ATTENTION .
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此方の小説は「夢か現か」の続編となります。
注意事項は1話に記載されているので其方でご確認ください。
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泡のように静かにセカイから消えていった白髪のあの子は、やはり泣いていた。
何故泣いてるのか、なんてデリカシーの無いことを間接的にだが聞いてしまったし…傷付けてしまっただろうか…
なんて心の中で反省しながらも、救う為にはやむを得ない、と腹を括りつつある自分も居た。
pn『はぁ……。』
不意に溜息が出て、何だか気分が落ちてしまう。宵崎さんだけでなく、他の3人だって悩みを抱えているはずだ。
━━ 本当に俺に救う事が出来るだろうか?
そんな思考が頭に駆け巡ろうとした瞬間、
???「____おい。」
不意に無機質で冷たい声が聞こえた。
pn『ハイッッッ!!!?!??!!?』
そして毎度の如く静かなセカイに自身の叫び声が谺した。うん、恥ずい。
ただそんな事もどうだっていい、と言いたげに苦い表情をする青髪の男性。
……服装もミク達と似ているし、想いを守る人…でいいのかな、?
???「……お前は、アイツらを救えると思うか?」
唐突な問い掛けに内心とても困惑してしまう。
ただ答えないのは流石に…と思い、口を開く。
pn『えーっと…アイツら……って…』
『…宵崎さん達の事……ですよね、』
???「当たり前だろ。他に誰がいる?」
pn『ゔッッ……』
ごもっとも過ぎる言葉に何も言えない。
そりゃそうだ、救う、というならあの子達しか居ないだろう。
……にしても、随分口調がなんといか…強気というか…。
???「…先に言っておくが、今のお前じゃアイツらの1人も救えない。」
pn『え、?』
???「というかそもそも……闇を触ることも、ましてや見ることすらお前には出来ない。」
pn『………それ、は……。』
図星だった。
上手くかわされ、触れる事も、見る事すらも出来なかった。
ぐ、と悔しさと自分の非力さからか下唇を少し噛んで、その穢れた感情を紛らわせようとしていると___ .
??「あらあら、そんな言い方じゃ伝わるものも伝わらないわよ?」
妖美にそう笑い、青髪の彼を小馬鹿にするような表情にも見えた。
するとなにやら青髪の男性の眉間に余計にシワが寄り始めた。
???「…お前も居たのか。ルカ。」
rk「ええ、ずっとね。貴方の下手なアドバイスも全部聞いてたわ〜」
???「………。」
rk「ふふふ。」
青髪さんは明らかに不機嫌になってるし、ピンク髪さんはそれに反して楽しそうに笑っている。
……あれ、もしかしてこの2人相性悪い?
rk「あら、置いてけぼりにしてごめんなさいね?」
「つまり…カイトが言いたい事は、もっとやり方を変えてみろ。ってことよ。」
pn『やり方……?』
rk「えぇ。例えば…そうね、」
「無理に聞こうとせず、メイコみたいにただ寄り添って見るとか。」
思考が行き詰まっていたのかそんなシンプルな事すら思い浮かんでいなかった。
そんなアドバイスを聞いて思わずコク、と頷き
pn『寄り添う……成程…、』
と納得した。
ピンク髪の彼女はそんな俺を見た後、何か思いついたようにあぁ、そうだ。
と声を上げ近くのオブジェクトを指さしこう言った。
rk「ふふ、あまりやり方とかが分からないなら…」
「そこにいる本人に聞いてみると分かると思うわよ?」
そう言い、数秒待つと先程一瞬見えた茶髪の女性が静かに出てくる。
mi「……。」
「…私は貴女達と違うと前も言ったはずだけど。」
rk「まぁまぁ♪想いを持つあの子達では無いんだし良いでしょう?」
mi「貴女は本当に自分勝手ね。」
kt「同感だ。自由が過ぎる。」
うん、この3人絶対相性悪い。
全員別ベクトルで怖い。
rk「あらあら…酷いわ……。とても心が傷ついちゃった。」
そう言いながら俺の後ろで泣き真似をしているが2人共(特にカイト)は苦い表情になるばかりだった。
mi「……まぁいいわ。ぺいんとだったかしら?」
pn『アッ、ハイ!!』
mi「あの子達はね、それぞれの寄り添い方があるの。」
「私にはできないものが多いけれどね。」
無表情なのだが、なんだか寂しげにそう言って…そしてまた静かな雰囲気で口を開く。
mi「奏は少しだけ言葉をかけてあげる方がいい。でも話すのを遠慮するから吐き出せるように安心させてあげて。
まふゆは沢山認めてあげて、沢山話を聞いてあげた方がいいわ。あの子は自分を否定して苦しんでる。
絵名は少し言葉をかけて、認めて、柔らかく話を聞いてあげて。きっと心を許してくれるはずよ。
瑞希は何も言わず、ただただ寄り添ってあげるのが1番よ。…無理に何か言う方がかえってストレスになるわ。」
mi「……私の主観からだとこれがベストよ。参考になるかは分からないけれど。」
そんなに細かくあの子達を見て、分析して、どんな方法が少しでも楽に出来るか考えている彼女が凄くて。
思わず息を呑み、数秒間ぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
rk「あら…固まっちゃったわね、」
kt「……驚いたんだろ。分析力の高さに。」
mi「私の分析力が高いのなら奏やまふゆは凄く高い事になるけれど。」
そんな会話を横目に、開いていた口を閉じ、分析を元に自身が出来ることを必死に考えてみる。
俺に、何が出来る?あの子達を少しでも軽くする為に……。
pn『……あ…。』
少しだけ、試してみたい考えが思いついた。
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