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過去編 第2話 残された傷
バニーside
施設に来てから、潔は何度も会いに来た。
潔「元気?」
バニー「……普通」
潔「そう」
短い会話だった。
それでも、潔が来る日は少しだけ安心した。
ある日、潔の視線が顔の傷に止まった。
細い十字傷。
服の下にも、いくつか傷が残っている。
潔「……嫌なら話さなくていい」
バニー「……俺が悪かったから」
潔「それは違う」
バニー「でも……」
潔「傷があることと、バニーが悪いことは別だよ」
その言葉が、すぐには理解できなかった。
バニー「……じゃあ、なんで?」
潔「分からない。でも、傷つけられていい理由にはならない」
潔は、傷を見ても嫌そうな顔をしなかった。
怖がりもしない。
ただ、いつも通りに自分を見ていた。
潔「傷が残ってても、バニーはバニーだろ」
バニー「……潔は、俺が傷だらけでも嫌じゃない?」
潔「なんで嫌になるの?」
胸の奥が、少しだけ熱くなった。
この人は、離れていかない。
そう思った。
潔が立ち上がる。
潔「また来る」
バニー「……いつ?」
潔「仕事が終わったら」
バニー「……絶対?」
潔「できるだけ」
その答えでは足りなかった。
けれど、潔が帰ったあとも、バニーは扉を見つめていた。
次も来てほしい。
できれば、毎日。
自分だけを見てほしい。
そんな気持ちが、少しずつ胸の中に残っていった。
顔の傷も、身体の傷も消えない。
でも、潔が来てくれるなら。
この場所にいてもいいと思えた。
コメント
1件
読み終えました……潔くんの「傷があることと、バニーが悪いことは別だよ」って言葉、すごく染みました。傷痕を嫌がらずに「バニーはバニーだろ」って言い切ってくれるの、バニーにとってどれだけの救いだったんだろう。自分はここにいてもいいんだって思える瞬間って、やっぱり誰かに認められることなんだなって。潔くんに「絶対?」って聞くところ、切なかったけど、その後の「毎日来てほしい」っていう気持ち、すごくわかります。橘柚さんの作品はいつも感情の機微が繊細で、読んでて胸がぎゅっとなります🥀
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#キャラ崩壊
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