ッアホ!」
すねて少し前を行く。
手は、繋いだまま。
「お前ほんと可愛いな」
「何がやねん…!」
「手」
「…これは…ええねん…いつもやし…」
可愛い。
達成感に浸りながら、隣を歩いた。
別れ際、魁星がこちらを振り向いて言った。
「悠征の前でキスしたら怒るから」
「なんで?」
「…はずいやん」
「じゃあする」
「なんでやねん」
「だって、魁星全然照れてくんねぇじゃん」
「…は?」
「いっぱいさ、俺が手繋いだり近く行ったりしてるのにさ、なんか余裕そうな顔ばっかりしててさ」
「ちょ、まって?」
「何」
「それが理由で近いん?」
「そうだけど?」
「っお前っ…w」
魁星はクツクツと声を殺して笑う。
「何」
「そんな僕の照れた顔見たいん?」
「だって、俺だけが好きなんかなって思っちゃって…」
「僕もネスんことめちゃ好きやで」
「!」
「照れんのは…なんか、嫌われるかなって、平静装ってただけや」
「え」
「…嫌いならん?」
「うん、ならない」
「そっか。じゃあまた楽しみしといて。無様な僕が見れるから」
「!!楽しみしとく!」
「なんでそんな喜ぶねんやめてや…んじゃあ、また」
「おう、また今度」
背を向けて歩いて行く背中を見送る。
するとなぜか少し止まって、こちらへ足早に歩いてきた。
[チュ]
「おやすみ」
「え」
…え?