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今私は太宰さんと自分の家へ向かっている。先ほどの自分が恥ずかしい。

太宰「実は、皆が優菜ちゃんのことを見て見ぬふりをするのには理由があったのだよ」

優菜「え?」

突然の真実に私は間抜けた声を出す。

太宰「優菜ちゃんはトラウマで異能力そのものを封じ込めていた。私たちは、優菜ちゃんにある異能力をまた使ってもらうため、無視をしていたのだよ。いつでも心を読まれてもいいように、心の中ではいろいろなことを考えていたのだけど・・・その必要はもうなくなったね」

優菜「私、ずっと皆さんに迷惑をかけていたんですか・・・」

太宰「迷惑じゃない。これはトラウマを克服するための練習だから、思いつめないように」

優菜「そうですか、わかりました!これは練習だったんですね。明日から、皆と話せるよう明るくします!」

太宰さん・・・優しい、可愛い!心の重みも一気になくなったし、よかったー!!きっといじめっ子ももう来ないはずだ!

(フョードル・Dとの会話をすっかり忘れている模様)

*************

優菜「おっかえりー!美緒!!」

美緒「おお優菜ーおかえりはこっちが言うのな?」

優菜「そうだっけ?まあいいや、お客さんだよ」

太宰「お邪魔します。君が優菜ちゃんの妹かい?」

美緒「私美緒っていうんです!よろしくお願いしますね」

すぐ美緒も仲良くなれてよかった・・・そうだ。早くご飯作らなきゃ

美緒「大丈夫だよ。私が作っておいた!」

優菜「本当?ありがとう。じゃあ私はお風呂入ってくr・・・」

あいたたた・・・今になって刺されたとこが痛くなってきた。この状態じゃ、お風呂入れないなあ。というかさっき美緒私の心読んでなかった?

美緒「また?!も~その時はすぐに教えてって言ってるじゃん」

優菜「ごめん~浅いから大丈夫だと思ったの。太宰さん、迷惑かけちゃってごめんね」

太宰「大丈夫。それよりも優菜ちゃん、今は私の心配じゃなくて自分の心配をして!」

*************

優菜「スー・・スー・・・・」

美緒「泊りだけなのに治療もさせてしまってすみません」

太宰「大丈夫だよ。まだ名前を言っていなかったね。私は太宰治だよ、よろしく」

美緒「よろしくお願いします。あの、太宰さんは優菜の彼氏・・・ですか?」

ド直球な美緒に太宰は少々驚く。

太宰「‘‘まだ‘‘彼氏ではないよ」

美緒「そうなんですか。・・・お風呂に入ってきてください。布団の準備とかしますので」

太宰「わかった」

この時、太宰は着替えを持ってきたことに気づいていなかった。優菜は美緒の子供のように寝かしつけられている。どちらが妹かわからない。

優菜「美緒~ご飯食べる」

美緒「起きてたの?ご飯は食べたらだめだよ。どうしてもっていうなら冷蔵庫にプリンがあるから、それを食べたら?」

優菜「私は病人なの?まあ食べるけど」

美緒「実質病人みたいなものでしょ?けが人だけど」

*************

太宰「ふぅ~」

優菜「あ、太宰さん。お風呂どうでした?」

太宰「気持ちよかったよ。それよりも動いて大丈夫なの?」

優菜「はい、いつものことなので。明日には完全に治っていると思います」

(治癒力敦並)

美緒(いつ聞いてもすごいなぁ。優菜の治癒力)

太宰「私、着替えは持ってきていないのだけれど、あったのだよ。優菜ちゃんかい?」

美緒「私~」

優菜「美緒は見たことのあるものなら何でも出せるという異能力なんです」

美緒「そう」

太宰「そうなのか。すごい異能力だね」

美緒「すごいでしょ!」

優菜「じゃあ私そろそろ寝ますんで、あ、太宰さんの寝床は二階にあるので、そこで寝てください。じゃあお休みです」

美緒「お休みー」

太宰「おやすみ」

(突然開かれたお泊り会(?)だった。明日、武装探偵社での仕事はどうなるだろう)

*************

5:30 ピピピピピピピ⏰

優菜「ゔぅ・・・もう朝?」

むくりと起きる。朝は苦手。髪の毛は爆発してるし、眠いし、準備も大変だしでとにかく大変。いっつも朝だけは憂鬱。

優菜「ご飯作んなきゃ。・・・そうだ、太宰さんいるんだった。もう起きてるかな?」

二階だし、ちょっと様子でも見に行こう。そう思い、ベットから立ち上がり、戸を開け、太宰さんがいる部屋のノブへと手をかけ、回す。そこには気持ちよさそうにねている太宰さんの姿があった。

優菜「(*^^)お邪魔しましたー(小声」

起こすのはかわいそうだと思い、すぐさま洗面所へいき、髪を梳かす。髪は四方八方へと飛びとても自由なので、梳かすのが大変だ。梳かし終えたら顔を洗って、キッチンへと向かう。パジャマは着ない、いつも普段着で寝ている。

6:30

優菜「よし、身支度も終わって、ご飯も作り終えたから、太宰さん起こさないと」

ガチャリとドアを開け、まだ寝ている太宰さんを揺さぶり起こす。

太宰「・・・へ?あ、優菜ちゃん。おはよう」

優菜「おはようございます。ご飯はできていますよ」

太宰「そうなのかい?ありがとう」

美緒「洗面所は降りて右に曲がったらあります」

いつの間にか隣に来ていた美緒が言う。

優菜「美緒。起きてたんだ、ご飯はもうできてるよ」

美緒「うん」

*************

優菜「いただきます」

朝食はご飯。米とみそ汁と卵焼き、後は漬物。

太宰「和食が好きなの?」

美緒「はい。パンはそんなに好きじゃないんです」

太宰「へー」

優菜「はい。まあ好き嫌いとかじゃなくて小麦アレルギーなんですよ。前パン食べた時発作を起こして倒れてしまったことがあるんです」

太宰「そうなのだね」

ご飯を食べ、玄関で美緒と別れる。今は太宰さんと二人きりで通勤している。否、太宰さんの家に向かっている。

太宰「昨日のことは、考えてくれているかい?」

優菜「はい。ですがまだ答えは出ていません。すみません」

太宰「謝らないで、じっくり考えてくれて大丈夫だからね」

優菜「ありがとうございます。・・・あ、もうすぐでつきますよ」

太宰「うん。こちらこそ付き添いで来てもらってうれしいよ」

優菜「はい」

太宰さんは家に仕事道具を取りにいった。数分たつとすぐに戻ってきた。

太宰「じゃ、行こうか」

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