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#ダンジョン運営
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#リクエスト沢山してね
定食屋の暖簾をくぐると、いつもの少し甘い醤油の匂いがした。
🍣「ここ来るの、久しぶりじゃない?」
💙「そうかも。最近ずっとコンビニだったし」
カウンターに並んで座ると、彼はメニューを見ながら「結局いつも同じやつ頼むんだよな」と小さく笑った。
🍣「わかる。迷う意味ないやつ」
💙「それな」
注文を終えると、急に静かになる。店のテレビの音と、他の客の箸の音だけが流れている。
こういう時間が、少しだけ心地いい。
💙「今日さ」
彼がふと思い出したように口を開いた。
🍣「ん?」
💙「午後の会議でさ、ちょっと失敗して」
🍣「え、なにそれ大丈夫なやつ?」
💙「大丈夫。怒られはしなかった。でもちょっと落ちた」
いつもなら軽く流すような話し方なのに、今日は少しだけ素直だった。
🍣「珍しいね」
💙「だって、お前といるし」
その言葉に、俺は一瞬だけ言葉を探す。
🍣「……そういう理由?」
💙「そういう理由」
彼は悪びれもせずに、味噌汁を一口飲んだ。
💙「なんかさ、ここだと変に強がらなくていいっていうか」
🍣「へえ」
💙「会社だとさ、ちゃんとしなきゃって思うけど」
そこで少しだけ言葉を切って、彼はこちらを見た。
💙「お前の前だと、まあいいかってなる」
その言い方は投げやりでもなく、むしろ安心しているみたいだった。
🍣「それ、褒めてる?」
💙「褒めてる」
即答だった。
俺は少しだけ笑って、箸を持ち直す。
🍣「じゃあ俺も同じだね」
💙「え?」
🍣「ちゃんとしてなくてもいいって思ってる」
彼は少し目を丸くして、それから小さく笑った。
💙「なにそれ、似た者同士じゃん」
🍣「かもね」
料理が運ばれてくる。湯気がふわっと上がる。
💙「……こういうの、いいな」
彼がぽつりと言った。
🍣「なにが?」
💙「なんでもない時間が、ちゃんと楽しいの」
俺は少しだけ箸を止めてから、
🍣「うん、わかる」
と答えた。
彼はそれを聞いて、少しだけ安心したみたいに肩の力を抜いた。
「じゃあさ」
🍣「うん?」
💙「こういうの、これからも増やしていい?」
少しだけ冗談っぽい言い方。でも目はちゃんとしていた。
俺は一瞬だけ考えるふりをしてから、
🍣「許可制なのそれ」
と笑う。
💙「いや、確認」
🍣「じゃあ……いいよ」
そう言うと、彼はほんの少しだけ嬉しそうに目を細めた。
💙「決まりな」
なんでもない夜ご飯。
でも、この小さな約束が、妙にあたたかかった。