ジジジジジ。
目覚まし時計が俺を叩き起こす。もうまじで黙って。ホントに電池抜くよ?
スマホの画面を見る。
4月9日(火)。6:20始業式だ。
今日からは燕帝山高校に通うことになる。
制服とかは変わんないけど、環境も変わるし、なんせ一年生も居る。
怖い。心底怖い。
すると幼い声が聞こえた。
「 にーちゃー?起きたー? 」
妹の冬の声がする。
「 起きた…起きたよ… 」
「 にーちゃ、冬ってどっちの方が似合う? 」
今日は冬の小学校も始業式らしく新しい学年の一番最初の第一印象を
今年は「可愛い系」にしたいらしく、
ピンクのフリルのついたワンピースと白と
灰色のフリルのワンピースを手に持って俺の部屋に入って来る。
「 その…グレーの方が似合ってると思う… 」
ぼさぼさの寝起き頭をくしゃくしゃと触りながら言う。
「 じゃあそっち着ていく!!ママー!!グレーのやつにする!! 」
そういって母さんの方へ走って行く。
元気だな…
って思っていると母さんの声が聞こえた。
「 辰美~?早くしいや~?新学期なんやから、 」
「 わかっとります、 」
そういって顔を洗う。
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