薄暗い施設の片隅で、シャオロンは小さな体を震わせていた。過去の記憶は痛みと孤独に彩られている。毒親にオークションで売られ、誰からも褒められたことはなかった。
けれど、そんな彼を買い取ったのがグルッペンという男だった。
「お前を見て、“ビビッ”ときたんだ」
冷静な声と、どこか揺るがない決意がシャオロンの心に響く。
最初はやんちゃで迷惑ばかりかけていたシャオロン。
けれど、グルッペンがほんの少しのことで褒め続けたことで、彼の心に小さな変化が生まれた。
「……なんだよ、褒めるなんて。変なやつ」
それでも、どこか気になる存在になっていくグルッペン。
彼は世界最恐の国を作るため、強くなるためにシャオロンを引き取り、そして──
二人の間に、静かな“電流”が走り始めたのだった。
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